Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド
drmsqlinitコマンドを実行して,SQL Serverの情報を登録します。
次の情報を登録します。
- VDIメタファイル格納ディレクトリ
- VDI生成タイムアウト時間
- UNDOログファイル格納ディレクトリ
- トランザクションログバックアップファイル格納ディレクトリ
なお,登録するSQL Serverデータベース情報の詳細は,マニュアル「Hitachi Command Suite Replication Manager Software Application Agent CLI リファレンスガイド」のdrmsqlinitコマンドの説明を参照してください。
1つのシステムに複数のSQLインスタンスがある環境で,メタファイル格納ディレクトリ,UNDOログファイル格納ディレクトリ,トランザクションログのバックアップファイル格納ディレクトリを登録する場合には,インスタンスごとに別のディレクトリを指定してください。
クラスタ構成の場合,VDIメタファイル格納ディレクトリ,UNDOログファイル格納ディレクトリ,ログファイル格納ディレクトリは,現用サーバ,待機サーバの両方から参照できる共有ディスクを指定してください。VDIメタファイル格納ディレクトリに何も指定しないと,VDIメタファイルはSQL Serverデータベースのデータファイルと同じ場所に格納されます。VDIメタファイルを管理しやすくするため,VDIメタファイル格納ディレクトリを指定しないことを推奨します。
SQL Serverの情報を登録する手順は,次のとおりです。
SQL Serverの情報を登録するには:
- drmsqlinitコマンドを,SQL Serverのインスタンス名を引数に指定して,実行します。SQL Server規定のインスタンスの場合は,"DEFAULT"と指定します。
PROMPT> drmsqlinit <インスタンス名>- 出力されるメッセージに従って,次の項目を登録します。
VDI生成タイムアウト時間については,実際にSQL Serverデータベースをバックアップして適切な値を確認する必要があります。この段階(動作確認前)では大きめの値(1000秒など)を設定しておいて,動作確認後にVDIの静止化時間を測定し,drmsqlinitコマンドで再度設定してください。動作確認時にVDIの静止化時間を測定する方法については,下記の注意事項を参照してください。
- VDIメタファイル格納ディレクトリ
- VDI生成タイムアウト時間
- UNDOログファイル格納ディレクトリ
- トランザクションログバックアップファイル格納ディレクトリ
UNDOログファイル格納ディレクトリ,およびトランザクションログバックアップファイル格納ディレクトリの指定は任意です。ただし,UNDOログファイル格納ディレクトリを指定していない場合には,SQL Serverデータベースのリストアおよびリカバリ時に,データベースを読み取り専用モードでリストアおよびリカバリできません。また,トランザクションログバックアップファイル格納ディレクトリを指定していない場合には,トランザクションログを取得できません。- SQL Serverデータベース構成定義ファイル(<インスタンス名>.dat)が作成されたことを確認してください。
SQL Serverデータベース構成定義ファイルは次の場所に作成されます。<Application Agentのインストール先>\DRM\conf\MSSQL\<インスタンス名>.dat- 登録した内容を確認します。
登録した内容を確認するには,drmsqlinitコマンドに-vオプションを指定して実行します。PROMPT> drmsqlinit -v <インスタンス名>注意事項
- クラスタ構成の場合,およびTrueCopyまたはUniversal Replicatorの機能を利用する場合,すべてのサーバでdrmsqlinitコマンドを実行する必要があります。
- drmsqlinitコマンドは,SQL Serverのインスタンスを構築したあとで実行してください。drmsqlinitコマンドを実行したあと,メタファイル格納ディレクトリやUNDOファイル格納ディレクトリなどSQL Serverの構成情報を変更した場合は,再度drmsqlinitコマンドを実行する必要があります。drmsqlinitコマンドを実行しない場合,drmsqlbackupコマンドがエラー終了することがあります。
- 次の場合,VDIメタファイルはSQL Serverデータベースのデータファイルと同じ場所に格納する必要があります。このため,VDIメタファイル格納ディレクトリには何も指定しないでください。
- カスケード構成の場合
- TrueCopyまたはUniversal Replicatorの機能を利用してローカルサイトとリモートサイトの間でSQL Serverデータベースをバックアップする場合
- バックアップ時と異なるSQLインスタンスにリストアする場合
- drmsqlinitコマンドで指定するVDI生成タイムアウト値は,SQL Serverデータベースのバックアップまたはリストアに掛かる時間を指定します。
なお,タイムアウト値として不適切な値を設定すると,バックアップ処理に時間が掛かった場合に次のような問題が起こることがあります。運用に合わせて適切な値を設定してください。次の手順を実施し,VDIの静止化時間を測定することで,VDI生成タイムアウト値の目安が確認できます。
- タイムアウト値として小さい値を設定した場合
コマンドがタイムアウトでエラー終了してしまい,データベースのバックアップが取得できない。- タイムアウト値として大きい値を設定した場合
コマンドがタイムアウトでエラー終了するまでに,SQL Serverに接続中のクライアントアプリケーションがタイムアウトしてしまう。
- drmsqlinitコマンドでVDI生成タイムアウト秒数を大きめ(1000秒など)に設定します。
- drmsqlbackupコマンドを実行します。
- Application Agentのログファイル「drm_output.log」を参照し,次の2つのログ間隔を調べます。
KAVX1371-I データベースの静止化処理を開始します。
KAVX1372-I データベースの静止化解除処理を終了します。- 手順cで取得した時間を目安に,再度drmsqlinitコマンドを実行してVDI生成タイムアウト値を設定してください。drmsqlbackupコマンドの実行時間はシステムのリソースの状態に影響されるため,タイムアウト値は手順cで取得した時間より大きめの値を設定してください。
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