JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド

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24.4.1 Windowsの場合

<この項の構成>
(1) プロセスの状態を確認する
(2) JP1/IM用スレッドダンプを出力する
(3) WWWページ版のJP1/IM - Viewに関連する情報を採取する
(4) 資料採取ツールを実行する
(5) オペレーション内容を確認する
(6) 画面上のエラー情報を採取する
(7) ユーザーダンプを採取する(Windows Vista,Windows Server 2008限定)
(8) 問題レポートを採取する(Windows Vista,Windows Server 2008限定)

(1) プロセスの状態を確認する

Windowsのタスクマネージャを使用して,プロセスの動作状態を確認してください。正常に動作している場合に表示されるプロセスを次に示します。

(a) JP1/IM - Manager

JP1/IM - Managerのプロセスを次に示します。なお,表内の括弧( )内の数値は同時に実行するプロセス数です。

表24-12 JP1/IM - Managerのプロセス(Windows)

親プロセス名 機能 子プロセス名 機能
jco_spmd.exe
(1)
JP1/IM - Managerのプロセス管理 jcamain.exe
(1)
自動アクションサービス
(プロセス管理表示名:jcamain)
java.exe
(1)
イベントコンソールサービス
(プロセス管理表示名:evtcon)
evflow.exe
(1)
イベントフロー制御サービス
(プロセス管理表示名:evflow)
jcsmain.exe
(1)
セントラルスコープサービス※2
(プロセス管理表示名:jcsmain)
java.exe
(2)※1
インシデント登録サービス※2
(プロセス管理表示名:jcdmain)
java.exe
(2)※1
相関イベント発行サービス※2
(プロセス管理表示名:evgen)
jco_service.exe
(1)
JP1/IM - ManagerのWindowsサービス制御

(凡例)
−:なし

注※1 最大で2,通常は1です。内訳は次のとおりです。

注※2 デフォルトでは動作しません。また,インシデント登録サービスはJP1/IM - Incident Master連携用の機能です。


クラスタシステムで運用する場合,物理ホストおよび論理ホストごとに,上記のプロセスを実行します。同時に実行するプロセス数は,実行している物理ホストおよび論理ホストの数に,上記のプロセス数を掛けた数になります。

 

表中で,親プロセスがjco_spmd.exeであるプロセスはプロセス管理が制御しており,jco_spmd_statusコマンドでプロセスの状態を確認できます。

正常に動作している場合の表示例を次に示します。

c:\>jco_spmd_status
KAVB3690-I JP1_CONS の状態通知処理を開始します
稼働中のプロセスを表示します
プロセス名称 プロセスID
    evflow      3672
   jcamain      4088
    evtcon      4236
   jcsmain      4668
   jcdmain      5423
     evgen      5624
KAVB3691-I プロセスは全て起動しています
 

(b) JP1/IM - View

JP1/IM - Viewのプロセスを次に示します。なお,表内の括弧( )内の数値は同時に実行するプロセス数です。

表24-13 JP1/IM - Viewのプロセス

親プロセス名 機能 子プロセス名 機能
jcoview.exe
(3+3※1+3※2)
JP1/IM - Viewのプロセス管理 jcoview_evt.exe
(3+3※1)
スレッドダンプ出力イベントの送信
java.exe
(3+3※1+3※2)
JP1/IM - Viewの画面制御

注※1 JP1/IM - View(JP1/IM - Central Information Master連携部分)が起動している場合に加算されます。

注※2 JP1/IM - View(JP1/IM - Rule Operation連携部分)が起動している場合に加算されます。


(2) JP1/IM用スレッドダンプを出力する

(a) JP1/IM - View

次の手順に従いダンプファイルを出力してください。

  1. タスク マネージャを開く。
  2. [アプリケーション]ページ上でJP1/IM - Viewを選択し,ポップアップメニューから[手前に表示]を選択する。
    これによって操作不能になったJP1/IM - Viewかどうかを特定します。操作不能なJP1/IM - Viewを特定できた場合,次に進みます。
  3. ポップアップメニューから[プロセスを表示]を選択する。
    [プロセス]ページに切り替わります。JP1/IM - Viewのjava.exeが選択された状態で表示されるため,これによってプロセスID(PID)を特定します。
    注※ PID項目がない場合はメニューの[表示]−[列の選択]を選択し,[列の選択]画面で[PID(プロセスID)]にチェックを入れてください。
  4. 特定できたプロセスIDを引数にして,jcothreaddmpコマンドを実行する。

jcothreaddmpコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager リファレンス jcothreaddmp(Windows限定)」(2. コマンド)を参照してください。

