JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド

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12.9.3 汎用監視オブジェクトの作成例(HiRDBの監視)

ここでは,バージョン6のHiRDBを監視するための監視オブジェクトの作成および設定手順について説明します。なお,監視オブジェクトの状態変更条件には,HiRDBが出力するメッセージログイベント(JP1/SESイベント:0x00010C03)を利用すると仮定します。

備考:HiRDBのバージョンが07-02以降の場合は,JP1/SESイベントでなくJP1イベントを出力できます(HiRDB側で出力設定が別途必要)。この場合は,統合スコープが提供するシステム監視オブジェクトを使ってHiRDB用の監視オブジェクトを作成してください。

<この項の構成>
(1) 監視オブジェクト(HiRDB監視)の作成
(2) 監視オブジェクト(HiRDB監視)の設定

(1) 監視オブジェクト(HiRDB監視)の作成

  1. [監視ツリー]画面から[オプション]−[ツリー編集]を選択する。
    [監視ツリー(編集中)]画面が表示されます。
  2. [ファイル]−[ツリーを開く]を選択する。
    HiRDBの監視オブジェクトを追加する監視ツリーを開きます。
  3. [ツリー表示領域]でHiRDBの監視オブジェクトを追加したい場所を選択する。
  4. [編集]−[新規ノード作成]を選択する。
    [新規監視ノード作成]画面が表示されます。

    図12-21 [新規監視ノード作成]画面

    [図データ]

    [新規監視ノード作成]画面の設定内容は次のとおりです。

    表12-10 [新規監視ノード作成]画面の設定内容

    設定項目 設定内容
    監視ノード名 任意の名称を入力します。
    管理しやすい名称にすることをお勧めします。この例では,「HiRDB監視」と入力しています。
    監視ノード種別 「監視オブジェクト」をラジオボタンで選択し,「汎用オブジェクト」をリストボックスから選択します。
  5. [OK]をクリックする。
    監視ツリーに,監視オブジェクト「HiRDB監視」が追加されます。

(2) 監視オブジェクト(HiRDB監視)の設定

(a) 監視オブジェクトの基本情報を設定する

  1. 新規作成した監視オブジェクトを選択する。
  2. [編集]−[プロパティ]を選択する。
    [プロパティ]画面が表示されます。
  3. [基本情報]ページを選択する。

    図12-22 [基本情報]ページ

    [図データ]

    [基本情報]ページの設定内容は次のとおりです。

    表12-11 [基本情報]ページの設定内容

    設定項目 設定内容
    監視ノード属性名 任意の名称を入力します。
    「ホスト名」など,イメージしやすい名称を入力しておくことをお勧めします。
    監視ノード属性値 任意の値を入力します。監視ノード属性名として入力した名称に対応する値を入力します。
    監視ノード属性名としてホスト名と入力した場合,それに対応する値としてhostnameコマンドで表示されるホスト名,または製品を連想しやすい値を入力します。ここではHiRDBを連想しやすい値として,「dbserver」と入力しています。

    ここで指定した監視ノードの基本情報は,監視ノードを検索する際の検索条件に指定することができます。なお,基本情報は監視オブジェクトの状態遷移には影響しません。


  4. [追加]をクリックする。
    監視オブジェクトに,基本情報が設定されます。

(b) 監視オブジェクトの状態変更条件を設定する

  1. 新規作成した監視オブジェクトを選択する。
  2. [編集]−[プロパティ]を選択する。
    [プロパティ]画面が表示されます。
  3. [状態変更条件]ページを選択する。

    図12-23 [状態変更条件]ページ

    [図データ]

  4. [追加]をクリックする。
    [状態変更条件設定]画面が表示されます。

    図12-24 [状態変更条件設定]画面

    [図データ]

