JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド
- JP1独自正規表現(Windows)やXPG4の基本正規表現(HP-UX,Solaris,AIX),POSIX1003.2の基本正規表現(Linux)を拡張して,拡張正規表現を使用する場合には,拡張による誤動作を防ぐため,定義済みの設定を見直し,拡張正規表現用に定義し直す必要があります。
- 制御コード(改行,タブなど)は,製品やOSによって扱いが異なることがあります。このため,メッセージに対する条件を正規表現で記述する場合は,制御コード以外の部分を記述するようにしてください。
- 正規表現で,すべての文字に一致する表現の「.*」を多用すると,検索に時間が掛かることがあります。長いメッセージなどに対して「.*」を使用する場合は,必要な個所にだけ「.*」を使用するようにしてください。
また,拡張正規表現を使用できる環境で,かつ,空白以外の文字に一致させたい場合には,「.*」の代わりに「[^ ]*」が使用できます。「[^ ]*」を使用した方が検索に掛かる時間を短縮できます。
- 特殊文字である縦線「|」はOR条件を表します。このOR条件を正規表現中に使用する際は,次のことに注意してください。
OR条件の縦線「|」は正規表現の中で優先度が低いため,OR条件がかかる範囲を明示的に指定する必要があります。範囲を指定しない場合,動作しない,または誤動作する原因になることがあります。OR条件の範囲は,条件がかかる範囲を小括弧「()」で囲むことで指定できます。イベント発行元サーバ名の条件をOR条件にするときの指定例を次に示します。
- (例)gyoumuまたはhostで発行されたJP1イベント
- ^.*△.*△.*△.*△.*△(gyoumu|host)△.*△.*△.*△.*$
- 特殊文字である縦線「|」の前後にスペースが含まれていると,スペースが文字として認識されます。スペースを含まない場合,「|」の前後にスペースを入れないでください。
- 拡張正規表現を使用した場合,[],{},および()の対応が取れていないとき,文法不正となります。[],{},および()を通常文字として扱いたいときは,\を使用して特殊文字を打ち消してください。
指定例を次に示します。
- (例)「(」を通常文字として扱いたい場合
- \(
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