Cosminexus 機能解説
イベントの発行機能は,稼働情報の監視対象が,設定したしきい値を超えた時に,イベントを発行する機能です。イベントが発行されることで,稼働状態の異常を検知できます。
なお,イベント発行時にはメッセージが出力されます。このメッセージを利用してManagementイベントを発行できます。Managementイベントの詳細については,「17.8 Managementイベントによる処理の自動実行」を参照してください。
しきい値を設定できる稼働情報の監視対象は次の二つです。
イベントの発行方法は,しきい値を設定する監視対象によって,回数型と増減型の2種類があります。フルガーベージコレクション回数の監視は回数型,URLグループ単位の実行待ちリクエスト数の監視は増減型です。
設定した監視時間(しきい値監視間隔)単位で発生したフルガーベージコレクション回数をカウントし,しきい値に達した場合にイベントを発行します。
フルガーベージコレクション回数の場合の,しきい値のイベント発行について次の図に示します。
図17-5 しきい値のイベント発行(フルガーベージコレクション回数の場合)
この図の場合,フルガーベージコレクション回数のしきい値が10,しきい値監視間隔が5分です。稼働情報の監視を開始した時点からしきい値監視間隔ごとにフルガーベージコレクションの回数をカウントし,一回のしきい値監視間隔でフルガーベージコレクションが10回を超えるとイベントを発行します。
上限しきい値および下限しきい値を設定し,URLグループ単位の実行待ちリクエスト数が,それぞれのしきい値に達した時にイベントを発行します。上限しきい値のイベント,および下限しきい値のイベントは次のタイミングで発行されます。なお,上限しきい値は下限しきい値より大きく設定する必要があります。
URLグループ単位の実行待ちリクエスト数の場合の,しきい値のイベント発行について次の図に示します。
図17-6 しきい値のイベント発行(URLグループ単位の実行待ちリクエスト数の場合)
この図の場合,正常域から上限しきい値に達した時に,上限しきい値のイベントが発行されます。その後,上限しきい値以下になってから,再度上限しきい値に達しますが,この時には上限しきい値のイベントは発行されません。これ以降,下限しきい値に達した時に下限しきい値のイベントが,上限しきい値に達した時に上限しきい値のイベントが発行されます。
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