Replication Manager Software Application Agent CLI リファレンスガイド

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2.8.3 drmexgdisplay(Exchangeデータベースの情報を表示,または更新する)

書式

ストレージグループの情報を表示する場合(Exchange Server 2003またはExchange Server 2007)

drmexgdisplay [ -target ストレージグループ名 | -f 一括定義ファイル名 ]
              [ -transact_log ][ -datafile ][ -v ]
              [ -device デバイスファイル名 ][ -l ][ -cf ]

インフォメーションストアの情報を表示する場合(Exchange Server 2010またはExchange Server 2013)

drmexgdisplay [ -target インフォメーションストア名 | -f 一括定義ファイル名 ]
              [ -transact_log ][ -datafile ][ -v ]
              [ -device デバイスファイル名 ][ -l ][ -cf ]

ディクショナリマップファイルの情報を最新の状態に更新する場合(Exchange Server 2003またはExchange Server 2007)

drmexgdisplay [ ストレージグループ名 ] -refresh [ -coremap ]

ディクショナリマップファイルの情報を最新の状態に更新する場合(Exchange Server 2010またはExchange Server 2013)

drmexgdisplay [ インフォメーションストア名 ] -refresh [ -coremap ]

説明

次の3つの機能があります。

  1. コマンドを実行したサーバ上のExchangeデータベースのリソース情報を表示します。
  2. コマンドを実行したシステム上の任意のExchangeデータベースについて,リソース情報を表示します。
  3. ディクショナリマップファイルのExchangeデータベースの情報を更新します。バックアップする前に実行してください。

1.および2.で表示する項目を次の表に示します。

表2-30 drmexgdisplayコマンドの表示項目

表示項目 意味
STORAGEGROUP Exchange Server 2003またはExchange Server 2007の場合:ストレージグループ名
Exchange Server 2010またはExchange Server 2013の場合:/EXCHANGE
T オブジェクトタイプを示します。
M:メールボックスストア
P:パブリックフォルダストア
T:トランザクションログファイル
C:チェックポイントファイル
OBJECT Exchange Serverオブジェクトの種類およびオブジェクトの名称を示します。
MAILBOXSTORE:メールボックスストア
PUBLICSTORE:パブリックフォルダストア
TRANSACT:トランザクションログファイル
CHECKPOINT:チェックポイントファイル
Exchange Server 2010またはExchange Server 2013の場合で,OBJECTがトランザクションログファイルまたはチェックポイントファイルのとき,インフォメーションストア名が表示されます。
INFORMATIONSTORE インフォメーションストア名
FILE※1※2 ファイル名
FS マウントポイントディレクトリ名
FSTYPE ファイルシステムタイプ(NTFS)
DG ディスクグループ名(論理ボリュームマネージャー導入環境の場合)または「-」(ベーシックディスク構成の場合)
LVM-DEVICE 論理デバイスファイル名(論理ボリュームマネージャー導入環境の場合)または「GUID」(論理ボリュームマネージャーを導入していない環境の場合)
DEVICE※3 Harddisk<n>(n:整数)
COPY-GROUP コピーグループ名を次の形式で示します。
RAID Managerボリュームグループ名,ペアボリューム名
PORT# サーバホスト側のポート名称
TID# サーバホスト側のターゲットID
LUN# サーバホスト側の論理ユニット番号
MU# ペア識別子
LDEV# RAID装置内での論理デバイス番号
P/S 正ボリュームか副ボリュームかを識別する文字
P:正ボリューム
S:副ボリューム
-:ペアボリュームを構成していないボリューム
SERIAL# RAID装置内でのシリアル番号
COPY-FUNC コピー種別
コピー種別:コピー種別の名称はDKCソフトウェア製品(ストレージシステム装置)のモデルおよびマイクロコードのバージョンによって変わります。
-:ペアボリュームを構成していないボリュームを示す場合(この表示を使用して動作するようなプログラムを作成しないでください)
GEN-NAME 世代識別名
local_n:ローカルのペアボリュームの場合(nは0から999までの世代番号)
remote_n:リモートのペアボリュームの場合(nは0から999までの世代番号)
-:ペアボリュームを構成していないボリュームを示す場合
VIRTUAL-SERVERNAME※4 仮想サーバ名(環境変数DRM_HOSTNAMEの値)
DB-PATH※4 ディクショナリマップファイルの格納ディレクトリ名
CORE-MAPFILE-UPDATE-TIME※4 コアマップファイルの更新時刻
APP.-MAPFILE-UPDATE-TIME※4 アプリケーションマップファイルの更新時刻

注※1
データファイル(*.stm)は,Exchange Server 2003にだけ表示されます。

注※2
トランザクションログファイル(*.log)に関連する情報は,Exchange Serverのバージョンごとに表示方法が異なります。

Exchange Server 2003の場合
ファイルごとに表示されます。

Exchange Server 2007の場合
「<マウントポイントディレクトリ名>\<ストレージグループ名>\E00*.log」の形式で1つにまとめて表示されます。

