14.3.20 listecf(永続データに関する情報の一覧表示)
この項の内容は,ディスクキャッシュ,および2Wayキャッシュを使用する場合にお読みください。
- 〈この項の構成〉
(1) 機能
クラスタ内の永続データに関する情報の一覧を表示します。
(2) 規則
-
このサブコマンドは,クラスタが次の状態のときに実行できます。
-
クラスタ稼働中(AVAILABLE)
-
クラスタ一部稼働中(PARTIALLY_AVAILABLE)
-
-
このサブコマンドは,クラスタへの参加状況がonlineおよびofflineのEADsサーバを処理対象とします。ただし,クラスタへの参加状況がstandbyのEADsサーバがクラスタ内にある場合は実行できません。クラスタへの参加状況については,eztool statusコマンドで確認できます。
-
このサブコマンドは,処理対象のEADsサーバが次の状態のときに実行できます。
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初期化状態(initialized)
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稼働状態(running)
-
閉塞中(closing)
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閉塞状態(closed)
-
縮退状態(isolated)
-
-
-sまたは--single オプションを指定した場合は,クラスタの状態に関係なく,EADsサーバが次の状態のときに実行できます。
-
初期化状態(initialized)
-
稼働状態(running)
-
閉塞中(closing)
-
閉塞状態(closed)
-
縮退状態(isolated)
-
(3) 形式
eztool listecf [-v [--divide <分割する個数>]] [-s] [--threshold <しきい値>] [<キャッシュ名>]
(4) オプションおよび引数
(a) -vまたは--verbose
コマンド実行結果の詳細を表示したい場合に指定します。
(b) --divide <分割する個数>
-vまたは--verboseオプションを指定した場合,コンパクションの効果のファイル数の分布が表示されます。コンパクションの効果のファイル数の分布を,任意の個数で分割したい場合に指定します。
分割する個数には,1から10までの整数が指定できます。
このオプションを指定しない場合,コマンド定義のeads.management.compaction.effect.divisionパラメタに指定した値(デフォルトは5)が分割する個数になります。
(c) -sまたは--single
コマンドを実行するEADsサーバの実行結果だけを表示したい場合に指定します。
(d) --threshold <しきい値>
しきい値(単位:%)以上のコンパクションの効果があるキャッシュデータファイルのファイル数を表示したい場合に指定します。
しきい値には,1から100までの整数が指定できます。
このオプションを指定しない場合,コマンド定義のeads.management.compaction.effect.thresholdパラメタに指定した値(デフォルトは50)がしきい値になります。
(e) <キャッシュ名>
指定したキャッシュ名のキャッシュの情報だけを表示したい場合に指定します。
キャッシュ名には,半角32文字までの半角英数字(0〜9,A〜Z,およびa〜z)が指定できます。
(5) 出力例
eztool listecfコマンドの実行結果の出力例を次に示します。
■-vまたは--verboseオプションを指定しない場合
■-vまたは--verboseオプションを指定する場合
表示内容を次の表に示します。
項番 |
表示内容 |
説明 |
表示の有無 |
||
---|---|---|---|---|---|
-vまたは--verboseオプション指定 |
-sまたは--singleオプション指定 |
||||
なし |
あり |
||||
1 |
CP: CacheProperties |
「CP」が「キャッシュ定義ファイル(CacheProperties)」の略称であることを表しています。 |
× |
○ |
× |
2 |
CI: CacheInfoFile |
「CI」が「キャッシュ情報ファイル(CacheInfoFile)」の略称であることを表しています。 |
× |
○ |
× |
3 |
CD: CacheDataFiles |
「CD」が「キャッシュデータファイル(CacheDataFiles)」の略称であることを表しています。 |
× |
○ |
× |
4 |
