JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド
JP1/IM - Viewに表示されるJP1イベントをインシデントとしてJP1/IM - Incident Masterに登録できます。インシデントの生成対象にしていなかったJP1イベントや,インシデント登録条件を満たさなかったために相関されなかったJP1イベントなどを対象に,インシデントを生成したい場合に利用できます。
JP1/IM - Viewからの[インシデントの登録]画面呼び出しは,次の図のようになります。
図8-3 JP1/IM - Viewからの[インシデントの登録]画面呼び出し
上図の[イベントコンソール]画面,[イベント詳細]画面のほか,[関連イベント一覧]画面からもJP1/IM - Incident Masterの[インシデントの登録]画面を呼び出せます。
インシデントとして登録できるのは,JP1/IM - ViewがログインしているJP1/IM - Managerホスト上にあるJP1イベントだけです。イベント検索で,JP1/IM - ViewがログインしているJP1/IM - Managerホスト以外のホストのJP1イベントも検索・表示できますが,そのJP1イベントをインシデントとしてJP1/IM - Incident Masterに登録することはできません。
JP1/IM - ViewからJP1/IM - Incident Masterの[インシデントの登録]画面を呼び出す場合,JP1/IM - ManagerとJP1/IM - Incident Masterのユーザー認証圏を同じにする必要があります。JP1/IM - ViewからJP1/IM - Incident Masterの[インシデントの登録]画面を呼び出す場合,JP1/IM - Viewの認証情報を使用してログインを行います。ただし,次に示す場合にはJP1/IM - Viewの認証情報が無効になります。
- ログインしている認証サーバが再起動した場合
- ログインしている認証サーバがjbs_spmd_reloadコマンドによりリロードされた場合
- ログインしている認証サーバがプライマリーからセカンダリーに切り替わった場合
JP1/IM - Viewの認証情報が無効になった場合の動作が,ご使用のバージョンによって異なるため注意してください。
- JP1/IM - Manager,JP1/IM - View,両方のバージョンが08-10以降の場合,JP1/IM - Viewが自動的に再認証を行い,認証情報を再度取得します。
- JP1/IM - Manager,JP1/IM - Viewのどちらかのバージョンが08-01以前の場合,JP1/IM - Incident Master側で認証に失敗します。
なお,JP1/IM - Viewに表示されたJP1イベントをインシデントとしてJP1/IM - Incident Masterに登録する場合,一部JP1イベントの情報がインシデント情報として自動的に引き継がれます。JP1/IM - Incident Masterの[インシデントの登録]画面の項目と合わせてインシデント情報として引き継がれるJP1イベントの情報を次表に示します。
表8-2 JP1/IM - Viewからインシデントとして登録されるJP1イベントの情報
インシデントの項目 [インシデントの登録]画面の初期表示値 インシデントID(IDM_ID) なし(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない) 発生日時(IDM_ARRIVED) 現時刻(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない) 解決期限(IDM_TIMELIMIT) なし(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない) 解決日時(IDM_PROCESSED) なし(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない) 発生ホスト(IDM_HOSTNAME) JP1イベントの発生ホスト プロダクト(IDM_PRODUCT) JP1イベントのプロダクト名※
(先頭から255バイトまでがJP1イベントの情報としてJP1/IM - Incident Masterに引き継がれる。境界にマルチバイト文字があった場合,その文字はJP1/IM - Incident Masterに引き継がれない)内容(IDM_TEXT) JP1イベントのメッセージ
(最大1,023バイト)重要度(IDM_SEVERITY) JP1イベントの重大度※
(重大度がEmergency,Alert,Critical,Error,Warning,Notice,Information,Debug以外だった場合,InformationとしてJP1/IM - Incident Masterに引き継がれる)対策内容(IDM_MEASURECONTENTS) なし(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない) コメント(IDM_COMMENT) なし(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない) 状態(IDM_STATUS) 未対処(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない) 登録者名(IDM_USERNAME) JP1ユーザー名(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない。JP1/IM - Incident Master側で「対応者名(IDM_WORKER)」と同じ文字列を設定する) 対応者名(IDM_WORKER) JP1ユーザー名(最大32バイト。JP1/IM - Viewのログインユーザー名) JP1イベントメッセージ(IDM_JP1EVENT_MESSAGE) インシデントの登録元となったJP1イベントのメッセージ(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない。JP1/IM - Incident Master側で「内容(IDM_TEXT)」と同じ文字列を設定する) 参考資料(IDM_ReferenceData) なし(JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはない) 注※ JP1イベントとしては最大10,000バイト指定できる項目。
イベントの重大度変更機能が有効な場合,重大度の変更に従ってJP1イベントを登録する。
なお,上記表の項目以外にも画面項目はありますが,JP1/IM - Viewからの情報引き継ぎはありません。
JP1/IM - Viewから[インシデントの登録]画面を呼び出す場合には,次のことに注意してください。
- [イベントコンソール]画面の表示項目に対し,イベント情報マッピング定義がされている場合,マッピングされた値がJP1/IM - Incident Masterの[インシデントの登録]画面に引き継がれます。ただし,マッピングされていることを示すマーク「#」は引き継がれません。なお,[イベント詳細]画面では,イベント情報マッピング定義をしていても,マッピングがされないため,マッピングされていない情報がJP1/IM - Incident Masterの[インシデントの登録]画面に引き継がれます。
- JP1イベントの属性値には制御文字が入る場合があります。制御文字を含む属性値がインシデント情報として登録される場合,制御文字は半角スペースに変換されて登録されます。半角スペースに変換される制御文字は,0x01〜0x1F(タブ(0x09)を除く)と0x7Fです。
- [イベントコンソール]画面に表示される集約イベントをインシデントとして手動登録する場合,その対象となるのは集約開始イベントだけです。繰り返しイベントは対象となりません。繰り返しイベントをインシデントとして登録する場合は,[関連イベント一覧]画面からインシデントの登録を行ってください。
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