Tuning Manager Software 運用管理ガイド
ここでは,次に示すコマンド実行の前提条件,パラメーターファイルの作成,およびコマンド出力形式について説明します。
- jpcasrec update
- jpcasrec output
- jpcaspsv update
- jpcaspsv output
- この項の構成
- (1) コマンド実行の前提条件
- (2) パラメーターファイルの作成
- (3) コマンドの出力形式
- (4) コマンドの同時実行
コマンド実行の前提条件を次に示します。
- PFM - Managerの稼働状況の確認
コマンド実行時にPFM - Managerが稼働している必要があります。- PFM - Agentの稼働状況の確認
Storeデータベースに関するコマンドおよびレポート結果出力コマンドを実行する場合は,対応するPFM - Agentが稼働している必要があります。- config.xml※ファイルに設定する<logging>,<vsa>の確認
config.xml※に<logging>,<vsa>が設定されているか確認してください。
これらのタグは,必須項目です。設定されていない場合は,config.xml※のファイル例を参考に記述してください。
- 注※
- config.xmlのファイル例については,「5.3.4 初期設定ファイルのファイル例」を参照してください。
- コマンドに指定するパラメーターファイルの作成
パラメーターファイルを引数として指定するコマンドを実行する場合,指定するパラメーターファイルを事前に作成する必要があります。
パラメーターファイルの作成については,「(2) パラメーターファイルの作成」を参照してください。また,パラメーターファイルに指定するパラメーターについては,各コマンドの「パラメーターファイルの形式」を参照してください。
コマンドの引数には,XML形式のパラメーターファイルを指定します。コマンドに指定するパラメーターファイルの作成について,次に説明します。
なお,「パラメーターファイル記述例」がパラメーターファイルを引数として指定する各コマンドの説明にありますので,そちらの記載も参照してください。
コマンドの引数に指定するパラメーターファイルの記述方式を次に示します。
- パラメーターは,XMLバージョンとエンコーディングを指定した直後に,pr-cli-parametersタグで囲んで指定します。pr-cli-parametersタグの説明を次の表に示します。
pr-cli-parametersタグ以外の指定するパラメーターについては,各コマンドの「パラメーターファイルの形式」を参照してください。
種別 説明 意味 Performance Reporterコマンド入力のルートタグ 指定可能値 なし 省略 不可 属性 ver DTDファイルのバージョン。コマンドのサポート範囲外の値ならば,パラメーターファイルエラーとなります。また,省略するとエラーになります。サポート範囲については,「表8-15 コマンドがサポートするDTDファイル」を参照してください。 親要素 なし 子要素 report-definitions レポート定義情報のルートタグ agent-store-db-record-definition Storeデータベース記録方法変更定義情報のルートタグ agent-store-db-preserve-definition Storeデータベース保存条件変更定義情報のルートタグ launch-report レポート出力定義情報のルートタグ launch-registration-report 登録レポート出力定義情報のルートタグ launch-combination-bookmark 複合レポート出力定義情報のルートタグ - 「<」などXML形式の書式制御文字を値に含める場合,XML仕様が定める記法に従って記述する必要があります。
例えば,「<」の場合は「<」,「>」の場合は「>」と記述します。- フィールドID,レコードID,date-range,report-intervalなど,コマンドのパラメーターファイル仕様で規定する固定のトークンから選択して指定する値は,仕様として明示的に制限されないかぎり,大文字だけ,または小文字だけであれば使用できます。パラメーターに指定する値の定義は,各コマンドの「パラメーターファイルの形式」またはDTDファイルを参照してください。
- 「TRUE」を指定できるパラメーターについては,「true」も指定できます。また,「FALSE」を指定できるパラメーターについては,「false」も指定できます。
- 空白だけの要素値または属性値については,省略とみなします。また,要素値,属性値の前後に指定した半角空白は,無視します。
- 制御文字を要素または属性に指定するとエラーとなります。
- パラメーターファイルのDOCTYPE宣言は固定です。パラメーターファイルのDOCTYPE宣言には,パラメーターの記述を定義するDTDファイル名を必ず指定してください。なお,DTDファイルの格納先ディレクトリのパスを指定する必要はありません。
DOCTYPE宣言の例を次に示します。<!DOCTYPE pr-cli-parameters SYSTEM "<DTDファイル名>">また,コマンドがサポートするDTDファイルの一覧を次の表に示します。
コマンド名 DTDファイル名 DTDファイルのサポートバージョン jpcasrec update asrec_params.dtd 0100 jpcasrec output jpcaspsv update aspsv_params.dtd 0100,0110 jpcaspsv output - 「パラメーターファイルの形式」で指定する範囲外の値を指定した場合は,パラメーターファイルエラーとなります。
- 作成したパラメーターファイルは,XML宣言で指定したエンコーディングで保存してください。
コマンド処理の詳細情報を標準出力,標準エラー出力,トレースログファイルに出力します。詳細情報の出力先を次の表に示します。
項目 出力先 実行結果 標準出力 メッセージ 標準エラー出力 トレースログ 初期設定ファイル(config.xml)で指定したログ出力ディレクトリ下に「コマンド名_処理種別_log#.log(#:ログファイル番号[1~ログファイル生成数まで])」を出力します。例えば,Storeデータベースの記録方法を変更するコマンドを実行した場合「jpcasrec_update_log1.log」となります。
コマンドを実行するごとにログファイルの合計サイズを計算し,上限を超えると更新日付の古いファイルから削除されます。サイズの上限は,config.xmlの「logFileSize」と「logFileNumber」を掛けた数値になります。標準出力例
コマンド名,接続先PFM - Managerホスト名/IPアドレス,PFM - Manager接続時刻,PFM - Manager切断時刻をコマンド共通のタイトル行・終了行として付加します。
次の形式で出力されます。
<コマンド名> <サブコマンド名> connected to <接続先ホスト名> at yyyy MM dd HH:MM:SS.mmm<実行結果><コマンド名> <サブコマンド名> disconnected at yyyy MM dd HH:MM:SS.mmm
- (凡例)
- yyyy MM dd
- 西暦年,月,日を示します。ロケールによって設定されるデフォルトの形式またはconfig.xmlの「selectFormat」に指定した形式で表示します。日付フォーマットの設定については,「5.3.4 初期設定ファイルのファイル例」を参照してください。
- HH : MM : SS . mmm
- 時間:分:秒.ミリ秒を示します。
ログ仕様については,「7.3.4 Performance Reporterのログ」を参照してください。
ヘルプ参照オプション
コマンドに「-h」オプションを指定すると,コマンドのヘルプを参照できます。コマンドの第1引数に「-h」オプションを指定すると,それ以降は無視してヘルプを出力します。また,コマンドラインの書式不正の場合にも出力されます。
次の表に示すコマンドは,同時実行(多重実行,および並列実行)ができません。
多重実行とは,コマンドとサブコマンドの組み合わせが同一であるコマンドを同時に実行することです。並列実行とは,コマンドとサブコマンドの組み合わせが異なるコマンドを同時に実行することです。
コマンド サブコマンド jpcasrec update output jpcaspsv update output
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