JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド
JP1/IMでは,JP1/IM - Viewに表示されている情報をCSV出力できます。CSV出力する機能には,次の二つがあります。
- イベント一覧情報をファイルに保存する。
- JP1イベントの情報やアクションの実行結果などをクリップボードにコピーする。
それぞれの機能について,次に説明します。
- <この項の構成>
- (1) イベント一覧情報の保管(CSV出力)
- (2) JP1イベントの情報やアクションの実行結果などをクリップボードにコピー
JP1/IMでは,JP1/IM - Viewに表示されるイベント情報のスナップショット※をCSV出力して保存できます。これを利用して日々の監視・対処履歴を管理できます。
イベント一覧情報をCSV出力する場合の,対象となる画面,出力形式,出力項目などについて,次に説明します。
注※ スナップショットとは,特定のタイミングで情報を抽出することを意味します。
(a) CSV出力できる画面
次に示す画面からイベント一覧の情報をCSV出力できます。
- [イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページ
- [イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページ
- [イベントコンソール]画面の[イベント検索]ページ
(b) CSVの出力イメージ・出力形式
CSVの出力イメージは次の図のとおりです。
図3-30 CSVの出力イメージ
1行目にはCSVのヘッダー情報がコンマ区切りで出力されます。
2行目にはJP1/IM - Viewで設定した表示項目がコンマ区切りで出力されます。
3行目には画面の最も上に表示されているイベント情報が出力されます。なお,このときには表示項目(2行目)と同様に,イベント情報がコンマ区切りで出力されます。
4行目以降,画面の表示順に従って,3行目と同じ形式でイベント情報が出力されます。
CSVの出力形式は次のとおりです。
- 各項目は半角コンマ(,)で区切られます。
項目1,項目2,項目3,項目4,項目5,...- 項目に半角コンマ(,)が含まれていた場合は,その項目全体がダブルクォーテーション(")で囲まれます。
項目1,"項目,2",項目3,項目4,項目5,...- 項目に制御文字(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F)が含まれていた場合は,その項目全体がダブルクォーテーション(")で囲まれます。
項目1,"項目(0x00)2",項目3,項目4,項目5,...- 項目にダブルクォーテーション(")が含まれていた場合は,項目のダブルクォーテーション(")の前にもう一つダブルクォーテーション(")が付き,その項目全体がダブルクォーテーション(")で囲まれます。
項目1,"項目""2",項目3,項目4,項目5,...- 項目が空の場合は,その項目は空白(何も入力されない)になります。
項目1,,項目3,項目4,項目5,...(c) CSVの出力項目
CSVの1行目には次表に示すヘッダー情報が出力されます。
表3-12 ヘッダー情報の出力内容
ヘッダー項目 出力内容 出力時刻 スナップショットしたときの時刻が,以下の形式(年/月/日 時:分:秒)で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ssログインユーザー名 CSV出力の操作をしたJP1ユーザー名が出力されます。 接続ホスト名 CSV出力の操作をした際のログイン先のマネージャーホスト名が出力されます。 出力対象画面名 CSV出力の操作をした際に表示している[イベントコンソール]画面のページ名(イベント監視,重要イベント,イベント検索,のどれか)が出力されます。 CSVの2行目に出力される内容(表示項目)はJP1/IM - Viewの[ユーザー環境設定]画面の設定によって変わります。また,3行目以降に出力される内容(イベント情報)も2行目に出力される内容に合わせて変わります。
CSVの2行目,3行目以降に出力される内容を次の表に示します。
表3-13 2行目,3行目以降に出力される内容
表示項目
(2行目に出力される内容)イベント情報
(3行目以降に出力される内容)備考 対処状況 画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。
→対処済
→処理中
→保留
(無印) →未対処
なお,集約イベント内に対処状況が異なるイベントがあった場合,上記アイコン横に「!」が表示されます。この場合にCSV出力すると,上記文字列右横に「!」が出力されます。− 集約状態 画面に表示されている文字列が出力されます。 [ユーザー環境設定]画面で[集約表示]を「有効」に設定している場合だけ出力されます。 重大度 画面に表示されている文字列がそのまま出力されます。
