Replication Manager Software システム構成ガイド

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2.2.1 管理サーバのシステム要件

Replication Managerをインストールする管理サーバのシステム要件について説明します。

この項の構成
(1) 管理サーバの適用OS
(2) サーバ仕様
(3) 仮想メモリー容量
(4) サポートするリソース数の上限値

(1) 管理サーバの適用OS

管理サーバのOSとクラスタ環境のシステム要件について説明します。管理サーバをクラスタ環境で運用する場合は,「表2-12 管理サーバのクラスタ環境の要件」も参照してください。管理サーバでReplication Manager CLIを使用する場合は,「表2-13 管理サーバでReplication Manager CLIを使用する場合の前提OS」も参照してください。

重要
すべての前提OSでIPv6環境をサポートします。IPv6を使用する場合,IPv4およびIPv6の両方を管理サーバ上で有効にしておく必要があります。使用できるIPv6アドレスはグローバルアドレスだけです。

表2-11 管理サーバの前提OSとプログラム

OS 前提プログラム
Windows※1※2 Windows Server 2003 R2 x86(SP2)※4 Device Managerサーバ※17※18
Windows Server 2003 R2 x64(SP2)※4※5
Windows Server 2008 x86(SPなし/SP1,SP2)※4※6
Windows Server 2008 x64(SPなし/SP1,SP2)※4※5※6
Windows Server 2008 R2(SPなし,SP1)※4※5※6
Windows Server 2012(SPなし)※7※8
Windows XP(SP2,SP3)※9
Windows Vista(SPなし,SP1,SP2)※9
Windows 7(SPなし,SP1)※5
Solaris Solaris 9(SPARC)
次のパッチが必要です。
118335-08
Solaris 10(SPARC)※10※11
次のパッチが必要です。
120664-01以降
127127-11
138064-03※12
なお,次のパッチは適用しないでください。
127111-xxxxは02以降)
Solaris 10(x64)※10※13
次のパッチが必要です。
120665-01
127128-11
138065-03※12
なお,次のパッチは適用しないでください。
127112-xxxxは02以降)
Device Managerサーバ※17※18
JDK 5(1.5.0_03以降)
Linux※3 Red Hat Enterprise Linux 5.3 Device Managerサーバ※17※18
Red Hat Enterprise Linux 5.4
Red Hat Enterprise Linux 5.5
Red Hat Enterprise Linux 5.6
Red Hat Enterprise Linux 5.7
Red Hat Enterprise Linux 5.8
Red Hat Enterprise Linux 5.9
Red Hat Enterprise Linux 5.10
Red Hat Enterprise Linux 6.0※14※15
Red Hat Enterprise Linux 6.1※14※15
Red Hat Enterprise Linux 6.2※14※15※16
Red Hat Enterprise Linux 6.3
Red Hat Enterprise Linux 6.4※8
SUSE Linux Enterprise Server 10(SP3)
SUSE Linux Enterprise Server 11(SPなし,SP1,SP2,SP3)

注※1
VMware ESX 4.x,VMware ESXi 4.x,およびVMware ESXi 5.x上でも動作します。

注※2
日立サーバ論理分割機構Virtage(バタージュ)をサポートしています。

注※3
x86およびx64アーキテクチャをサポートしています。

注※4
Windows Server 2008 Hyper-VのゲストOSとしても動作します。

注※5
64ビット環境の場合,32ビットエミュレーションモードで動作します。

注※6
Server Coreでの動作はサポートしていません。

注※7
Server CoreおよびMinimal Server Interfaceでの動作はサポートしていません。

注※8
Red Hat Enterprise Linux 6.4上でKVMのゲストOSとしても動作します。

注※9
x86アーキテクチャだけをサポートしています。

注※10
Replication Managerはグローバルゾーンだけで動作します。

注※11
Logical Domains Manager 1.3上でも動作します。

注※12
Solaris 10 11/06(update 3),Solaris 10 8/07(update 4),またはSolaris 10 5/08(update 5)を使用する場合にこのパッチを適用してください。更新番号は,/etc/releaseファイルで確認してください。Solaris 10 11/06での/etc/releaseファイルの例を次に示します。
Solaris 10 11/06 s10s_u3wos_10 SPARC
Copyright 2006 Sun Microsystems, Inc.
All Rights Reserved.
Use is subject to license terms.
Assembled 14 November 2006

