Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)
仮想化サーバをDevice Managerで管理するためには,Host Data CollectorまたはvMAが必要です。
Device Managerは,Host Data CollectorまたはvMAを使用して,仮想化サーバのマシン情報および仮想化サーバに割り当てられているボリュームの情報を収集します。
Host Data CollectorとvMAのどちらで仮想化サーバを管理するかによって,前提となるシステム構成や環境設定が異なります。
- この項の構成
- (1) 仮想化サーバの前提環境(Host Data Collectorで管理する場合)
- (2) 仮想化サーバの前提環境(vMAで管理する場合)
- (3) vMAでの仮想化サーバの監視構成
- (4) 仮想化サーバを管理対象にするための操作フロー
- (5) 仮想化サーバの運用に関する注意事項
(1) 仮想化サーバの前提環境(Host Data Collectorで管理する場合)
Host Data Collectorで仮想化サーバを管理するためには,Host Data Collectorのインストールが必要です。
Host Data Collectorで管理できる仮想化サーバは,VMware ESX 4.x,VMware ESXi 4.xまたはVMware ESXi 5.xです。
図1-11 仮想化サーバの前提環境(Host Data Collectorで管理する場合)
- Host Data Collectorは,管理サーバにインストールするHitachi Command Suiteに同梱されているほか,管理サーバ以外のマシンにインストールすることもできます。
なお,Host Data Collectorマシンを複数台設置する場合は,各マシンにインストールされたHost Data Collectorのバージョンおよびリビジョンを同じにしてください。- 仮想化サーバ上の仮想マシンに仮想HBAが割り当てられている場合は,その仮想マシンにVMware Toolsをインストールする必要があります。
- Host Data Collectorマシンと仮想化サーバ,Host Data CollectorマシンとVMware vCenter Serverの通信には,IPv6も使用できます。
vMAで仮想化サーバを管理するためには,vMAのデプロイが必要です。
vMAで管理できる仮想化サーバは,VMware ESX 4.xまたはVMware ESXi 4.xです。
- 仮想化サーバにvMAをデプロイし,仮想化サーバまたはVMware vCenter ServerをvMAの監視対象に設定する必要があります。
- Device ManagerサーバとvMAとの通信には,IPv6も使用できます。ただし,Device ManagerサーバとvMAとの通信にIPv6を使用する場合であっても,次の通信はIPv4で行われるように環境構築する必要があります。
- vMAとVMware ESXとの通信
- vMAとVMware vCenter Serverとの通信
- VMware vCenter ServerとVMware ESXとの通信
Device Managerでは,vMAが仮想化サーバを直接監視する構成と,VMware vCenter Server経由で仮想化サーバを監視する構成をサポートしています。
Device Managerでサポートしている構成には,vMAが仮想化サーバを直接監視する構成と,VMware vCenter Server経由で仮想化サーバを監視する構成があります。
仮想化サーバにvMAをデプロイし,仮想化サーバをvMAの監視対象にした構成です。
図1-13 vMAで同じ物理環境のVMware ESXを監視する場合のシステム構成
図1-14 vMAで別の物理環境のVMware ESXを監視する場合のシステム構成
仮想化サーバをDevice Managerに登録するためには,vMAのIPアドレスやユーザーアカウント情報を指定する必要があります。vMAの情報を指定すると,vMAの管理対象の物理環境が仮想化サーバとして登録されます。
また,vMAの管理対象のVMware ESXが,vMAが稼働する物理環境とは別の物理環境で稼働している場合も,vMAの情報をDevice Managerに登録してください。
- 重要
- NPIV HBAを使用した構成を除いて,仮想化サーバ上で稼働する仮想マシンはDevice Managerの管理対象にはしないでください。
- vMAのIPアドレスやユーザーアカウント情報を変更した際には,Device ManagerにvMAを再登録する必要があります(削除する必要はありません)。
- 仮想化サーバを別のvMAの管理下に移動した場合は,移動元のvMAを再登録したあと,移動先のvMAを再登録する必要があります(削除する必要はありません)。
vMAでVMware vCenter Serverを監視する構成
仮想化サーバにvMAをデプロイし,VMware vCenter ServerをvMAの監視対象にした構成です。
図1-15 vMAでVMware vCenter Serverを監視する場合のシステム構成
仮想化サーバをDevice Managerに登録するためには,vMAのIPアドレスやユーザーアカウント情報を指定する必要があります。vMAの情報を指定すると,VMware vCenter Serverの管理対象の物理環境が仮想化サーバとして登録されます。
- 重要
- NPIV HBAを使用した構成を除いて,仮想化サーバ上で稼働する仮想マシンはDevice Managerの管理対象にはしないでください。
- 次の場合には,Device ManagerにvMAを再登録する必要があります(削除する必要はありません)。
vMAのIPアドレスやユーザーアカウント情報の変更
VMware vCenter Serverの管理下にある仮想化サーバの増減設- 仮想化サーバを別のVMware vCenter Serverの管理下に移動した場合は,次の操作をDevice Managerで実行する必要があります。
1. 仮想化サーバの通信パラメーターを移動先のVMware vCenter Serverを監視するvMAの情報に変更する。
2. 仮想化サーバの情報を更新(リフレッシュ)する。
Device Managerで仮想化サーバを管理するためには,事前に環境設定が必要です。
仮想化サーバの運用に関する注意事項は次のとおりです。
- 最新の仮想化サーバのボリューム情報を確認したい場合は,Device Managerで次のどちらかの操作が必要です。
なお,仮想化サーバのハードウェア構成を変更した場合は,vMAおよびVMware vCenter Serverに監視対象の仮想化サーバの構成情報が反映されたあとに,Device Managerの情報を更新(リフレッシュ)する必要があります。仮想化サーバの構成情報がvMAおよびVMware vCenter Serverに自動的に反映されるよう設定されている場合は,構成を変更してからvMAおよびVMware vCenter Serverに情報が反映されるまでの間にタイムラグが発生することがあります。
- 仮想化サーバごとに手動リフレッシュを実行する
- 管理元のvMAをDevice Managerに再登録する(削除する必要はありません)
vMAおよびVMware vCenter Serverに仮想化サーバの構成情報を反映する方法や,反映間隔を調整する方法については,VMware社のドキュメントを参照してください。- Logical Domainsを使用する場合,サービスドメインの物理ディスクをゲストドメインの仮想ディスクとしてエクスポートするときは,フルディスクを指定してください。スライスディスクを指定すると,仮想ディスクの情報を正常に取得できなくなります。
All Rights Reserved. Copyright© 2010, 2014, Hitachi, Ltd.