JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド

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3.4.3 JP1/IM - Viewからのコマンド実行

JP1/IMでは,[イベントコンソール]画面から管理対象ホストに対し,コマンドの実行指示を出し,管理対象ホスト上でコマンドを実行できます。コマンドの実行指示は,JP1/IM - Viewの[コマンド実行]画面で行います。[コマンド実行]画面でコマンド実行指示をすると,ログインしているマネージャーホストからJP1/Baseの構成管理で定義した構成に従ってコマンド実行指示が転送されていき,コマンド実行先ホストでコマンドが実行されます。

図3-61 JP1/IM - Viewからのコマンド実行の概要

[図データ]

ここでは,コマンド実行に必要な条件および実行できるコマンドについて説明した後,コマンドを実行した際の処理の流れについて説明します。

<この項の構成>
(1) 実行できるコマンド
(2) コマンド実行に必要な条件
(3) コマンドの実行状態・実行結果の確認
(4) コマンド実行の処理の流れ

(1) 実行できるコマンド

JP1/IM - Viewから実行できるコマンドの種類を次に示します。

コマンドを実行するホストがWindowsの場合
  • 実行形式ファイル(.com,.exe)
  • バッチファイル(.bat)
  • JP1/Scriptのスクリプトファイル(.spt) (ただし,.sptファイルが実行できるよう関連づけが設定されていること)

コマンドを実行するホストがUNIXの場合
  • UNIXのコマンド
  • シェルスクリプト

ただし,次のようなコマンドは実行できません。

(2) コマンド実行に必要な条件

JP1/IM - Viewからコマンドを実行するのに必要な条件を次に示します。

(3) コマンドの実行状態・実行結果の確認

コマンドの実行状態,および実行結果は,JP1/IM - Viewの[コマンド実行]画面で確認できます。コマンド実行履歴の内容を確認したい場合は,jcocmdlogコマンドをマネージャーホスト上で実行することで確認できます。

また,コマンドの実行状態をJP1イベントとして発行することもできます。ただし,デフォルトでは発行しないため,jcocmddefコマンドの-cmdeventオプションを使ってJP1イベントを発行する設定に変更する必要があります。

(備考)

(4) コマンド実行の処理の流れ

ビューアーホストからエージェントホストに対してコマンド実行する場合の処理の流れを例に,JP1/IM,JP1/Baseの機能連携について説明します。

なお,以降の説明では,コマンド実行の権限を持つJP1ユーザーでマネージャーホストにログインしているものとして説明しています(ログインやコマンド実行に必要な権限については,「3.6.4 JP1ユーザーの管理」を参照)。

図3-62 コマンド実行の処理の流れ(エージェントホストにコマンド実行する場合)

[図データ]

図中の番号に従って説明します(図中の丸付き番号は,次に示す番号にそれぞれ対応しています)。

  1. JP1/IM - Viewの[コマンド実行]画面を開き,コマンド実行指示をします。
    [コマンド実行]画面では,実行先ホスト,実行コマンド名,コマンドの実行環境を指定できます(コマンド実行環境は,実行先ホスト上で前もって環境変数定義ファイルを作成しておくことで有効になります)。
  2. コマンド実行指示を受け取ったマネージャー上のJP1/Baseは,構成定義を参照してコマンド実行先ホストにコマンド実行指示を渡します。
  3. コマンド実行指示を受けたエージェント上のJP1/Baseは,コマンドを実行する前に,ユーザーマッピング定義を参照し,マッピングされたOSユーザーの権限でコマンドを実行します。
    注※ ユーザーマッピング(JP1/Baseのユーザー管理)の処理は,コマンドを実行するホストで行われます。このため,JP1/IM - Viewからエージェントホストに対してコマンドを実行する場合にはエージェントホストで,JP1/IM - Viewからマネージャーホストに対してコマンドを実行する場合にはマネージャーホストで,それぞれユーザーマッピングの設定をしておく必要があります。
  4. コマンド実行後,エージェント上のJP1/Baseは,その結果を構成定義で定義されている上位ホストに通知します。
  5. コマンド実行結果を受け取ったマネージャー上のJP1/Baseは,コマンド実行結果をコマンド実行履歴ファイル(ISAM)に記録した後,JP1/IM - Viewにコマンド実行結果を通知します。

なお,JP1/IM - Viewからのコマンド実行は,JP1/Baseのコマンド実行機能によって実行しています。「3.6.3 コマンド実行の管理」をあわせて参照してください。

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