Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド
ここでは,CCR構成になっているデータベースサーバとバックアップサーバが複数あるシステム構成でバックアップおよびリストアする例について示します。また,リストアについては,自動シード機能を使用する場合と使用しない場合の例を示します。Exchange Server 2007の場合の運用例を使って説明します。
次のような場合について説明します。
- 現用サーバでVSSバックアップを実行する(副ボリュームにバックアップデータを作成)。そのあと,副ボリュームのバックアップデータをテープ装置にバックアップする。
- 待機サーバでVSSバックアップを実行する(副ボリュームにバックアップデータを作成)。そのあと,副ボリュームのバックアップデータをテープ装置にバックアップする。
- 現用サーバで取得したバックアップデータを現用サーバでリストアする。
- 現用サーバをフェールオーバーし,待機サーバを現用サーバに切り替える。そのあと,フェールオーバー前に待機サーバで取得したバックアップデータをフェールオーバー後の現用サーバでリストアする(リストアを実行するノードはバックアップデータを取得したノードと同じ)。
この例では,次の図に示すシステム構成を想定しています。
図7-16 CCR構成でバックアップおよびリストアする場合のシステム構成例
この例でのシステムの前提条件は次のとおりです。
- 現用サーバでVSSバックアップを実行する場合,現用サーバのバックアップサーバでProtection Managerサービスが起動している。
- 待機サーバでVSSバックアップを実行する場合,待機サーバのバックアップサーバでProtection Managerサービスが起動している。
- リストアを実行する現用サーバのバックアップサーバでProtection Managerサービスが起動している。また,自動シード機能を使用してリストアを実行する場合,待機サーバのデータベースサーバでもProtection Managerサービスが起動している。
- 自動シード機能を使用してリストアを実行する場合,Exchange環境設定ファイルが作成済みで,自動シード機能が有効に設定されている。
- 副ボリュームをテープ装置にバックアップするまでは,新たな正ボリュームのバックアップは実行できない。
- 初期状態では,データベースAは現用サーバ(Exchange仮想サーバが起動している)とする。データベースBは待機サーバとする。
- バックアップサーバには,テープバックアップ管理用のソフトウェアとしてNetBackupがインストールされていて,テープライブラリ装置の構成定義が定義済みである。
- 現用サーバおよび待機サーバでディクショナリマップファイルが最新の状態に更新されている。
- ディスクP1およびP3は「D:」ドライブにマウントされている。
- ディスクP2およびP4は「E:」ドライブにマウントされている。
- ディスクP1には,現用サーバのストレージグループ(STR1)のインフォメーションストア構成ファイルが格納されている。
- ディスクP2には,現用サーバのストレージグループ(STR1)のトランザクションログファイルおよびチェックポイントファイルが格納されている。
- ディスクP3には,待機サーバのストレージグループ(STR1)のインフォメーションストア構成ファイルが格納されている。
- ディスクP4には,待機サーバのストレージグループ(STR1)のトランザクションログファイルおよびチェックポイントファイルが格納されている。
- 正ボリュームと副ボリュームは,データベースサーバおよびバックアップサーバでRAID Managerの構成定義ファイルを使用してペア定義済みである。
- 副ボリュームは通常マウントされてなく,必要時に次のとおりマウントされる。
- ディスクS1およびS3は「W:」ドライブにマウントされる。
- ディスクS2およびS4は「X:」ドライブにマウントされる。
- この節の構成
- 7.9.1 現用サーバと待機サーバで異なるバックアップサーバを使用してバックアップする
- 7.9.2 現用サーバと待機サーバで異なるバックアップサーバを使用してリストアする(自動シード機能を使用する場合)
- 7.9.3 現用サーバと待機サーバで異なるバックアップサーバを使用してリストアする(自動シード機能を使用しない場合)
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