JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド
バージョン7のJP1/IMマネージャー製品からバージョン9のJP1/IM - Managerにバージョンアップする場合,次の点に注意してください。
- <この項の構成>
- (1) インストール先ディレクトリについて
- (2) バージョン7のJP1/IM - Central Consoleからのバージョンアップについて
- (3) バージョン7のJP1/IM - Central Scopeからのバージョンアップについて
(1) インストール先ディレクトリについて
JP1/IM - Managerには次表に示すとおり,大きく分けて三つの情報があり,JP1/IM - Managerインストール時には別個のディレクトリに格納されます。
表12-4 JP1/IM - Managerに関する情報区分
情報名 説明 JP1/IM - Manager情報 JP1/IM - Manager全体(JP1/IM - Central Console,JP1/IM - Central Scope含む)に関する情報。 セントラルコンソール情報 セントラルコンソール機能(旧バージョンのJP1/IM - Central Consoleの機能が該当)に関する情報。 セントラルスコープ情報 セントラルスコープ機能(旧バージョンのJP1/IM - Central Scopeの機能が該当)に関する情報。 Windowsの場合,バージョンアップすると,次の形で情報がフォルダに格納されます。
Managerパス ←JP1/IM - Manager情報が格納される。 Consoleパス ←セントラルコンソール情報が格納される※。 Scopeパス ←セントラルスコープ情報が格納される※。注※ 異なるフォルダに旧バージョンのJP1/IM - Central ConsoleやJP1/IM - Central Scopeをインストールしていた場合は,旧バージョンのインストール先フォルダにこれらの情報が格納されます。その場合,上に示すフォルダは作成されません。
UNIXの場合,バージョンアップすると,次の形で情報がディレクトリに格納されます。
/etc/opt/jp1imm/ ←JP1/IM - Manager情報が格納される。 /opt/jp1imm/ ←同上。 /var/opt/jp1imm/ ←同上。 /etc/opt/jp1cons/ ←セントラルコンソール情報が格納される。 /opt/jp1cons/ ←同上。 /var/opt/jp1cons/ ←同上。 /etc/opt/jp1scope/ ←セントラルスコープ情報が格納される。 /opt/jp1scope/ ←同上。 /var/opt/jp1scope/ ←同上。
(2) バージョン7のJP1/IM - Central Consoleからのバージョンアップについて
JP1/IM - Managerにバージョンアップする前に設定情報のバックアップをしてください。バックアップの方法は,過去のバージョンのマニュアルを参照してください。
バージョンアップすると,バージョン7のJP1/IM - Central Consoleの定義情報が引き継がれます。ただし,次の点について注意してください。
- 07-00のJP1/IM - Central Consoleからバージョンアップした場合,ユーザーフィルター,重要イベントフィルター,表示フィルターおよびイベント検索の条件として定義した情報は次のように引き継がれます。運用に合わせて条件群名を変更してください。
- ユーザーフィルター
フィルター名,ユーザー名はそのまま,フィルター条件は「既存条件群」として引き継がれる。
- 重要イベントフィルター
フィルター条件は「既存条件群」として引き継がれる。
- 表示フィルター
フィルター名は「既存のフィルター条件」,フィルター条件は「既存条件群」として引き継がれる。
- イベント検索条件
検索条件は「既存条件群」として引き継がれる。
- 07-00,07-10のJP1/IM - Central Consoleからバージョンアップした場合,「KAVB9032-E アクション情報ファイルの移行に失敗しました。保守コード:保守コード」メッセージのダイアログボックスが表示されることがあります。この場合には,次の表に示す保守コードに従って対処してください。
表12-5 KAVB9032-Eの保守コード
保守コード 対処方法 2 インストール完了後,資料採取ツールで資料を採取しシステム管理者に連絡してください。その際,保守コードもあわせて連絡してください。 3 インストール完了後,資料採取ツールで資料を採取しシステム管理者に連絡してください。その際,保守コードもあわせて連絡してください。 4 インストール完了後,使用していないアプリケーションを停止してください。そのあと,再度上書きインストールを実施してください。 - バージョン7で使用していたWWWページ版動作定義ファイルの名称が次表のとおり変更され,バージョン9用のWWWページ版動作定義ファイルが新規作成されます。定義情報は引き継がれません。
表12-6 WWWページ版動作定義ファイルの名称変更
旧バージョンの定義情報をバージョン9に反映したい場合は,名称変更された旧バージョンのファイルを参照して,バージョン9用に新規作成されたファイルに反映してください。WWWページ版動作定義ファイルについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」の「WWWページ版動作定義ファイル(console_ja.html)」(2. 定義ファイル)を参照してください。
OS 名称変更前 名称変更後 Windows Consoleパス\www\console_ja.html Consoleパス\www\console_ja.html.jp1_im_console_v7_backup UNIX /opt/jp1cons/www/console_ja.html /opt/jp1cons/www/console_ja.html.jp1_im_console_v7_backup
- JP1/IM - Incident Master連携機能で使用している用語が次表のように変更になりました。
表12-7 用語の変更
項番1〜7の用語はJP1/IM - Managerが出力するメッセージ中で使用されている用語です。項番8,9はマニュアルでだけ使用している用語です。
項番 変更前(バージョン7時) 変更後(バージョン8および9時) 1 イベント相関機能 インシデント登録機能 2 イベント相関サービス インシデント登録サービス 3 イベント相関環境定義ファイル インシデント登録環境定義ファイル 4 イベント相関定義(ファイル) インシデント登録定義(ファイル) 5 イベント相関用システムプロファイル インシデント登録用システムプロファイル 6 イベント相関履歴 インシデント登録履歴 7 相関条件 インシデント登録条件 8 相関稼働 稼働 9 相関休止 休止
自動アクションやJP1イベントのフィルタリング,JP1/Baseのログファイルトラップなどで,上記表の項番1〜7の用語を条件に設定していた場合は,設定を変更する必要があります。設定の見直しをしてください。
- そのほかの注意事項は,バージョン8のJP1/IM - Managerからのセントラルコンソールのバージョンアップと同じです。「12.2.1(1) バージョン8のセントラルコンソールからのバージョンアップについて」を参照してください。
(3) バージョン7のJP1/IM - Central Scopeからのバージョンアップについて
JP1/IM - Managerにバージョンアップする前に設定情報とデータベースのバックアップをしてください。バックアップの方法は,過去のバージョンのマニュアルを参照してください。
バージョンアップすると,バージョン7のJP1/IM - Central Scopeの定義情報が引き継がれます。また,セントラルスコープサービスの有効・無効設定も引き継がれます。
注意事項は,バージョン8のJP1/IM - Managerからのセントラルスコープのバージョンアップと同じです。「12.2.1(2) バージョン8のセントラルスコープからのバージョンアップについて」を参照してください。
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