Management Serverが管理する範囲のことを,運用管理ドメインといいます。運用管理ドメインでは,運用管理のプロセスとして,Management Server,および運用管理エージェントを使用します。
運用管理ドメインを次の図に示します。
図16-1 運用管理ドメイン
図中の項番について説明します。なお,説明の項番は,図中の項番と対応しています。
- Management Server
運用管理ドメインを構成するサーバプログラムです。運用管理ドメイン単位に一つ配置します。Management Serverは,各ホストに配置した運用管理エージェントに指示を出して,それぞれのホストの運用管理を実行します。なお,Management Serverを配置したホストのことを,運用管理サーバといいます。
- 運用管理エージェント
運用管理者の代わりにそれぞれのホスト上のサーバを起動したり,定義ファイルを更新したりする,エージェントプログラムです。Management Serverからの指示を受けて操作を実行します。Management Serverで管理するホストに一つずつ配置します。
図16-1のように,Management Serverをアプリケーションサーバとは別のホストに配置するシステム構成モデルのことを,運用管理サーバモデルといいます。また,Management Serverをアプリケーションサーバと同じホストに配置して,そのホスト内のサーバを管理することもできます。同じホストに配置するシステム構成モデルのことを,ホスト単位管理モデルといいます。
次に示す場合,すべてのプロセスは1台のマシン内に構築されます。
- セットアップウィザードを使用してシステムを構築する場合
- Smart Composer機能を使用してバッチアプリケーションの実行環境を構築する場合
これらの場合,Management Serverは,同じマシン内に配置された運用管理エージェント経由で,各サーバプロセスの運用管理を実行します。
- 参考
- Management Serverの機能を使用して,J2EEサーバ,SFOサーバ,またはバッチサーバの稼働情報を監視・収集する場合,運用監視エージェントというエージェントプログラムを使用します。監視対象にするホスト上で,監視対象にするJ2EEサーバ,SFOサーバ,またはバッチサーバに一つずつ含まれます。また,クラスタ構成の場合は,クラスタに含まれるJ2EEサーバに一つずつ含まれます。
- 業務用のサーバを配置したLANと管理用のサーバを配置したLANに分けている場合,運用管理サーバを管理用のサーバを配置したLANに置くこともできます。LANを分け,一つのマシンを複数のネットワークセグメントに接続する場合,環境設定に注意が必要です。詳細については,マニュアル「Cosminexus 運用管理操作ガイド」を参照してください。
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