Exchange Server 2010またはExchange Server 2013の場合
「<マウントポイントディレクトリ名>\<インフォメーションストア名>\E00*.log」の形式で1つにまとめて表示されます。

注※3
-deviceオプションを指定してコマンドを実行した場合,INFORMATIONSTOREの次に表示されます。

注※4
-vオプションを指定してコマンドを実行した場合,表示されます。

表示できない項目がある場合,その項目欄には「-」が表示されます。すべての項目が表示できない場合,エラーメッセージが表示されます。

各項目は,空白文字で区切られて表示されます。

引数

-target ストレージグループ名

特定のストレージグループに関する情報を表示する場合に指定します。複数のストレージグループを表示する場合は,ストレージグループ名をコンマで区切って指定します。ストレージグループ名に空白を含む場合は,引用符で囲みます。

このオプションを省略した場合,コマンドを実行したサーバにあるすべてのストレージグループの情報を表示します。

-target インフォメーションストア名

特定のインフォメーションストアに関する情報を表示する場合に指定します。複数のインフォメーションストアを表示する場合は,インフォメーションストア名をコンマで区切って指定します。インフォメーションストア名に空白を含む場合は,引用符で囲みます。

このオプションを省略した場合,コマンドを実行したサーバにあるすべてのインフォメーションストアの情報を表示します。

-f 一括定義ファイル名

特定のストレージグループまたはインフォメーションストアに関する情報を表示する場合に指定します。-targetオプションと異なり,表示するストレージグループまたはインフォメーションストアの一覧を記述した定義ファイルをあらかじめ作成しておき,そのファイルの名称を指定することで,情報を表示するストレージグループまたはインフォメーションストアを一度に指定できます。一括定義ファイル名は絶対パスで指定します。

-transact_log

トランザクションログに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

-targetオプションまたは-fオプションと一緒に,このオプションを指定した場合,指定したストレージグループまたはインフォメーションストアのトランザクションログに関連する情報だけを表示します。-targetオプションおよび-fオプションを省略した場合,すべてのストレージグループまたはインフォメーションストアのトランザクションログに関連する情報を表示します。

-datafile

データファイルに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

-targetオプションまたは-fオプションと一緒にこのオプションを指定した場合,指定したストレージグループまたはインフォメーションストアのデータファイルに関連する情報だけを表示します。-targetオプションおよび-fオプションを省略した場合,すべてのストレージグループまたはインフォメーションストアのデータファイルに関連する情報を表示します。

-v

ディクショナリマップファイルに関する管理情報を表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

-device デバイスファイル名

デバイスファイルに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

-l

ストレージグループまたはインフォメーションストアの情報をロング形式で表示する場合に指定します。

-cf

ローカルコピー,リモートコピーの種別を表示する場合,またはコピーグループ名に対応する世代識別名を表示する場合に指定します。このオプションを指定した場合は,リモートの情報も表示されます。

ストレージグループ名

ディクショナリマップファイルを更新するストレージグループを指定するために-refreshオプションと一緒に使用します。

インフォメーションストア名

ディクショナリマップファイルを更新するインフォメーションストアを指定するために-refreshオプションと一緒に使用します。

-refresh

ディクショナリマップファイルの情報を最新の状態に更新する場合に指定します。

ストレージグループ名またはインフォメーションストア名と一緒にこのオプションを指定した場合,指定したストレージグループまたはインフォメーションストアに関するアプリケーションマップファイルの情報だけが最新の状態に更新されます。コアマップファイルについては,存在しているかどうかで次のように処理が異なります。

ストレージグループ名またはインフォメーションストア名を省略した場合,コアマップファイルとすべてのストレージグループまたはインフォメーションストアに関するアプリケーションマップファイルの情報が最新の状態に更新されます。このとき,ディクショナリマップファイルの更新に失敗すると,コアマップファイルの情報は削除された状態になります。

ディクショナリマップファイルにsnapshotのディスク情報を設定する場合は,このオプションを指定します。

-coremap

コアマップファイルを更新する場合に指定します。このオプションは,ストレージグループ名またはインフォメーションストア名と一緒に指定した場合だけ有効となります。なお,コアマップファイルが存在していない場合には作成されます。

このとき,ディクショナリマップファイルの更新に失敗すると,コアマップファイルの情報は削除された状態になります。

注意事項

-targetオプション,または-fオプションによって空白を含んだファイル名またはディレクトリ名をコマンドラインのオプションとして指定する場合,指定されるパス名は,引用符(")で囲む必要があります。

ただし,一括定義ファイル内で対象のファイル名またはディレクトリ名を記述する場合は,指定するパス名を引用符(")で囲む必要はありません。

戻り値

0:正常終了した場合

0以外:エラーが発生した場合

使用例

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