FC: FileCount |
「FC」が「ファイル数(FileCount)」の略称であることを表しています。 |
○ |
○ |
○ |
5 |
CE: CompactionEffect |
「CE」が「コンパクションの効果(CompactionEffect)」の略称であることを表しています。 |
○ |
○ |
○ |
6 |
Ac: Accord |
「Ac」が「一致する(Accord)」の略称であることを表しています。 |
× |
○ |
× |
7 |
Ex: Exist |
「Ex」が「存在する(Exist)」の略称であることを表しています。 |
○ |
○ |
× |
8 |
Cache |
キャッシュ名 ディスクキャッシュおよび2Wayキャッシュのキャッシュ名が,次のキャッシュの情報から抽出されて表示されます。
|
◯ |
◯ |
○ |
9 |
ExCache |
キャッシュがEADsサーバに存在しているかどうか 次のどちらかが表示されます。
|
◯ |
◯ |
× |
10 |
AcCP |
EADsサーバ間でキャッシュ定義ファイルが一致しているかどうか キャッシュ定義ファイルの有無も含めて,すべてのEADsサーバ間で一致しているかどうかが表示されます。 次のどちらかが表示されます。
|
× |
○ |
× |
11 |
AcCI |
EADsサーバ間でキャッシュ情報ファイルが一致しているかどうか キャッシュ情報ファイルが存在しないEADsサーバは無視されて,一致しているかどうかが表示されます。 次のどちらかが表示されます。
|
× |
○ |
× |
12 |
Range |
レンジID キャッシュ内のレンジを識別するための番号(1〜96の整数)です。データのコピー元EADsサーバのサーバIDと一致します。 |
○ |
◯ |
○ |
13 |
Server |
Rangeの範囲に含まれるEADsサーバのIPアドレス,およびEADsクライアントとの通信に使用するEADsサーバのポート番号 次の形式で表示されます。 IPアドレス:ポート番号 |
○ |
○ |
× |
14 |
ExCP |
キャッシュ定義ファイルが存在するかどうか 次のどちらかが表示されます。
EADsサーバが起動していない場合,または通信障害が発生した場合は,何も表示されません。 |
× |
○ |
× |
15 |
ExCI |
キャッシュ情報ファイルが存在するかどうか 次のどちらかが表示されます。
次の場合は何も表示されません。
|
× |
○ |
× |
16 |
ExCD |
キャッシュデータファイルが存在するかどうか 次のどちらかが表示されます。
次の場合は何も表示されません。
|
× |
○ |
× |
17 |
UnusedFC |
使用していないファイル数 次の場合は何も表示されません。
|
○ |
○ |
○ |
18 |
MaxCE |
レンジ内のキャッシュデータファイルが持つコンパクションの効果の最大値※1 次の場合は何も表示されません。
|
○ |
○ |
○ |
19 |
FilterCE(x%)※2 |
コンパクションの効果がしきい値以上のファイル数※3 次の場合は何も表示されません。
|
○ |
○ |
○ |
20 |
CE(x-y%)※4 |
コンパクションの効果のファイル数の分布※3 次の場合は何も表示されません。
|
× |
○ |
○ (-vまたは--verboseオプションを指定した場合だけ,表示されます) |
- (凡例)
-
○:表示されます。
×:表示されません。
- 注
-
実行結果は,次の優先順位に従って表示されます。
-
Cacheの値の自然順序順に表示されます。
-
Cacheの値が同じ行は,Rangeの値の昇順に表示されます。
-
Cacheの値,およびRangeの値が同じ行は,Severの値の順(データの格納先EADsサーバ,データのコピー先EADsサーバの順)に表示されます。-sオプションまたは--singleオプションを指定した場合は該当しません。
-
- 注※1
-
コンパクションの効果の小数点以下は切り捨てて表示されます。
- 注※2
-
xには,しきい値として設定した値が表示されます。
- 注※3
-
コンパクションの効果の小数点以下を切り捨てた値で,ファイル数が集計されます。
- 注※4
-
分割する個数から算出した範囲が表示されます。2列目以降のヘッダには,範囲として「(x-y%)」だけが表示されます。
(6) リターンコード
0:成功
101:失敗
(7) 注意事項
出力処理中にコマンドがタイムアウトした場合,出力結果が欠落することがあります。また,出力処理が完了していても,コマンドがタイムアウトになることがあります。このような場合には,コマンドのタイムアウト時間を大きくしてから再実行してください。