(b) JP1/IM - Manager

ヘルスチェック機能によって,JP1/IM - Managerのイベントコンソールサービス,インシデント登録サービス,および相関イベント発行サービスの異常を検知した場合に,JP1/IM - Manager用のダンプファイルを出力してください。次のようにjcogencoreコマンドを実行します。

jcogencore
 

jcogencoreコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager リファレンス jcogencore」(2. コマンド)を参照してください。

(3) WWWページ版のJP1/IM - Viewに関連する情報を採取する

WWWページ版のJP1/IM - Viewの使用時にトラブルが発生した場合は,この節で上げているほかの資料に加えて,次の資料を採取してください。

ビューアー側

マネージャー側

(4) 資料採取ツールを実行する

資料採取ツール(jim_log.batまたはjcoview_log.bat)を実行します。

JP1/IM - Managerで提供しているjim_log.batを実行すれば,同ホスト上のJP1/IM - Manager,JP1/IM - Viewの障害調査に必要な資料を採取できます。

また,JP1/IM - Viewで提供しているjcoview_log.batを実行すれば,JP1/IM - Viewの障害調査に必要な資料を採取できます。

運用に合わせて使い分けてください。

なお,資料採取ツールで採取する資料の総容量は膨大になるため,実行する前に容量を見積もり,ご使用のマシンの空き容量を確認する必要があります。jim_log.batで採取する資料サイズについては,JP1/IM - Managerのリリースノートを参照してください。

jcoview_log.batで採取する資料サイズについては,JP1/IM - Viewのリリースノートを参照してください。

次に,ツールの実行例を示します。

C:\>"C:\Program Files\HITACHI\JP1IMM\tools\jim_log.bat" -f 資料格納フォルダ

資料格納フォルダはフルパスで指定してください。また,資料格納フォルダが空白を含むフォルダの場合,"で囲んで指定してください。

ツールを実行すると,資料格納フォルダに指定したフォルダ下にjp1_defaultフォルダができ,そこに採取した資料がコピーされます。なお,採取した資料は,圧縮ツールを使用して圧縮してください。

(5) オペレーション内容を確認する

トラブル発生時のオペレーション内容を確認し,記録しておいてください。確認が必要な情報を次に示します。

(6) 画面上のエラー情報を採取する

画面にエラーが表示された場合は,その情報も採取します。次に示すハードコピーを採取してください。

(7) ユーザーダンプを採取する(Windows Vista,Windows Server 2008限定)

Windows VistaまたはWindows Server 2008でJP1/IM - Viewのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合,エラーダイアログが表示されている状態で,次の手順でユーザーダンプを採取してください。

注意事項
エラーダイアログを消してしまうと正常なダンプは取得されないため,ユーザーダンプを採取できなくなってしまいます。誤って採取前にエラーダイアログを([OK]ボタンなどをクリックして)消してしまった場合は,現象を再現させてからユーザーダンプを採取してください。

  1. タスクマネージャを起動する。
    タスクマネージャは次のどちらかの手順で起動できます。
    • タスクバーの空いている場所で右クリックをして「タスクマネージャ」を選択する。
    • Ctrl+Shift+Escキーを押してタスクマネージャを起動する。
  2. [プロセス]タブをクリックする。
  3. アプリケーションエラーで停止したJP1/IM - Viewのプロセス名を右クリックし,「ダンプファイルの生成」を選択する。
  4. ユーザーダンプの出力先パスを示すダイアログが表示されるので,そこから採取する。

(8) 問題レポートを採取する(Windows Vista,Windows Server 2008限定)

Windows VistaまたはWindows Server 2008でJP1/IM - Viewのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合,次の手順で問題レポートを採取してください。

  1. [ファイル名を指定して実行]のテキストボックスに「wercon」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
    [問題のレポートと解決策]ダイアログが開きます。
  2. 左側の領域で,[問題の履歴の表示]をクリックする。
  3. 該当する問題をダブルクリックする。
    問題レポートの詳細が表示されます。
  4. 「クリップボードにコピー」を選択する。
  5. コピーした内容を,テキストファイルにコピーして保存する。
    保存した問題レポートを,障害調査用の資料として利用してください。

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