Replication Manager Software Application Agent CLI リファレンスガイド

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2.8.2 drmexgcat(Exchangeデータベースのバックアップ情報を表示する)

書式

Exchange Server 2003またはExchange Server 2007の場合

drmexgcat [ -target ストレージグループ名 | -f 一括定義ファイル名 ]
          [ -transact_log ][ -datafile ]
          [ -device デバイスファイル名 ][ -l ][ -v ]
          [ -backup_id バックアップID ][ -hostname ホスト名 ]
          [ -comment バックアップコメント]

Exchange Server 2010またはExchange Server 2013の場合

drmexgcat [ -target インフォメーションストア名 | -f 一括定義ファイル名 ]
          [ -transact_log ][ -datafile ]
          [ -device デバイスファイル名 ][ -l ][ -v ]
          [ -backup_id バックアップID ][ -hostname ホスト名 ]
          [ -comment バックアップコメント]

説明

コマンドを実行したサーバ上のExchangeデータベースのバックアップ情報を表示します。表示する項目を次の表に示します。

表2-29 drmexgcatコマンドの表示項目

表示項目 意味
STORAGEGROUP Exchange Server 2003またはExchange Server 2007の場合:ストレージグループ名
Exchange Server 2010またはExchange Server 2013の場合:/EXCHANGE
BACKUP-COMMENT バックアップコメント
BACKUP-ID バックアップID
BACKUP-MODE バックアップモード
ORIGINAL-ID drmexgbackupコマンドで取得した本来のバックアップID
START-TIME バックアップ開始時刻
END-TIME バックアップ終了時刻
HOSTNAME スナップショットバックアップを実行したサーバ名
T オブジェクトタイプを示します。
M:メールボックスストア
P:パブリックフォルダストア
T:トランザクションログファイル
C:チェックポイントファイル
OBJECT Exchange Serverオブジェクトの種類およびオブジェクトの名称を示します。
MAILBOXSTORE:メールボックスストア
PUBLICSTORE:パブリックフォルダストア
TRANSACT:トランザクションログファイル
CHECKPOINT:チェックポイントファイル
Exchange Server 2010またはExchange Server 2013の場合で,OBJECTがトランザクションログファイルまたはチェックポイントファイルのとき,インフォメーションストア名が表示されます。
INFORMATIONSTORE インフォメーションストア名
FILE※1※2 ファイル名
FS マウントポイントディレクトリ名
FSTYPE ファイルシステムタイプ(NTFS)
DG ディスクグループ名(論理ボリュームマネージャー導入環境の場合)または「-」(ベーシックディスク構成の場合)
LVM-DEVICE 論理デバイスファイル名(論理ボリュームマネージャー導入環境の場合)または「GUID」(論理ボリュームマネージャーを導入していない環境の場合)
DEVICE※3 Harddisk<n>(n:整数)
COPY-GROUP コピーグループ名を次の形式で示します。
RAID Managerボリュームグループ名,ペアボリューム名
PORT# サーバホスト側のポート名称
TID# サーバホスト側のターゲットID
LUN# サーバホスト側の論理ユニット番号
MU# ペア識別子
LDEV# RAID装置内での論理デバイス番号
P/S 正ボリュームか副ボリュームかを識別する文字
P:正ボリューム
S:副ボリューム
SERIAL# RAID装置内でのシリアル番号
VIRTUAL-SERVERNAME※4 仮想サーバ名(環境変数DRM_HOSTNAMEの値)
DB-PATH※4 バックアップカタログの格納ディレクトリ名
CATALOG-UPDATE-TIME※4 バックアップカタログの作成時刻

注※1
データファイル(*.stm)は,Exchange Server 2003にだけ表示されます。

注※2
トランザクションログファイル(*.log)に関連する情報は,Exchange Serverのバージョンごとに表示方法が異なります。

Exchange Server 2003の場合
ファイルごとに表示されます。

Exchange Server 2007の場合
「<マウントポイントディレクトリ名>\<ストレージグループ名>\E00*.log」の形式で1つにまとめて表示されます。

