クラスタソフトウェアとの連携による系切り替え機能の概要について説明します。Cosminexusと連携できるクラスタソフトウェアは,Microsoft Cluster Service(Windowsの場合※),およびHAモニタ(AIX・HP-UX・Linuxの場合)です。なお,Solarisの場合,クラスタソフトウェアと連携したシステム運用はできません。
- 注※
- ただし,使用できるOSは,Windows Server 2003 Enterprise Edition,Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition,Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition,およびWindows Server 2003 R2 Enterprise x64 Editionとなります。
- 1:1系切り替えシステム
実行系と待機系が1対1になるシステム構成です。Cosminexusでは,アプリケーションサーバの1:1系切り替えシステムでの運用と,運用管理サーバの1:1系切り替えシステムでの運用をサポートしています。実行系サーバでの障害発生時またはシステムの保守時に,あらかじめ待機させておいたサーバに自動的に切り替えて,業務処理を続行するための機能です。これによって,システムの不稼働時間を短縮し,クライアントの業務処理への影響を減らせます。
- 相互系切り替えシステム
1:1系切り替えシステムの構成で,2台のサーバがそれぞれ現用系として動作しながら,互いの予備系になるシステムです。Cosminexusでは,アプリケーションサーバの相互系切り替えシステムでの運用をサポートしています。
- N:1リカバリシステム
複数台の実行系と1台の待機系から成るシステム構成です。実行系では,J2EEアプリケーションを実行します。待機系では,障害が発生した実行系のトランザクションの解決およびリソース解放だけを実施します。これによって,実行系での障害発生時の,システムの運用・保守性が向上します。
クラスタソフトウェアとの連携による系切り替え機能の目的について,次の表に示します。
表2-17 クラスタソフトウェアとの連携による系切り替え機能の目的
機能名 |
目的 |
参照先 |
信頼性 |
性能 |
運用・
保守 |
拡張性 |
そのほか |
1:1系切り替えシステム |
○ |
− |
○ |
− |
− |
22.3 |
相互系切り替えシステム |
○ |
− |
○ |
− |
− |
22.4 |
N:1リカバリシステム |
○ |
− |
○ |
− |
− |
22.5 |
(凡例) ○:対応する −:対応しない
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