4.4.3 ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用する場合のリソースを見積もる
ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用する場合のリソースの見積もりについて説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 不揮発性メモリに格納するキャッシュファイルの容量を見積もる
ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用する場合,EADSサーバは,キャッシュデータファイルおよびキャッシュインデックスファイルを不揮発性メモリのデバイスファイル内に格納します。格納対象の各ファイルのサイズは,「4.4 キャッシュファイルの容量を見積もる」の内容を参照して見積もってください。
ただし,「4.4 キャッシュファイルの容量を見積もる」に記載された,キャッシュ定義のeads.cache.disk.blocksizeパラメタの指定値の値は,キャッシュ定義のeads.cache.disk.persistentMemory.blocksizeパラメタに読み替えてください。
不揮発性メモリのブロックサイズの単位はバイトです。計算式の書き込みブロックサイズの単位はキロバイトとなっているため,256バイトは0.25キロバイト,512バイトは0.5キロバイトとして計算してください。また,各計算式で求めた数値に小数点以下の端数が発生した場合は,切り上げて以降の計算をしてください。
(2) 不揮発性メモリのデバイスファイルに必要な容量を見積もる
EADSサーバが1キャッシュで必要とする不揮発性メモリの容量を次の計算式に示します。キャッシュが複数あり,キャッシュごとに容量が異なる場合は,それぞれ見積もる必要があります。
キャッシュデータファイルとキャッシュインデックスファイルを格納するのに 必要な不揮発性メモリのデバイスファイルの容量(単位:メガバイト)≧ ((キャッシュデータファイルのサイズ(単位:メガバイト)×1,048,576 +キャッシュインデックスファイルのサイズ(単位:バイト)) ×1レンジ当たりのキャッシュデータファイルの面数×データの多重度 +不揮発性メモリのデバイスファイル管理領域のサイズ(単位:バイト)) ÷1,048,576 |
- キャッシュデータファイルのサイズ:
-
キャッシュ定義のeads.cache.disk.filesizeパラメタの指定値
「4.4.1 キャッシュデータファイルのサイズおよび面数を見積もる」で算出した値を指定します。
- キャッシュインデックスファイルのサイズ:
-
キャッシュ定義のeads.cache.disk.filesizeパラメタの指定値
「4.4.2 キャッシュインデックスファイルのサイズを見積もる」で算出した値を,キャッシュ定義のeads.cache.disk.persistentMemory.blocksizeパラメタの整数倍になるように切り上げた値を指定します。
- 1レンジ当たりのキャッシュデータファイルの面数:
-
キャッシュ定義のeads.cache.disk.filenumパラメタの指定値
「4.4.1 キャッシュデータファイルのサイズおよび面数を見積もる」で算出した値を指定します。
- データの多重度:
-
共通設定のeads.replication.factorパラメタの指定値
- 不揮発性メモリのデバイスファイル管理領域のサイズ:
-
キャッシュ定義のeads.cache.disk.persistentMemory.blocksizeパラメタの指定値
(3) ディスク使用量を見積もる
不揮発性メモリのデバイスファイルからeztool exportecfコマンドでキャッシュファイルを出力する場合,「4.4.3(2) 不揮発性メモリのデバイスファイルに必要な容量を見積もる」で算出した容量と同一の容量を「4.2 ディスク使用量を見積もる」の算出結果に加算してください。
eztool exportecfコマンドをバックアップのために使用して複数の世代を保存する場合には,その世代数分の容量を加算してください。
(4) 不揮発性メモリ使用上の注意事項
ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用する場合,EADSサーバで使用するリソースのほかに,OSやサーバでリソースが必要になります。また,OSやサーバによっては不揮発性メモリを使用する際に条件があります。そのため,不揮発性メモリを使用する場合にはOSやサーバなどのマニュアルを参照し,それぞれのリソースに問題がないか,使用条件を満たしているかを確認してください。