Cosminexus 機能解説
性能解析トレースでは,システム内部のイベント単位で,複数のノードおよびプロセス間にわたるトレース情報を取得できます。これによって,一連の処理の中で,どの処理がボトルネックになっているかをトレースできます。
イベント単位でトレースを取得するために,性能解析トレースでは,イベント単位の一連の処理に一貫したキーを設定して管理します。イベント内のトレース取得ポイントで出力するトレースには,キーの情報が付加されます。これによって,一連の処理がトレースできます。
図17-14 性能解析トレースによるトレース出力の概要
なお,トレースを出力するリダイレクタ,Webコンテナなどを,機能レイヤといいます。性能解析トレースでは,次の機能レイヤで性能解析情報を出力します。アプリケーションの実行環境と該当する機能レイヤを次の表に示します。
表17-9 アプリケーションの実行環境と該当する機能レイヤ
機能レイヤ | アプリケーションの実行環境 | |
---|---|---|
J2EEアプリケーションの実行環境 | バッチアプリケーションの実行環境 | |
CTM | ○ | − |
リダイレクタ | ○ | − |
Webコンテナ | ○ | − |
EJBコンテナ | ○ | − |
Timer Service | ○ | − |
JNDI | ○ | ○ |
JTA | ○ | ○ |
JCAコンテナ | ○ | ○ |
DB Connector | ○ | ○ |
RMI(通信処理) | ○ | ○ |
OTS | ○ | ○ |
標準出力/標準エラー出力/ユーザログ | ○ | ○ |
DI | ○ | − |
バッチアプリケーション実行機能 | − | ○※ |
(凡例)○:該当する −:該当しない
注※ トレース情報は,バッチアプリケーションの実行直前(mainメソッドを呼ぶ直前),およびバッチアプリケーション終了直後に出力されます。cjexecjobコマンドおよびcjkilljobコマンドの実行では出力されません。
また,性能解析トレースでは,これらの機能レイヤのほかに,J2EEサーバの開始処理,終了処理,トランザクションタイムアウト発生時,およびセッションの生成/破棄でもトレースを出力します。
トレース情報のキー情報は,次の要素で構成されています。
PRFトレースには,次の2種類のキー情報が付与されます。
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