Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド
ここでは,次の2種類の設定について説明します。
- SQL Serverログインタイムアウトオプションの指定
SQL Serverデータベースを操作するコマンドの実行時に,SQL Serverへのログイン要求が時間切れの要因でコマンドがエラー終了した場合(エラーメッセージ:KAVX1008-E,詳細メッセージ:DRM-11013,コード:0)に指定します。
SQL Serverログインタイムアウトオプションは,SQL_LOGIN_TIMEOUTパラメーターを使用してsqlinit_<インスタンス名>.confに指定します。
ログイン要求の時間切れは,ネットワーク負荷の高い環境,大規模データベース構成の場合に発生しやすいエラーです。- SQL Server自動復旧時間の指定
SQL Serverデータベースのリストア時に,SQL Server起動時の自動復旧処理が完了していないことが要因でコマンドがエラー終了した場合(エラーメッセージ:KAVX1008-E,詳細メッセージ:DRM-11011,コード:5180,またはエラーメッセージ:KAVX1008-E,詳細メッセージ:DRM-11011,コード:904)に指定します。
SQL Server自動復旧時間は,SQL_AUTORECOVERY_TIMEパラメーターを使用してsqlinit_<インスタンス名>.confに指定します。
リストア対象とするデータベースの組み合わせごとのパラメーター指定要否を次の表に示します。表3-30 SQL_AUTORECOVERY_TIMEパラメーターとリストア対象の関係
リストア対象 システム構成 リストア方法 SQL Server自動復旧処理 パラメーター指定 S U ○ - クラスタ クラスタリソースがオフライン状態でのリストア あり 必要※ 非クラスタ - あり 必要※ ○ ○(すべて) クラスタ クラスタリソースがオフライン状態でのリストア あり 必要※ 非クラスタ - あり 必要※ ○ ○(一部) クラスタ クラスタリソースがオフライン状態でのリストア あり 必要※ 非クラスタ - あり 必要※ - ○(すべて) クラスタ クラスタリソースがオフライン状態でのリストア あり 必要※ クラスタリソースがオンライン状態でのリストア なし 不要 非クラスタ - なし 不要 - ○(一部) クラスタ クラスタリソースがオフライン状態でのリストア あり 必要※ クラスタリソースがオンライン状態でのリストア なし 不要 非クラスタ - なし 不要
- (凡例)
- ○:リストア対象
- -:リストア対象外
- S:システムデータベース
- U:ユーザーデータベース
- 注※
- リストア時に,SQL Server起動時の自動復旧処理が完了していないことが要因でコマンドがエラー終了した場合,SQL_AUTORECOVERY_TIMEパラメーターを設定してください。
パラメーターの設定方法を次に示します。
ログインタイムアウトオプションまたは自動復旧時間を指定するには:
- sqlinit_<インスタンス名>.confをコピーします。
- コピー元
- <Application Agentのインストール先>\DRM\conf\MSSQL\sample\sqlinit.conf
- コピー先
- <Application Agentのインストール先>\DRM\conf\MSSQL\sqlinit_<対象インスタンス名>.conf
- sqlinit_<インスタンス名>.confにパラメーターを設定します。
パラメーターは,空白なしの左詰めで記述します。パラメーター名とタイムアウト値の間は「=」で区切り,その前後に空白,タブを入れないで入力してください。「#」で始まる行は,コメント行と見なされます。
パラメーターが重複して指定されている場合は,先に記述している値が有効になります。各パラメーターの詳細を次の表に示します。
- SQL Serverログインタイムアウトオプションを指定する場合
「SQL_LOGIN_TIMEOUT=ログインタイムアウト値」を追加します。- SQL Server自動復旧時間を指定する場合
「SQL_AUTORECOVERY_TIME=SQL Server自動復旧時間」を追加します。表3-31 sqlinit_<インスタンス名>.confのパラメーター(SQL Serverログインタイムアウトオプションの指定)
パラメーター 説明 デフォルト値 SQL_LOGIN_TIMEOUT SQL Serverへのログイン要求の完了を待機する秒数を設定します。パラメーターが設定されている場合,設定した値をODBC機能SQLSetConnectAttrのSQL_ATTR_LOGIN_TIMEOUT属性に設定してSQL Serverへログインします。パラメーターが設定されていない場合は,SQL_ATTR_LOGIN_TIMEOUT属性は設定しません。
SQL_LOGIN_TIMEOUTで設定する値は,drmsqlinitコマンドで設定するVDI生成タイムアウト時間よりも小さい値を設定してください。VDI生成タイムアウト時間よりも大きい値を設定した場合,drmsqlbackupコマンドではSQL Serverへのログイン要求で待機している間にVDI生成タイムアウトが発生しコマンドがエラー終了するおそれがあります。なし 表3-32 sqlinit_<インスタンス名>.confのパラメーター(SQL Server自動復旧時間の指定)
パラメーター 説明 デフォルト値 SQL_AUTORECOVERY_TIME リストアコマンドでのSQL Server自動復旧時間(秒)を設定します。
0以外の値が設定されている場合,設定した秒数の間,SQL Serverの自動復旧処理が終了するのを待機します。
SQL_AUTORECOVERY_TIMEで設定する値は,自動復旧処理でのシステムデータベース(master,model,msdb,tempdb)の開始から復旧完了までの時間に2倍程度の余裕を考慮して設定してください。自動復旧処理でのシステムデータベース(master,model,msdb,tempdb)の開始から復旧完了までの時間は,SQL Serverログファイルで確認できます。0
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