Cosminexus SOAPアプリケーション開発ガイド

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はじめに

このマニュアルは,Cosminexusが提供する機能を利用して,SOAPアプリケーションを開発,実行する方法について説明しています。このマニュアルでは,SOAPおよびWSDLの技術を利用して開発し,ネットワーク上でサービスを提供するアプリケーションのことをSOAPアプリケーションと表記します。また,Cosminexusが提供するSOAPアプリケーション開発用の機能をSOAPアプリケーション開発支援機能,SOAPアプリケーション実行用の環境をSOAP通信基盤と表記します。

このマニュアルの対象となるSOAPアプリケーション開発支援機能,およびSOAP通信基盤は,Cosminexusを構成する次のプログラムプロダクトで提供されています。

SOAPアプリケーション開発支援機能(Cosminexus Component Container 07-60)
P-2443-7E74 uCosminexus Developer Standard
P-2443-7F74 uCosminexus Developer Professional
P-2443-7T74 uCosminexus Service Architect

SOAP通信基盤(Cosminexus Component Container 07-60)
P-2443-7D74 uCosminexus Application Server Standard
P-2443-7K74 uCosminexus Application Server Enterprise
P-2443-7S74 uCosminexus Service Platform
P-1M43-7D71 uCosminexus Application Server Standard
P-1M43-7K71 uCosminexus Application Server Enterprise
P-1M43-7S71 uCosminexus Service Platform
P-1J43-7D71 uCosminexus Application Server Standard
P-1J43-7K71 uCosminexus Application Server Enterprise
P-9D43-7D71 uCosminexus Application Server Standard
P-9D43-7K71 uCosminexus Application Server Enterprise
P-9D43-7S71 uCosminexus Service Platform
P-9S43-7D71 uCosminexus Application Server Standard
P-9S43-7K71 uCosminexus Application Server Enterprise
P-9S43-7S71 uCosminexus Service Platform
P-9V43-7D71 uCosminexus Application Server Standard
P-9V43-7K71 uCosminexus Application Server Enterprise

SOAP通信基盤(Cosminexus Component Container Client 07-60)
P-2443-7H74 uCosminexus Client

対象読者

このマニュアルは,Cosminexusが提供するSOAPアプリケーション開発支援機能を利用してSOAPアプリケーションを開発する方,およびSOAP通信基盤を利用してSOAPアプリケーションを実行する方を対象としています。このマニュアルをご利用になる方は,次の内容を理解されていることを前提とします。

マニュアルの構成

このマニュアルは,次に示す編と付録から構成されています。

第1編 概要
CosminexusでSOAPアプリケーションを開発,実行するに当たり,前提となる知識と技術について説明しています。また,SOAPアプリケーションの提供形態,および開発,実行時の前提環境についても説明しています。

第2編 開発と実行
RPC形態のSOAPアプリケーション,メッセージング形態のSOAPアプリケーション,およびUDDIクライアントの開発方法と実行方法について説明しています。

第3編 リファレンス
開発支援コマンド,動作定義の設定項目,APIなど,SOAPアプリケーションの開発および実行時に参照する項目について説明しています。

第4編 トラブルシュート
SOAPアプリケーションの実行時や運用中に発生した障害の対処方法,およびメッセージについて説明しています。

付録A SOAPアプリケーションの移行
SOAPアプリケーションの移行手順と移行の注意事項について説明しています。

付録B WS-I Basic Profileに適合したシステムを構築するための注意事項
WS-Iが定めるBasic Profileに適合した相互接続性を高めるシステムを構築するための注意事項について説明しています。

付録C サーブレットエンジンモードでの実行と運用
サーブレットエンジンモードを使用して,SOAPアプリケーションを実行および運用する方法について説明しています。

付録D 用語解説
このマニュアルで使用している用語の意味を説明しています。

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読書手順

このマニュアルは,利用目的ごとに章を選択して読むことができます。次の案内に従ってお読みいただくことをお勧めします。

[図データ]

このマニュアルでの表記

このマニュアルで使用している表記と,対応する製品名を次に示します。

表記 製品名
.NET Framework Microsoft(R) .NET Framework Version 2.0
.NET Framework SDK Microsoft(R) .NET Framework 2.0 Software Development Kit
AIX AIX 5L V5.2
AIX 5L V5.3
Developer uCosminexus Developer Standard
uCosminexus Developer Professional
HP-UX HP-UX(IPF) HP-UX 11i V2(IPF)
HP-UX 11i V3(IPF)
Linux Linux(x86, AMD64 & Intel EM64T) Red Hat Enterprise Linux AS 3(x86)
Red Hat Enterprise Linux AS 4(x86)
Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform(x86)
Red Hat Enterprise Linux ES 3(x86)
Red Hat Enterprise Linux ES 4(x86)
Red Hat Enterprise Linux 5(x86)
Red Hat Enterprise Linux AS 3(AMD64 & Intel EM64T)
Red Hat Enterprise Linux AS 4(AMD64 & Intel EM64T)
Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform(AMD/Intel 64)
Red Hat Enterprise Linux ES 3(AMD64 & Intel EM64T)
Red Hat Enterprise Linux ES 4(AMD64 & Intel EM64T)
Red Hat Enterprise Linux 5(AMD/Intel 64)
Linux(IPF) Red Hat Enterprise Linux AS 3(IPF)
Red Hat Enterprise Linux AS 4(IPF)
Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform(Intel Itanium)
Solaris Solaris 9
Solaris 10
Windows Server 2003 Microsoft(R) Windows Server(R) 2003,Enterprise Edition Operating System(x86)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003,Standard Edition Operating System(x86)
Windows Server 2003 R2 Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2 Enterprise Edition Operating System(x86)
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2 Standard Edition Operating System(x86)
Windows Server 2003(x64) Microsoft(R) Windows Server(R) 2003,Enterprise x64 Edition Operating System
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003,Standard x64 Edition Operating System
Windows Server 2003 R2(x64) Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2,Enterprise x64 Edition Operating System
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2,Standard x64 Edition Operating System
Windows Vista Microsoft(R) Windows Vista(R) Business
Microsoft(R) Windows Vista(R) Enterprise
Microsoft(R) Windows Vista(R) Ultimate
Windows XP ProfessionalまたはWindows XP Microsoft(R) Windows(R) XP Professional Operating System

