JP1/AJS2を使用したシステムの自動運転を次に示します。

図21-10　JP1/AJS2を使用したシステムの自動運転の概要

Cosminexusシステムの運用を自動化するためには，まず，J2EEアプリケーションの開始や停止などの処理の一つ一つをジョブとして定義して，それらの実行順序をジョブネットとして定義します。Cosminexusシステムの場合，ジョブとして，Management Serverのコマンドであるmngsvrutilコマンドを1実行単位で定義します。次に，運用計画に従って，ジョブネットごとに開始曜日や時刻などのスケジュールを設定して，JP1ジョブ運用管理サーバのJP1/AJS2に登録します。例えば，WebサーバとJ2EEアプリケーション「AP1」「AP2」の起動と停止を，それぞれAM8:00とPM5:00に定義します。設定した時刻になると，JP1/AJS2によって，ジョブとして定義したmngsvrutilコマンドが実行されます。

また，JP1/IMと連携しておけば，JP1/AJS2によって自動実行されたジョブに異常が発生した場合に，運用管理者の携帯電話などに通知する運用もできます。

なお，Windowsの場合，Cosminexusでは，このような運用を実現するために，カスタムジョブの提供による，ジョブ定義支援機能を提供しています。

バッチアプリケーションは，Cosminexusで構築するバッチサーバ上でも実行できます。バッチサーバで動作するバッチアプリケーションは，Cosminexusで提供するバッチ実行コマンドで開始します。バッチ実行コマンドをJP1/AJS2のジョブとして定義することで，バッチアプリケーションの自動実行が実現します。

JP1/AJS2を使用したバッチアプリケーションの自動実行を次の図に示します。

図21-11　JP1/AJS2を使用したバッチアプリケーションの自動実行の概要

また，JP1/AJS2では，BJEXと連携することもできます。BJEXと連携する場合は，JP1/AJS2のジョブとして，BJEXのバッチジョブの実行コマンドを定義する必要があります。ジョブの定義については，「15.1　バッチアプリケーションの実行方法」を参照してください。