なお,重大度による色情報やアイコンについては出力されません。[ユーザー環境設定]画面で[表示項目]にこの項目を設定している場合だけ出力されます。 登録時刻 以下の形式で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ss登録ホスト名 画面に表示されている文字列が出力されます。 ユーザー名 画面に表示されている文字列が出力されます。 メッセージ 画面に表示されている文字列が出力されます。 イベントID 画面に表示されている文字列が出力されます。 開始時刻 以下の形式で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ss終了時刻 以下の形式で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ssプロダクト名 画面に表示されている文字列が出力されます。 オブジェクトタイプ 画面に表示されている文字列が出力されます。 オブジェクト名 画面に表示されている文字列が出力されます。 登録名タイプ 画面に表示されている文字列が出力されます。 登録名 画面に表示されている文字列が出力されます。 到着時刻 以下の形式で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ssアクション 画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。
→実行
→一部抑止
→抑止
(無印) →空白
なお,集約イベント内にアクションが異なるイベントがあった場合,上記アイコン横に「!」が表示されます。この場合にCSV出力すると,上記文字列右横に「!」が出力されます。事象種別 画面に表示されている文字列が出力されます。 イベントDB内通し番号 画面に表示されている文字列が出力されます。 発行元プロセスID 画面に表示されている文字列が出力されます。 発行元ユーザーID 画面に表示されている文字列が出力されます。 発行元グループID 画面に表示されている文字列が出力されます。 発行元ユーザー名 画面に表示されている文字列が出力されます。 発行元グループ名 画面に表示されている文字列が出力されます。 発行元イベントDB内通し番号 画面に表示されている文字列が出力されます。 種別 画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。
→相関イベント
(無印) →空白アクション種別 画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。
→コマンド
→ルール
![]()
→コマンド,ルール
(無印) →空白
- (凡例)
- −:なし
- (備考)
- イベント情報マッピング定義で任意の表示項目に固有の拡張属性をマッピングしている場合は,その値が文字列で出力されます。また,その際には[イベントコンソール]画面に表示されている情報どおりの形(出力値の先頭に「#△」(△:半角スペース)が付いた状態)で出力されます。
- イベントが1件も表示されていない状態でCSV出力した場合,ヘッダー情報(1行目)と表示項目(2行目)だけが出力されます。また,表示項目に対応する情報がなかった場合,その個所は空白になります。
(d) スナップショットのタイミング
イベント情報のスナップショットのタイミングは,[イベントコンソール]画面の表示メニューの[ファイル]−[表示イベントを保存]を選択(クリック)したときです。このときに[イベントコンソール]画面上に表示されていたイベント情報がスナップショットされます。
- 注意
- [イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページ,[重要イベント]ページに表示されるイベント情報は,デフォルト設定で5秒経つごとに自動更新されるようになっています。
CSV出力する際に,自動更新をやめておきたい場合には,[ユーザー環境設定]画面の[表示内容の更新]の設定を「する」から「しない」に変更する必要があります。
- CSVファイルは,リムーバブルメディアには出力できません。
(2) JP1イベントの情報やアクションの実行結果などをクリップボードにコピー
クリップボードにコピーする機能を有効にしている場合,JP1イベントの情報やアクションの実行結果などについて,選択した部分の情報をCSV形式でクリップボードにコピーできます。これを利用して,重度な障害が発生したJP1イベントなどの特定の情報を,テキストエディターやメール本文に貼り付けて報告するなど,一時的に使用できます。
この機能はデフォルトで無効になっています。機能を有効にする手順については,「11.8 JP1/IM - Viewの動作カスタマイズ」を参照してください。
JP1イベントの情報やアクションの実行結果をクリップボードにコピーする機能について,対象となる画面と項目,出力形式,出力項目などについて,次に説明します。
(a) クリップボードにコピーできる情報と対象の画面
クリップボードにコピーできる情報は次の3種類です。
- JP1イベント情報
- アクション結果
- コマンド実行結果
これらを表示する画面で,クリップボードへのコピー機能が使用できます。コピーできる情報が表示される画面とその画面項目を次の表に示します。
表3-14 コピー対象になる画面と画面項目
画面名 画面項目 コピー対象情報 [イベントコンソール]画面
- [イベント監視]ページ
- [重要イベント]ページ
- [重要イベント]ページ
イベント一覧 JP1イベント情報 [イベント詳細]画面 [イベント属性] JP1イベント情報(詳細情報) [関連イベント一覧(集約)]画面
- [表示対象]
- [関連イベント一覧]
JP1イベント情報 [関連イベント一覧(相関)]画面
- [表示対象]
- [関連イベント一覧]
JP1イベント情報 [アクション結果]画面 [実行結果一覧] アクション結果 [アクション結果詳細]画面 [実行結果] アクション結果(詳細情報) [アクション結果一覧]画面 [実行結果一覧] アクション結果 [コマンド実行]画面 [実行結果] コマンド実行結果 [イベントコンソール]画面は,[編集]−[コピー]を選択するか,またはCtrl+Cキーを押すことでクリップボードに情報をコピーできます。その他の画面は,Ctrl+Cキーを押してクリップボードに情報をコピーできます。