注※13
ハードウェアがSun Fire x64サーバ・ファミリーの64ビットカーネルモードだけで動作します。Replication Managerをインストールしたあとに,カーネルモードを64ビット以外に変更しないでください。

注※14
x86アーキテクチャの場合,下記のRed Hat Package Managerを適用してください。
  • kernel-2.6.32-220.4.2.el6.i686.rpm以降
  • kernel-firmware-2.6.32-220.4.2.el6.noarch.rpm以降

注※15
x64アーキテクチャの場合,下記のRed Hat Package Managerを適用してください。
  • kernel-2.6.32-220.4.2.el6.x86_64.rpm以降
  • kernel-firmware-2.6.32-220.4.2.el6.noarch.rpm以降

注※16
日立サーバ論理分割機構Virtage上でKVMのゲストOSとしても動作します。

注※17
VMware ESX 4.xまたはVMware ESXi 4.xのゲストOSで動作しているDevice Managerエージェントと連携する場合,Device ManagerサーバおよびDevice Managerエージェントはバージョン7.0.1以降を使用してください。 VMware ESXi 5.xのゲストOSで動作しているDevice Managerエージェントと連携する場合,Device ManagerサーバおよびDevice Managerエージェントはバージョン7.2以降を使用してください。

注※18
Device Managerサーバのバージョンによって,Replication Managerで実行できる機能が制限されるおそれがあります。リモートDevice Managerについても,Replication Managerのバージョンと一致させることをお勧めします。Device Managerサーバのバージョンによる制限事項については,「C.1 Device Managerのバージョンによる制限事項」を参照してください。

表2-12 管理サーバのクラスタ環境の要件

OS クラスタソフトウェア
Windows Microsoft Windows Server 2003 R2,Enterprise Edition(SP2) Microsoft Cluster Service
Windows Server 2008 x86(SPなし/SP1,SP2) Windows Server Failover Clustering
Windows Server 2008 x64(SPなし/SP1,SP2)
Windows Server 2008 R2(SPなし,SP1)
Windows Server 2012(SPなし)
Solaris Solaris 9(SPARC)
  • Sun Cluster 3.1
  • VERITAS Cluster Server 4.0
  • Veritas Cluster Server 6.0
Solaris 10(SPARC)
  • VERITAS Cluster Server 4.1 MP2
  • Veritas Cluster Server 5.0 MP1
  • Veritas Cluster Server 6.0
Solaris 10(x64)
  • VERITAS Cluster Server 4.1 MP2
  • Veritas Cluster Server 5.0 MP1

注※
x86アーキテクチャだけをサポートしています。

表2-13 管理サーバでReplication Manager CLIを使用する場合の前提OS

OS
Windows Windows Server 2003 R2 x86(SP2)
Windows Server 2003 R2 x64(SP2)
Windows Server 2008 x86(SPなし/SP1,SP2)
Windows Server 2008 x64(SPなし/SP1,SP2)
Windows Server 2008 R2(SPなし,SP1)
Windows Server 2012(SPなし)
Solaris Solaris 9(SPARC)
Solaris 10(SPARC)
Solaris 10(x64)
Linux Red Hat Enterprise Linux 6.1※1※2
Red Hat Enterprise Linux 6.2※1※2
Red Hat Enterprise Linux 6.3
Red Hat Enterprise Linux 6.4
SUSE Linux Enterprise Server 10(SP3)
SUSE Linux Enterprise Server 11(SPなし,SP1,SP2,SP3)

注※1
x86アーキテクチャの場合,下記のRed Hat Package Managerを適用してください。
  • kernel-2.6.32-220.4.2.el6.i686.rpm以降
  • kernel-firmware-2.6.32-220.4.2.el6.noarch.rpm以降

注※2
x64アーキテクチャの場合,下記のRed Hat Package Managerを適用してください。
  • kernel-2.6.32-220.4.2.el6.x86_64.rpm以降
  • kernel-firmware-2.6.32-220.4.2.el6.noarch.rpm以降

