Cosminexus 機能解説
ここでは,グローバルセッションを利用するためのシステム構成要素である,次のサーバプロセス,アプリケーションおよびフィルタについて説明します。
SFOサーバアプリケーションは,SFOサーバ上で動作するアプリケーションです。セッションフェイルオーバ用フィルタは,J2EEサーバで動作するJ2EEアプリケーションに設定するサーブレットフィルタです。
SFOサーバとは,グローバルセッション情報を管理するサーバプロセスです。セッションフェイルオーバ機能を使用するためには,システム内にSFOサーバを配置する必要があります。
SFOサーバは,J2EEサーバのJ2EEアプリケーション内で生成されたグローバルセッション情報を管理する機能を持つサーバプロセスです。実体はJ2EEサーバです。
J2EEアプリケーションが稼働しているJ2EEサーバに障害が発生して,J2EEサーバ間でグローバルセッション情報の引き継ぎが必要になると,引き継がれる側のJ2EEサーバは,SFOサーバに対してグローバルセッション情報の取得要求をします。
SFOサーバは,SFOサーバアプリケーションだけを実行するためのJ2EEサーバです。SFOサーバアプリケーション以外のアプリケーションを実行しないでください。
また,SFOサーバでは,SFOサーバアプリケーションを登録するために,CORBAネーミングサービスを使用します。CORBAネーミングサービスはSFOサーバのインプロセスで動作させてください。
SFOサーバに障害が発生すると,SFOサーバ上で管理されているグローバルセッション情報はすべて削除されます※。SFOサーバの障害発生に備えて,システム内にSFOサーバを複数配置することもできます。
図12-8 複数のSFOサーバの配置例
SFOサーバでは,SFOサーバと一度接続したJ2EEサーバについて,切断検知ができます。J2EEサーバの切断は,Stateful Session Beanのタイムアウトで検知できます。J2EEサーバとの接続が切断された場合,デフォルトで最大6分後にJ2EEサーバの切断を検知できます。なお,SFOサーバがJ2EEサーバの切断を検知する前に,一度切断されたJ2EEサーバが,切断前にSFOサーバに格納したセッション情報を取得するためにSFOサーバに再接続することがあります。この場合,SFOサーバでは,J2EEサーバがいったん切断されたことを検知し,再接続をします。
SFOサーバ上では,SFOサーバで使用するJ2EEアプリケーションが稼働しています。このJ2EEアプリケーションを,SFOサーバアプリケーションといいます。
SFOサーバアプリケーションは,グローバルセッション情報を管理する機能が実装されたアプリケーションです。EJBで実装されています。
SFOサーバアプリケーションはCosminexusで提供しています。SFOサーバをセットアップするときに,SFOサーバアプリケーションをJ2EEサーバにインポートしてください。
セッションフェイルオーバ用フィルタは,J2EE仕様で規定されたjavax.servlet.Filterインタフェースを持つクラスです。J2EEアプリケーションの実行前後に,セッションフェイルオーバ機能で必要な処理を実行します。
セッションフェイルオーバ用フィルタは,セッションフェイルオーバ機能の対象にするJ2EEアプリケーションに追加して使用します。
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