    [状態変更条件設定]画面の設定内容は次のとおりです。

    表12-12 [状態変更条件設定]画面の設定内容

    設定項目 設定内容
    条件名 条件名を設定します。
    状態 イベントを受信した場合に,監視オブジェクトが遷移する状態をリストボックスから選択します。
    共通条件 発生元製品,発生事象を特定するための情報を設定します。
    詳細は,以降で説明します。
    個別条件 発生場所を特定するための情報を設定します。
    詳細は,以降で説明します。
  5. 条件名,状態,共通条件および個別条件を入力したら,[OK]をクリックする。
 

共通条件の設定

共通条件には,発生元製品,発生事象を特定するための情報を設定します。

  1. [共通条件設定]をクリックする。
    [共通条件設定]画面が表示されます。
  2. [追加]をクリックする。
    [共通条件詳細設定]画面が表示されます。

    図12-25 [共通条件詳細設定]画面

    [図データ]

    [共通条件詳細設定]画面の設定内容は次のとおりです。

    表12-13 [共通条件詳細設定]画面の設定内容

    設定項目 設定内容
    共通条件名 共通条件の名称を指定します。
    メッセージ JP1イベント(ここではJP1/SESイベント)のメッセージを指定します。
    特定のメッセージだけを監視対象としたい場合に指定します。HiRDBの場合,HiRDBが出力するJP1/SESイベントのメッセージ情報を指定します。
    例えば,「KFPS01222-I」と入力し,右側のリストボックスで「から始まる」を選択することにより,HiRDBのログスワップメッセージだけを監視対象にできます。
    イベントID 監視をするJP1イベント(ここではJP1/SESイベント)のイベントIDを指定します。
    HiRDBのようにJP1/SESイベントを発行する製品の場合は,監視したいJP1/SESイベントの基本コード(00010C03)を指定します。
  3. [OK]をクリックする。
    [共通条件設定]画面に戻ります。
  4. [閉じる]をクリックする。
    [共通変更条件設定]画面に戻ります。
  5. 作成した共通条件を選択する。
    作成した共通条件がリストボックスに追加されています。作成した共通条件を選択してください。
 

個別条件の設定

個別条件には,障害発生ホスト名など,事象の発生個所を特定するための条件を設定します。

  1. 属性名および属性値を入力し,[追加]をクリックする。
    個別条件が追加されます。個別条件を追加する回数,上記手順を繰り返してください。
    個別条件の設定内容は次のとおりです。

    表12-14 個別条件の設定内容

    属性名 属性値 説明
    B.SOURCESERVER dbserver 属性名には,イベントを通知する事象の発生元(ホスト)を絞り込むため,B.SOURCESERVERを入力します。
    属性値には,HiRDBのシステムマネージャーが稼働するホスト名を指定します。
    B.MESSAGE HiRDBのサーバ名 イベント情報として製品個別のメッセージ情報が出力される場合は,そのメッセージ情報を基に絞り込みます。
    メッセージ中に事象の発生個所を特定する情報が含まれることがあるためです(HiRDBが出力するメッセージログイベントなどが該当)。
    メッセージ中の情報を基に,事象の発生個所を特定したい場合には,属性名としてB.MESSAGEを入力し,属性値として絞り込みができるキーワードを入力します。
    例えば,HiRDBのログスワップのメッセージには,HiRDBのサーバ名が含まれるため,属性名にB.MESSAGE,属性値にHiRDBのサーバ名を入力し,リストボックスで「正規表現」を選択することにより,特定のHiRDBのサーバで発生したログスワップだけを監視対象とすることができます。
    なお,B.MESSAGEを設定する場合には,監視対象外のメッセージが条件に一致しないように注意してください。
    なお,状態変更条件にJP1/SESイベントの詳細情報を指定することはできません。

(c) 編集した監視ツリーの更新

編集した監視ツリーを更新して,監視に使えるようにします。

  1. [監視ツリー(編集中)]画面で,[ファイル]−[サーバのツリーを更新]を選択する。
    HiRDBの監視ノードが統合スコープの監視オブジェクトDBに追加されます。

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