JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド
仮想化システムを管理するには,IM構成管理に仮想化構成情報を設定する必要があります。
仮想化構成情報を設定する方法には,次の3種類があります。
- <この項の構成>
- (1) IM構成管理による仮想ホストのホスト情報の入力
- (2) 仮想化構成のホスト情報のインポート
- (3) [IM構成管理]画面からの仮想化構成収集または仮想化構成一括収集
(1) IM構成管理による仮想ホストのホスト情報の入力
仮想ホストを管理対象ホストとして直接登録します。ホスト種別で「仮想ホスト」を選択し,「VMMホスト」を指定します。
(2) 仮想化構成のホスト情報のインポート
仮想化構成のホスト情報を取得し,IM構成管理から出力したホスト入力情報ファイルとマージします。その後,マージしたホスト入力情報ファイルをIM構成管理にインポートします。
仮想化構成のホスト情報を更新する流れを次の図に示します。
図6-17 仮想化構成のホスト情報を更新する流れ
複数の仮想化構成情報のファイルが存在する場合は,ファイル数分だけjcfmkhostsdataコマンドを実行して,ホスト情報の更新を繰り返す必要があります。
仮想化構成情報の更新例を次の図に示します。
図6-18 仮想化構成情報の更新例
(3) [IM構成管理]画面からの仮想化構成収集または仮想化構成一括収集
VMMホストの追加や仮想化構成の変更などが仮想化構成情報に反映され,[IM構成管理]画面に表示されます。
(a) 仮想化構成情報が更新される場合
収集した仮想化構成情報の中にIM構成管理DBに登録されているホストが存在した場合,IM構成管理は同一ホストと見なして情報を更新します。このとき,収集したホスト情報とIM構成管理DBに登録されているホスト情報のホスト種別が一致していない場合,ホスト名が同じであるが別のホストのおそれがあるため,情報を更新しません。ただし,ホスト種別が不明となっているホストについては更新します。また,更新できないデータを取得できるHyper-V,SCVMM,vCenter,VMware ESXの収集状態は不一致となります。ホスト種別に依存する更新可否を次の表に示します。
表6-18 ホスト種別に依存する更新可否
ホスト種別 物理ホスト 論理ホスト 仮想ホスト 不明 物理ホスト ○ × × ○ 論理ホスト − − − − 仮想ホスト × × ○ ○ 不明※ ○ − ○ −
- (凡例)
- ○:更新できる
- ×:更新できない
- −:該当なし
- 注※ 収集されたデータに該当ホストがない状態,およびデータが削除された状態です。
仮想化構成情報は,「仮想化管理種別」がHyper-V,SCVMM,vCenter,ESX(VMware ESX)に設定されているホストについて表示します。また,SCVMMやvCenterなどから仮想化構成を収集した場合,管理下のHyper-V,vCenter,ESX(VMware ESX)の仮想化構成情報も更新します。
仮想化システム管理ホストとVMMホストの関連情報も仮想化構成の収集時に収集されてIM構成管理DBに格納されます。ただし,次の場合には,仮想化システム管理ホストが管理しているVMMホストのホスト情報(VMMホスト情報)が削除されますので注意してください。
- SCVMMまたはvCenterがインストールされている仮想化システム管理ホストが削除された場合
- SCVMMまたはvCenterがインストールされている仮想化システム管理ホストで仮想化管理種別が変更された場合
- SCVMMまたはvCenterがインストールされている仮想化システム管理ホストでホスト種別が変更された場合
仮想化構成の収集時に仮想化構成が変更されていた場合,仮想化構成は次の表のように変更されます。
表6-19 収集後の仮想化構成
変更内容 収集後の仮想化構成 仮想ホストが追加された ホストを追加し,VMMホスト情報を与える 仮想ホストが削除された
- ホストのVMMホスト情報を削除する
- VMMホストとの関連がなくなるため,ホスト一覧の直下に表示される
仮想ホストが移動された ホストのVMMホスト情報を更新する 停止していた仮想ホストが起動した 構成の変更なし 起動中の仮想ホストが停止した 構成の変更なし 起動中の仮想ホストがサスペンド状態になった 構成の変更なし VMMホストが追加された VMMホストとVMMホスト上で動作する仮想ホストを登録する VMMホストが削除された
- ホストのVMMホスト情報を削除する
- VMMホストの管理元である仮想化システム管理ホストの情報を削除する
- 仮想ホストはVMMホストとの関連がなくなるため,ホスト一覧の直下に表示される
(b) 仮想化構成情報が削除される場合
SCVMMまたはvCenterが稼働している仮想化システム管理ホストを削除した場合や仮想化管理種別を変更した場合に,仮想化システム管理ホストが管理しているVMMホストの情報が削除されます。
なお,収集した仮想化構成情報のホスト種別が「論理ホスト」および「不明」の場合,仮想化構成情報を保持できません。このため,ホスト種別が「物理ホスト」または「仮想ホスト」のときに仮想化構成情報を設定していても,ホストの種別を「論理ホスト」または「不明」に変更した場合には,仮想化構成情報が削除されます。
ホスト種別を変更したときに仮想化構成情報が削除される場合を次の表に示します。
表6-20 ホスト種別を変更したときに仮想化構成情報が削除される場合
ホスト種別 物理ホスト
(変更後)論理ホスト
(変更後)仮想ホスト
(変更後)不明
(変更後)物理ホスト(変更前) × ○ × ○ 論理ホスト(変更前) − − − − 仮想ホスト(変更前) × ○ × ○ 不明※(変更前) − − − −
- (凡例)
- ○:削除する
- ×:削除しない
- −:該当なし
- 注※ 収集されたデータに該当ホストがない状態,およびデータが削除された状態です。
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