(2) サーバ仕様

Replication Managerを動作させるために管理サーバに必要なサーバ仕様を,次の表に示します。

表2-14 管理サーバに必要なサーバ仕様

項目 最小要件 推奨仕様
CPUクロック速度 1GHz 2GHz以上
メモリー容量 3GB 6GB以上
ディスク容量 750MB 750MB~6.6GB(管理対象のリソース数に依存します)

注※
そのほかのソフトウェアも同時に使用する場合,各ソフトウェアの値を合計したメモリー容量が必要です。
参考
推奨仕様は,Replication Managerを仮想システムで使用する場合と同じです。

(3) 仮想メモリー容量

管理サーバを安定して動作させるには,OSやほかのプログラムで使用する仮想メモリー領域に加えて,各Hitachi Command Suite製品で使用する仮想メモリー領域も確保する必要があります。管理サーバに十分な仮想メモリーが確保されない場合,Hitachi Command Suite製品や,そのほかのインストール済みプログラムの動作が不安定になったり,起動しなくなったりすることがあります。

管理サーバでは,インストールした各Hitachi Command Suite製品の仮想メモリーの合計値に,Hitachi Command Suite共通コンポーネントの仮想メモリーを加算した仮想メモリー容量を確保してください。

Hitachi Command Suite製品の仮想メモリーの推奨値を次の表に示します。

表2-15 Hitachi Command Suite製品の仮想メモリーの推奨値

製品名 仮想メモリー容量(単位:MB)
Hitachi Command Suite共通コンポーネント Hitachi Command Suite共通コンポーネントのメモリーヒープサイズがSmallの場合 1,524
Hitachi Command Suite共通コンポーネントのメモリーヒープサイズがMediumの場合 1,780
Hitachi Command Suite共通コンポーネントのメモリーヒープサイズがLargeの場合 2,292
Hitachi Command Suite※1
  • Device Manager
  • Tiered Storage Manager
  • Replication Manager
  • Host Data Collector
Device ManagerのメモリーヒープサイズがSmallの場合 3,300
Device ManagerのメモリーヒープサイズがMediumの場合 3,500
Device ManagerのメモリーヒープサイズがLargeの場合 3,900
Tuning Manager 1,500
Global Link Manager 300
Compute Systems Manager 2,500
Hitachi NAS Manager※2 512
Hitachi File Services Manager※2 1,024
Storage Navigator Modular 2※2 200

注※1
Device Manager,Tiered Storage Manager,Replication ManagerおよびHost Data Collectorは常に一緒にインストールされます。

注※2
Hitachi NAS Managerはバージョン6.4,Hitachi File Services Managerはバージョン4.2,Storage Navigator Modular 2はバージョン27.00時点での仮想メモリー容量になります。最新の仮想メモリー容量については,各製品のマニュアルを参照してください。

例えば,次の条件で管理サーバを運用する場合,6,280MBより大きい容量の仮想メモリーを確保する必要があります。

1,780(Hitachi Command Suite共通コンポーネント) + 3,500(Hitachi Command Suite) + 1,000(確保済みの仮想メモリー) = 6,280
参考
  • 管理サーバに,Device Managerエージェントをインストールしている場合には,Device Managerエージェントで必要な仮想メモリーを確保する必要があります。Device Managerエージェントの仮想メモリーの値はserver.agent.maxMemorySizeプロパティで設定してください。server.agent.maxMemorySizeプロパティについては,マニュアル「Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド」を参照してください。
  • 管理サーバに,Application Agentをインストールしている場合には,Application Agentで必要な仮想メモリー容量も確保する必要があります。Application Agentで必要な仮想メモリー容量については,「(5) Application Agent仮想メモリー容量」を参照してください。
  • 管理サーバに,Tuning Managerのエージェントをインストールしている場合には,各エージェントで必要な仮想メモリーを確保する必要があります。仮想メモリーの値については,各エージェントのマニュアルに記載されているメモリー所要量の説明を参照してください。