Exchange Server 2010またはExchange Server 2013の場合
「<マウントポイントディレクトリ名>\<インフォメーションストア名>\E00*.log」の形式で1つにまとめて表示されます。

注※3
-deviceオプションを指定してコマンドを実行した場合,INFORMATIONSTOREの次に表示されます。

注※4
-vオプションを指定してコマンドを実行した場合,表示されます。

表示できない項目がある場合,その項目欄には「-」が表示されます。すべての項目が表示できない場合,エラーメッセージが表示されます。

各項目は,空白文字で区切られて表示されます。

引数

-target ストレージグループ名

特定のストレージグループに関する情報を表示する場合に指定します。複数のストレージグループの情報を表示する場合は,ストレージグループ名をコンマで区切って指定します。ストレージグループ名に空白を含む場合は,引用符で囲みます。

-target インフォメーションストア名

特定のインフォメーションストアに関する情報を表示する場合に指定します。複数のインフォメーションストア名の情報を表示する場合は,インフォメーションストア名をコンマで区切って指定します。インフォメーションストア名に空白を含む場合は,引用符で囲みます。

-f 一括定義ファイル名

特定のストレージグループまたはインフォメーションストアに関する情報を表示する場合に指定します。-targetオプションと異なり,表示するストレージグループまたはインフォメーションストアの一覧を記述した定義ファイルをあらかじめ作成しておき,そのファイルの名称を指定することで,情報を表示するストレージグループまたはインフォメーションストアを一度に指定できます。一括定義ファイル名は絶対パスで指定します。

-transact_log

トランザクションログに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

-targetオプションまたは-fオプションと一緒にこのオプションを指定した場合,指定したストレージグループまたはインフォメーションストアのトランザクションログに関連する情報だけを表示します。-targetオプションまたは-fオプションを省略した場合,すべてのストレージグループまたはインフォメーションストアのトランザクションログに関連する情報を表示します。

-datafile

データファイルに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

-targetオプションまたは-fオプションと一緒にこのオプションを指定した場合,指定したストレージグループまたはインフォメーションストアのデータファイルに関連する情報だけを表示します。-targetオプションまたは-fオプションを省略した場合,すべてのストレージグループまたはインフォメーションストアのデータファイルに関連する情報を表示します。

-device デバイスファイル名

デバイスファイルに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

-l

ストレージグループまたはインフォメーションストアの情報をロング形式で表示する場合に指定します。

-v

バックアップカタログに関する管理情報を表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

-backup_id バックアップID

特定のバックアップデータの情報だけを表示する場合に指定します。バックアップIDとは,バックアップデータを一意に識別するためのIDで,バックアップ時に,バックアップカタログに登録されます。バックアップIDを確認するにはdrmexgcatコマンドを実行します。

-hostname ホスト名

特定のホストに関連するバックアップ情報だけを表示する場合に指定します。

-comment バックアップコメント

特定のバックアップコメントの情報だけを表示する場合に指定します。

バックアップコメントは大文字と小文字を区別します。

バックアップコメントはワイルドカード(*)が指定できます。前方一致(XYZ*のように,先頭は検索したい文字で,末尾に任意の文字を指定する)だけ指定できます。ワイルドカード,記号,または半角スペースを指定する場合はバックアップコメントを引用符(")で囲んで指定します。記号を引用符(")で囲まない場合は,特殊記号と認識しバックアップコメントの文字列として正しく解釈できません。「-comment "*"」と指定した場合は,すべてのバックアップカタログを表示します。すべてのバックアップカタログを表示した場合,バックアップコメントが登録されていないバックアップカタログには,「-」を表示します。

-comment ""」のように,-commentオプションのあとに引用符2つを指定した場合は,バックアップデータはありません,というメッセージを表示します。

注意事項

-targetオプション,または-fオプションによって空白を含んだファイル名またはディレクトリ名をコマンドラインのオプションとして指定する場合,指定されるパス名は,引用符(")で囲む必要があります。

ただし,一括定義ファイル内で対象のファイル名またはディレクトリ名を記述する場合は,指定するパス名を引用符(")で囲む必要はありません。

戻り値

0:正常終了した場合

0以外:エラーが発生した場合

使用例

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