14.3.32 snapshot(ログ,設定情報,ハードウェア情報,およびネットワーク情報の収集)
- 〈この項の構成〉
(1) 機能
次のファイルを収集し,書庫ファイルとしてアーカイブします。
ただし,拡張子が.tar,.tar.gz,または.tgzのファイルは除きます。
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EADSログ情報
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稼働中のEADSサーバのスレッドダンプ
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サーバ定義のeads.logger.dirパラメタに指定したディレクトリ下のファイル
ただし,eads_command_*ファイル(*は0文字以上の任意の文字列)は除きます。
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コマンド定義のeads.command.logger.dirパラメタに指定したディレクトリ直下のeads_command_*ファイル(*は0文字以上の任意の文字列)
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コマンド定義のeads.command.logger.dirパラメタに指定したディレクトリのmaintenanceディレクトリ直下のeads_command_*ファイル(*は0文字以上の任意の文字列)
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<運用ディレクトリ>/hs_err_pid*.log(*は0文字以上の任意の文字列)
注 JavaVMのエラーレポートファイルの出力先ファイル名です。
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EADS設定情報
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ファンクション定義ファイル(<運用ディレクトリ>/app下の定義ファイル)
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定義ファイル(<運用ディレクトリ>/conf下のファイル)
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運用ディレクトリの構成情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_ls.txt)
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キャッシュデータファイルの一覧(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/cache_file_info/eads_data_<キャッシュ名>_<キャッシュ定義ファイルの通し番号>.txt)※1
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キャッシュ情報ファイルの一覧(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/cache_file_info/eads_info_<キャッシュ名>.txt)
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キャッシュインデックスファイルの一覧(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/cache_file_info/eads_index_<キャッシュ名>.txt)※1
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不揮発性メモリのデバイスファイル管理領域ダンプ(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/cache_file_info/eads_device_<キャッシュ名>.txt)※2
- 注※1
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ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用しているキャッシュでは収集されません。
- 注※2
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ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用していないキャッシュでは収集されません。また,ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用しているキャッシュでも,daxioがインストールされていない場合は収集されません。
管理領域にはキャッシュ名が含まれます。EADSサーバに格納されたユーザのデータは含まれません。
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ハードウェア・ネットワーク情報
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OSのバージョン情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_version.txt)
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CPU情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_cpu.txt)
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メモリ情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_memory.txt)
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ディスク情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_df.txt)
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ネットワーク接続情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_netinfo.txt)
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カーネルパラメタnet.core情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_netcore.txt)
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ホストとIPアドレスの対応情報(/etc/hostsファイル)
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ネットワークインタフェース情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_ipinfo.txt)
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システムリソースの制限情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_ulimit.txt)
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不揮発性メモリの構成情報(<運用ディレクトリ>/logs/snapshot_info/eads_info/eads_info_pmem.txt)※
- 注※
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ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用していない場合など,ndctlがインストールされていないときは出力されません。
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なお,gzファイルはサーバ定義のeads.logger.dirパラメタに指定したディレクトリ下に出力されます。
サーバ定義のeads.logger.dirパラメタを指定していない場合は,<運用ディレクトリ>/logs下に出力されます。
ファイル名は,次に示す形式となります。
snapshot_[EADSサーバ名]_[YYYYMMDDhhmmss].tar.gz
- (凡例)
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[YYYYMMDDhhmmss]:コマンド実行日時
YYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時(00〜23),mm:分,ss:秒
(2) 規則
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このサブコマンドはクラスタおよびEADSサーバの状態に関係なく実行できます。
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-sdまたは--safedumpオプションを指定した場合,クラスタの状態がクラスタ稼働中(AVAILABLE)またはクラスタ一部稼働中(PARTIALLY_AVAILABLE)のときは,処理対象のEADSサーバが次の状態のときに実行できます。
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初期化状態(initialized)
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稼働状態(running)
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閉塞状態(closed)
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縮退状態(isolated)
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-sdまたは--safedumpオプションを指定した場合,クラスタの状態がクラスタ動作不能(NOT_AVAILABLE)のときは,処理対象のEADSサーバが次の状態のときに実行できます。
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縮退状態(isolated)
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-fdまたは--forcedumpオプションを指定した場合は,クラスタの状態に関係なく,EADSサーバが次の状態のときに実行できます。
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初期化中(initializing)
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初期化状態(initialized)
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稼働状態(running)
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閉塞中(closing)
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閉塞状態(closed)
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縮退状態(isolated)
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停止中(stopping)
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(3) 形式
eztool snapshot [-sd|-fd]
(4) オプションおよび引数
(a) -sdまたは--safedump
eztool threaddumpコマンドを実行してから,ログと設定ファイルを収集したい場合に指定します。
次の場合はエラーとなります。
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排他の取得に失敗した場合
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EADSサーバが起動していない場合
(b) -fdまたは--forcedump
eztool threaddumpコマンドを強制的に実行してから,ログと設定ファイルを収集したい場合に指定します。
EADSサーバが起動していない場合はエラーとなります。
eztool threaddumpコマンドを強制的に実行することで,EADSサーバが縮退するおそれがあります。
(5) リターンコード
0:成功
0以外:失敗
(6) 注意事項
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このサブコマンドで作成されたgzファイルは自動的に削除されません。また,作成されるファイル数の上限もありません。定期的に実行する場合は,ディスク容量に注意してください。
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このサブコマンドの実行が終了しない場合は,ファイルシステムが壊れているおそれがあります。その場合はこのコマンドを強制終了して,ファイルシステムが壊れていないか確認してください。
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収集対象のファイルに読み取り権限がないと,アーカイブされません。
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このサブコマンドの実行中,コマンド実行時に出力されるメッセージログファイルに,次のようなログが出力されます。これらは情報収集のためにEADSが内部的に実行する処理であり,ユーザは使用できません。
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オプションを指定していない場合
snapshot, -v, -t, 60
snapshot --listconf, -s, -t, 60
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-fdオプションを指定した場合
snapshot, -v, -t, 60
snapshot, -s, -v, -t, 60
snapshot --listconf, -s, -t, 60
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-sdオプションを指定した場合
snapshot, -v, -t, 60
snapshot, -s, -v, -t, 60
snapshot, --lock, -t, 60※
snapshot, --unlock, -t, 60※
snapshot --listconf, -s, -t, 60
注※ EADSサーバが縮退状態(isolated)のときは出力されません。
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このサブコマンドを実行すると,次に示すディレクトリおよびファイルが一時的に作成されます。これらのディレクトリおよびファイルは,書庫ファイルが出力されたあとに削除されます。削除に失敗した場合は,必要に応じて手動で削除してください。
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<運用ディレクトリ>/logs/直下のEADSサーバのスレッドダンプ
書庫ファイルを出力したあと,サブコマンドを実行する前から存在するスレッドダンプも削除されます。-sdまたは--safedumpオプション,-fdまたは--forcedumpオプションを指定しない場合も削除されます。書庫ファイルには過去のスレッドダンプも収集されているため,サブコマンド実行後にスレッドダンプが必要になった場合は,書庫ファイルを展開して取得してください。
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<運用ディレクトリ>/logs/直下に作成されるsnapshot_infoディレクトリおよびその直下のファイル
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