(4) サポートするリソース数の上限値

Replication Managerが管理できるリソース数の上限値は,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのメモリーヒープサイズの設定(Small,Medium,またはLarge)によって異なります。各リソースの上限値に応じて,適切なメモリーヒープサイズを設定してください。

重要
Windowsの32ビット環境を使用している場合,メモリーヒープサイズに「Large」は設定できません。

メモリーヒープサイズの拡張方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド」を参照してください。

ここでは,次のリソース数の上限値について説明します。

RAID Managerで管理されるメインフレーム系システムのリソース数の上限値については,オープン系システムの値を参照してください。オープン系システムとメインフレーム系システムの混在環境でのリソース数を算出する場合,RAID Managerで管理されるメインフレーム系システムのリソース数は,オープン系システムのリソース数に含めてください。

コピーペア数の上限値

コピーペア数の上限値を次の表に示します。

表2-16 Replication Managerで管理できるコピーペア数の上限値

環境 上限値
Small Medium Large
オープン系システムだけの環境 6,000 12,000 24,000
メインフレーム系システムだけの環境 40,000 60,000 90,000
オープン系システムとメインフレーム系システムの混在環境 40,000 60,000 90,000

注※
次の計算式を使ってコピーペア数を算出してください。
(<オープン系システムのコピーペア数>×6)+<メインフレーム系システムのコピーペア数>
重要
  • コピーペア構成定義ウィザードで一度に操作できるコピーペア数は1,000までです。
  • メインフレーム系システムの場合に,25,000以上のコピーペアを含むコピーグループまたはコンシステンシーグループに対してコピーペア構成定義ウィザードで操作するときは,メモリーヒープサイズをMediumまたはLargeに設定してください。

環境に応じて,次の内容も確認してください。

オープン系システムのコピーペア数
コピーペア数が5,000以上の場合,ペア管理サーバ上で,次に示すDevice Managerエージェントのプロパティファイルを編集してください。
  • server.propertiesファイルのserver.agent.maxMemorySize
  • agent.propertiesファイルのagent.rm.TimeOut
プロパティの編集方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド」の,Replication Managerを使ってコピーペアを管理するための設定を説明している章を参照してください。

メインフレーム系システムのコピーペア数
Device Managerサーバで管理しているコピーペア数とBusiness Continuity Managerで管理しているコピーペア数のうち,どちらか大きい値を基にして,「表2-16 Replication Managerで管理できるコピーペア数の上限値」の上限値を確認してください。

ログデータの量は管理対象のコピーペア数に依存します。ログファイル数の上限値と,各ログファイルの最大データサイズは変更できます。詳細については,「4.3.2 logger.propertiesファイルのプロパティ」を参照してください。

LDEV数の上限値

Replication Managerが管理できるLDEV数の上限値は,管理対象のすべてのLDEV数の合計を基準にしています。LDEVの情報取得元が複数ある場合,それぞれの情報取得元から取得したLDEV数の合計が上限値以内であることを確認してください。

オープン系システムのLDEV数は,メモリーヒープサイズがLargeの場合,情報取得元がローカルDevice Managerのときと,リモートDevice Managerのときに分けて上限値を示します。メモリーヒープサイズがSmallまたはMediumの場合,ローカルDevice Managerから取得したLDEV数と,リモートDevice Managerから取得したLDEV数の合計の上限値を示します。

LDEV数の上限値を次の表に示します。

表2-17 Replication Managerで管理できるLDEV数の上限値

環境 上限値
Small Medium Large
オープン系システムだけの環境 LDEVの情報取得元がローカルDevice Managerの場合 50,000 80,000 1,000,000
LDEVの情報取得元がリモートDevice Managerの場合 256,000
メインフレーム系システムだけの環境 80,000 120,000 200,000
オープン系システムとメインフレーム系システムの混在環境 オープン系システムでLDEVの情報取得元がローカルDevice Managerの場合 80,000 120,000 1,000,000
オープン系システムでLDEVの情報取得元がリモートDevice Managerの場合 153,000
メインフレーム系システムの場合 200,000

注※
次の計算式を使ってLDEV数を算出し,上限値以内であることを確認してください。
(<オープン系システムのLDEV数>×2)+<メインフレーム系システムのLDEV数>

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