次に示すプログラムプロダクトを特に区別する必要がない場合,Windows Server 2003と表記しています。
Windows Server 2003 Standard
Windows Server 2003 Enterprise

このマニュアルでは,Java(TM)をJavaと表記しています。

このマニュアルで使用している略語

このマニュアルで使用している英略語を次に示します。

英略語 説明
API Application Programming Interface
ASCII American Standard Code for Information Interchange
CORBA Common Object Request Broker Architecture
CSV Comma Separated Value
DII Dynamic Invocation Interface
DOM Document Object Model
EJB Enterprise Java Beans
FAQ Frequently Asked Questions
GUI Graphical User Interface
HTTP Hyper Text Transfer Protocol
IIOP Internet Inter-ORB Protocol
IPF Itanium(R) Processor Family
J2EE Java 2 Platform, Enterprise Edition
JAR Java Archive
JAXR Java API for XML Registries
JDK Java Development Kit
JNDI Java Naming and Directory Interface
JSP Java Server Pages
JVM Java Virtual Machine
MIME Multipurpose Internet Mail Extensions
OASIS Organization for the Advancement of Structured Information Standards
OS Operating System
QName Qualified Name
RFC Request For Comments
RMI Remote Method Invocation
RPC Remote Procedure Call
SAAJ SOAP with Attachments API for Java
SDK Software Development Kit
SOAP Simple Object Access Protocol
UDDI Universal Description, Discovery, and Integration
URI Uniform Resource Identifier
URL Uniform Resource Locator
W3C World Wide Web Consortium
WAR Web Archive
WSDL Web Services Description Language
WSDL4J Web Services Description Language for Java Toolkit
WS-I Web Services Interoperability Organization
XML Extensible Markup Language

このマニュアルの図中で使用している記号

このマニュアルの図中で使用している記号を次のように定義します。

[図データ]

このマニュアルのコーディング例で使用している記号

このマニュアルでは,次に示す記号を使用して,コーディング例を記述しています。

記号 意味

リーダ
記述が省略されていることを示します。この記号の直前に示された項目を繰り返し複数個指定できます。

(例)
値…では,「値を必要個指定する」ことを示します。
/* */
//
コメント文として扱うことを示します。

(例)
//メッセージを送信する

適用OSの違いによる機能相違点の表記

OSによって記述を書き分ける場合,次に示す表記を使用しています。

表記 意味
Windowsの場合 Windows系のOSを使用している場合
その他のOSの場合 Windows系以外のOS(HP-UX,AIX,Linux,またはSolaris)を使用している場合

Windowsの場合のフォルダとパスの表記

このマニュアルでは,Windows,HP-UX,AIX,Linux,およびSolarisで共通の内容の場合,Windowsの「フォルダ」を「ディレクトリ」と表記しています。また,「\」を「/」と表記しています。

Windowsの場合,「ディレクトリ」を「フォルダ」に,「/」を「\」に置き換えてお読みください。

このマニュアルで使用するプレフィクスと名前空間URIの対応

このマニュアルで使用するプレフィクスと名前空間URIの対応を次に示します。特に断りがないかぎり,次のプレフィクスを使用します。

プレフィクス 名前空間URI
soap http://schemas.xmlsoap.org/wsdl/soap/
soapenc http://schemas.xmlsoap.org/soap/encoding/
soapenv http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/
wsdl http://schemas.xmlsoap.org/wsdl/
wsi http://ws-i.org/profiles/basic/1.1/xsd
xsd http://www.w3.org/2001/XMLSchema
xsi http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance
xsd2000 http://www.w3.org/2000/10/XMLSchema

常用漢字以外の漢字の使用について

このマニュアルでは,常用漢字を使用することを基本としていますが,次に示す用語については,常用漢字以外の漢字を使用しています。

隠蔽(いんぺい) 鍵(かぎ) 個所(かしょ) 必須(ひっす)

KB(キロバイト)などの単位表記について

1KB(キロバイト),1MB(メガバイト),1GB(ギガバイト),1TB(テラバイト)はそれぞれ1,024バイト,1,0242バイト,1,0243バイト,1,0244バイトです。