ストリームデータ処理基盤 uCosminexus Stream Data Platform - Application Framework システム構築・運用ガイド

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6.3.2 APIトレースの詳細

APIトレースとは,クエリの入り口情報および出口情報が出力されるトレースファイルです。アダプターおよびクエリの開始・終了を判断するために使用できます。

APIトレースに出力された情報は,sdptrcedコマンドで編集し,出力できます。sdptrcedコマンドでの,トレースの出力例を次の図に示します。この例は,依存関係があるクエリQ1〜Q3(Q1の出力タプルをQ2に入力,Q2の出力タプルをQ3に入力)に対するトレースの出力例です。

図6-1 APIトレースの出力例

[図データ]

注意
図で示した出力内容の上部には,トレースファイルを出力したStream Data Platform - AFのバージョン情報,トレースファイルの種別情報(API),およびAPIトレースファイルのパス(絶対パス)が出力されます。
また,図中の<トレース通番><予備領域><ルートトレース通番>には,実際はそれぞれ30けたの値が入ります。

この例から,次のことがわかります。以降の番号と図中の番号は対応しています。

  1. Dataの値がQ1,EventIDの値が0x00020000(クエリへのタプル入力)
    このトレースが示す時刻で,クエリQ1にタプルが入力されたことを意味します。
  2. Dataの値がQ1,EventIDの値が0x00020001(クエリからのタプル出力)
    このトレースが示す時刻で,クエリQ1からタプルが出力されたことを意味します。

1.および2.以降の情報からは,EventIDとDataの値によって,クエリQ2の入力・出力,クエリQ3の入力・出力の順に処理されたことがわかります。

なお,入出力が発生した時刻は,nSecの値からナノ秒単位までわかります。

sdptrcedコマンドについては,「7. コマンド」の「sdptrced(トレース情報の編集)」を参照してください。