Cosminexus 機能解説

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

8.2.2 EJBのリファレンスが自動的にバインドされる名称

J2EEアプリケーションをデプロイすると,EJBホームオブジェクトリファレンスおよびビジネスインタフェースのリファレンスは,決められた名称で自動的にJNDIの名前にバインドされます。ルックアップ時には,バインドされた名前を使用します。

ここでは,EJBホームオブジェクトリファレンスおよびビジネスインタフェースのリファレンスが自動的にバインドされる名称について説明します。

なお,JNDI名前空間のマッピングの仕組みと使い方については,「8.2.3 JNDI名前空間のマッピングとルックアップ」で説明します。

<この項の構成>
(1) EJBホームオブジェクトリファレンスが自動的にバインドされる名称
(2) ビジネスインタフェースのリファレンスが自動的にバインドされる名称
(3) テストモードで実行されているEnterprise Beanのルックアップをする場合の名称の指定方法

(1) EJBホームオブジェクトリファレンスが自動的にバインドされる名称

J2EEアプリケーションを開始(デプロイ)したとき,Enterprise BeanのEJBホームオブジェクトリファレンスは,次に示す名称で,JNDIの名前にバインドされます。

 
HITACHI_EJB/SERVERS/<サーバ名称>/EJB/<J2EE APP名称>/<Enterprise Bean名称>
 

<サーバ名称>
J2EEサーバのサーバ名称

<J2EE APP名称>
J2EEアプリケーションのルックアップ名称

<Enterprise Bean名称>
Enterprise Beanのルックアップ名称

J2EEアプリケーション間のEnterprise Beanの呼び出しや,EJBクライアントアプリケーションからのEnterprise Beanの呼び出しのとき,クライアントはバインドされたJNDIの名前でEJBホームオブジェクトリファレンスをルックアップします。

次に示す図では,下記の条件でJ2EEアプリケーションを開始したとき,"CartHome"インタフェースを実装したEJBホームオブジェクトが生成され,そのリファレンスがJNDIの名前"HITACHI_EJB/SERVERS/MyServer/EJB/CartApp/CartEB"にバインドされることを示しています。

条件
  • Enterprise Bean:"CartBean"
  • リモートインタフェースの名称:"Cart"
  • ホームインタフェース:"CartHome"
  • サーバ名称:"MyServer"
  • J2EEアプリケーションのルックアップ名称:"CartApp"
  • Enterprise Beanのルックアップ名称:"CartEB"

    図8-1 EJBホームオブジェクトリファレンスのJNDI名前空間へのバインド

    [図データ]

次に,自動的にバインドされる名称を利用してEJBホームオブジェクトのリファレンスをルックアップする場合のルックアップとオブジェクトの取得の流れを示します。

図8-2 自動的にバインドされる名称を利用したルックアップとオブジェクトの取得の流れ

[図データ]

(2) ビジネスインタフェースのリファレンスが自動的にバインドされる名称

J2EEアプリケーションを開始(デプロイ)したとき,ビジネスインタフェースのリファレンスは,次に示す名称で,JNDIの名前にバインドされます。

 
HITACHI_EJB/SERVERS/<サーバ名称>/EJBBI/<J2EE APP名称>/<Enterprise Bean名称>
 

<サーバ名称>
J2EEサーバのサーバ名称

<J2EE APP名称>
J2EEアプリケーションのルックアップ名称

<Enterprise Bean名称>
Enterprise Beanのルックアップ名称

J2EEアプリケーション間のEnterprise Beanの呼び出しや,EJBクライアントアプリケーションからのEnterprise Beanの呼び出しのとき,クライアントはバインドされたJNDIの名前でビジネスインタフェースのリファレンスをルックアップします。

(3) テストモードで実行されているEnterprise Beanのルックアップをする場合の名称の指定方法

J2EEアプリケーション外からテストモードで実行されているEnterprise Beanをルックアップする場合,テストモード用の名前空間を意識してルックアップする必要があります。通常モードで実行されるEnterprise Beanを「HITACHI_EJB/」で始まる文字列でルックアップするのに対して,同じEnterprise Beanがテストモードで実行される場合は「$HITACHI_TEST/HITACHI_EJB/」で始まる文字列でルックアップします。

テストモードでのアプリケーションの動作については,「19.7 J2EEアプリケーションのテスト機能」を参照してください。