(b) CSVの出力イメージ・出力形式
クリップボードにコピーした情報は,CSV形式で出力できます。情報はJP1/IM - Viewの画面に表示されている順序で出力されます。項目を識別できるように,表示項目名がヘッダー情報として付加されます。
CSVの出力イメージは次の図のとおりです。
図3-31 CSVの出力イメージ
1行目にはJP1/IM - Viewで選択した情報に対応する表示項目名がコンマ区切りで出力されます。
2行目以降には1行目の表示項目に従って,選択した情報がコンマ区切りで出力されます。
CSVの出力形式は次のとおりです。
- 各項目は半角コンマ(,)で区切られます。
項目1,項目2,項目3,項目4,項目5,...- 各行は改行コード(CRLF)で区切られます。
項目1,項目2,項目3,項目4,項目5,...(CRLF) 項目1,項目2,項目3,項目4,項目5,...(CRLF)- 項目に半角コンマ(,)が含まれていた場合は,その項目全体がダブルクォーテーション(")で囲まれます。
項目1,"項目,2",項目3,項目4,項目5,...- 項目に制御文字(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F)が含まれていた場合は,その項目全体がダブルクォーテーション(")で囲まれます。
項目1,"項目(0x00)2",項目3,項目4,項目5,...- 項目にダブルクォーテーション(")が含まれていた場合は,項目のダブルクォーテーション(")の前にもう一つダブルクォーテーション(")が付き,その項目全体がダブルクォーテーション(")で囲まれます。
項目1,"項目""2",項目3,項目4,項目5,...- 項目が空の場合は,その項目は空白(何も入力されない)になります。
項目1,,項目3,項目4,項目5,...(c) CSVの出力項目
コピーした情報によって出力される項目とその内容を次に示します。
- JP1イベント情報
- JP1イベント情報の出力項目の内容は,イベント一覧情報を保管する場合の2行目以降の内容と同じになります。詳細は表3-13を参照してください。ただし,ヘッダー情報はないため,表示項目は1行目に,イベント情報は2行目以降に出力される内容になります。
- アクション結果
- アクション結果として出力される内容を次の表に示します。
表3-15 アクション結果として出力される内容
表示項目名 項目 備考 種別 画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。
→コマンド
→ルール
JP1/IM - Rule Operation連携機能を有効にしている場合だけ出力されます。 アクション通し番号 画面に表示されている文字列が出力されます。 − アクション 画面に表示されている文字列が出力されます。 ホスト名 画面に表示されている文字列が出力されます。 状態 画面に表示されている文字列が出力されます。 遅延 画面に表示されている文字列が出力されます。 イベント登録時刻 以下の形式で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ssイベント到着時刻 以下の形式で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ss終了時刻 以下の形式で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ss終了コード 画面に表示されている文字列が出力されます。
- (凡例)
- −:なし
- コマンド実行結果
- コマンド実行結果として出力される内容を次の表に示します。
表3-16 コマンド実行結果として出力される内容
表示項目名 項目 備考 時刻 以下の形式で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ss− ホスト名 画面に表示されている文字列が出力されます。 メッセージ 画面に表示されている文字列が出力されます。
- (凡例)
- −:なし
- JP1イベント情報(詳細情報)またはアクション結果(詳細情報)
- JP1イベント情報またはアクション結果の詳細情報として出力される内容を次の表に示します。
表3-17 詳細情報として出力される内容
表示項目名 項目 備考 属性名 画面に表示されている文字列が出力されます。 − 属性値 画面に表示されている文字列が出力されます。
ただし,属性値として時刻を表示する場合は,以下の形式で出力されます。
YYYY/MM/DD hh:mm:ss
- (凡例)
- −:なし
(d) 注意事項
クリップボードにコピーする機能についての注意事項を次に示します。
- この機能は,WWWページ版のJP1/IM - Viewでは使用できません。
- Ctrl+Cキーを使用して情報をクリップボードにコピーしたい場合,この機能を有効する必要があります。
- クリップボードへは,メニューまたはショートカットキーからコピー操作を行ったタイミングに,フォーカスのある画面項目で選択されている情報がコピーされます。選択していても,コピー操作前に自動更新によるスクロールアウトなどで選択が解除された情報は,コピーの対象外になります。
- クリップボードにコピーする情報が大き過ぎてメモリー使用量の上限を超えた場合は,コピー処理が中断されクリップボードに出力されません。
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