Tuning Manager - Agent for RAID
収集時刻定義ファイル(conf_refresh_times.ini)に構成情報の収集時刻を定義しておくと,定義したタイミングでストレージシステムの構成情報を収集できます。また,構成情報の収集に時間が掛かる環境でも,同じタイミングで実施する性能情報の収集が保証されます。
デフォルトの設定では,収集時刻定義ファイルに収集時刻を定義できる構成情報は,毎時00分に収集が開始されます。収集された構成情報は,同じタイミングで生成されるPDレコードタイプのレコードに格納されます。
収集時刻定義ファイルの定義内容を有効にすると,毎時00分の構成情報の収集が停止され,収集時刻定義ファイルに定義された時刻にだけ構成情報が収集されます。収集された構成情報は,次に構成情報が収集されるまで,毎時00分に生成されるPDレコードタイプのレコードや,リアルタイムレポートに反映されます。
PDレコードタイプのレコードに格納されている構成情報が収集された時刻は,各レコードのCollection Time(COLLECTION_TIME)フィールドの値で確認してください。
- (例)
- 1日2回00時00分と12時00分に構成情報を収集するように定義した場合でも,その構成情報の格納先であるPDレコードタイプのレコードは,毎時00分に生成されます。00時00分の情報収集以降,12時00分の情報収集までに生成されるレコードには,00時00分に収集した構成情報が反映されます。同じ時間帯に表示するリアルタイムレポートにも同様に,00時00分に収集した構成情報が反映されます。
また,デフォルトの設定では,構成情報の収集に1分以上の時間が掛かると,同じ時間帯に実施される性能情報の収集がスキップされることがあります。収集時刻定義ファイルを使用すると,構成情報の収集に1分以上の時間が掛かる環境でも,性能情報の収集がスキップされなくなります。
- 注意
- CLPR Configuration(PD_CLPC)レコード,Pool Configuration(PD_PLC)レコード,Pool Tier Type Configuration(PD_PLTC)レコード,Pool Tier Type Operation Status(PD_PLTS)レコード,V-VOL Tier Type Configuration(PD_VVTC)レコードおよびVirtual Volume Configuration(PD_VVC)レコードに格納される構成情報は,構成情報定義ファイルの設定が有効になっているかどうかに関係なく,Collection Intervalに基づいて収集されます。
- 構成情報の収集タイミングを変更すると,PIレコードタイプのレコードの生成結果にも影響があります。複数インスタンスレコード※のインスタンスやLogical Device Aggregation(PI_LDA)レコードで集約の対象になる論理デバイスが増減するタイミングは,構成情報の収集タイミングと同期します。
注※ HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USPまたはH12000/H10000を監視する場合,CLPR Summary(PI_CLPS)レコードは対象外になります。- 実際に構成情報が収集される時刻が,収集時刻定義ファイルに定義した時刻と異なる場合があります。
構成情報の収集は,Collection Intervalに基づく定期的な情報収集のタイミングに合わせて実施されます。収集時刻定義ファイルに定義した時刻にCollection Intervalに基づく定期的な情報収集が発生しなかった場合,構成情報は,定義された時刻以降最も近い時刻に発生する定期的な情報収集のタイミングで収集されます。
例えば,最小のCollection Intervalの値が300(5分)に設定されている環境で,12時02分に構成情報を収集するように定義した場合,構成情報は,12時05分に性能情報が収集されるタイミングで同時に収集されます。
- この項の構成
- (1) 収集時刻定義ファイルを作成する
- (2) 収集時刻定義ファイルの定義を有効にする
収集時刻定義ファイル(conf_refresh_times.ini)は,インスタンス環境を設定したあと,HTM - Agent for RAIDを起動する前に作成します。作成する単位は,インスタンス単位です。
収集時刻定義ファイルの格納先ディレクトリを次に示します。収集時刻定義ファイルを作成するときは,同じディレクトリに格納されているサンプルファイル(conf_refresh_times.ini.sample)をコピーしてお使いください。
- Windowsの場合
- 物理ホスト環境:インストール先フォルダ\agtd\agent\インスタンス名\
- 論理ホスト環境:環境ディレクトリ\jp1pc\agtd\agent\インスタンス名\
- UNIXの場合
- 物理ホスト環境:/opt/jp1pc/agtd/agent/インスタンス名/
- 論理ホスト環境:環境ディレクトリ/jp1pc/agtd/agent/インスタンス名/
収集時刻定義ファイルには,ストレージシステムの構成情報を収集したい時刻を「hh:mm」の書式で記述します。
- 収集時刻定義ファイルの記述規則
- 「hh:mm」はすべて半角文字で記述します。
- 「hh」は時間,「mm」は分を示します。どちらも必ず2桁で記述します。
- 時刻は24時間表記(00:00~23:59)で記述します。
- 1行に定義できる時刻は1つです。
- 収集時刻定義ファイルに定義できる時刻の数は48です。
- 各行の6文字目以降は無視されます。
- 半角文字のシャープ「#」で始まる行は,コメントとして扱われます。
- 注意
- 規則に従って記述されていない行は無効になります。
- 収集時刻定義ファイルに有効な行が1行も存在しない場合でも,収集時刻定義ファイルの定義は有効になります。この場合,HTM - Agent for RAIDの起動時に一度だけ構成情報が収集されます。起動時の収集以降は,構成情報を収集しません。
- 終端文字を含めて1,024バイト以上の長さの行が存在する場合,収集時刻定義ファイルの定義は無効になります。
- 収集時刻定義ファイルの記述例
#USP S/N: 14053 02:30 #for Volume Migration 1 04:30 #for Volume Migration 2
収集時刻定義ファイルを作成し,指定されたディレクトリに格納したあと,HTM - Agent for RAIDを起動します。共通メッセージログに出力されるメッセージを見て,収集時刻定義ファイルの定義が有効になっているかどうかを確認してください。
なお,HTM - Agent for RAIDの起動中または起動後に収集時刻定義ファイルを指定されたディレクトリに格納しても,収集時刻定義ファイルの定義は有効になりません。また,HTM - Agent for RAIDの起動中に収集時刻定義ファイルを更新しても,更新された内容は有効になりません。
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