JP1/Cm2/Network Element Configuration 機能・構築ガイド

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3.3.1 スイッチでの設定

JP1/Cm2/NCでスイッチの構成情報を定義・変更するにあたって,スイッチの設定をここで説明する設定にしておかないと,対応するJP1/Cm2/NC - Adaptorが正常に動作しません。JP1/Cm2/NC - Adaptorを正常に動作させるために,スイッチの設定を実施してください。なお,設定項目はスイッチによって異なります。各スイッチに必要な設定項目については,「表3-2 各スイッチに必要な設定項目」を参照して確認してください。

設定方法の詳細については,スイッチのソフトウェアマニュアルを参照してください。

<この項の構成>
(1) IPアドレスの設定
(2) 装置管理者のパスワードの設定
(3) ユーザーの登録(スイッチへのアクセス用)
(4) リモートアクセスの許可
(5) telnetでのログイン許可の設定
(6) シンタックス運用コマンドモードの設定

(1) IPアドレスの設定

リモートからスイッチを操作できるように,操作対象スイッチ(BS1000の場合はSVP)にIPアドレスを設定してください。なお,JP1/Cm2/NCが使用できるIPアドレスはIPv4形式のアドレスだけです。

AX2400S,AX3600S,BS2000,BS320,BS500,およびBS500 1Gbx40の場合
ip addressコマンドでIPアドレスを設定します。

AX5400S,AX7800S,GS3000およびGS4000の場合
ipコマンドでIPアドレスを設定します。

BIG-IPの場合
任意の方法でIPアドレスを設定します。

BS1000の場合
SVPコマンドモードのLCコマンドでIPアドレスを設定します。

Cisco Catalystの場合
setupコマンドまたはip addressコマンドでIPアドレスを設定します。

HA8000-ie/Loadflowbalの場合
ipコマンドでIPアドレスを設定します。

(2) 装置管理者のパスワードの設定

装置管理者のパスワードを必ず設定してください。

スイッチの初期導入時には,装置管理者のパスワードが設定されていません。装置管理者のパスワードが設定されていない場合,セキュリティ上の危険を避けるため,対応するJP1/Cm2/NC - Adaptorは動作しません。

AX2400S,AX3600S,BS2000,BS320,BS500,およびBS500 1Gbx40の場合
passwordコマンドを使用して装置管理者のパスワードを設定します。

AX5400S,AX7800S,GS3000およびGS4000の場合
enableコマンドを使用して装置管理者のパスワードを設定します。

HA8000-ie/Loadflowbalの場合
enable super-user-passwordコマンドを使用して装置管理者のパスワードを設定します。

(3) ユーザーの登録(スイッチへのアクセス用)

JP1/Cm2/NCで使用するためのユーザーIDを登録してください。新しく作成したアカウントを使用してJP1/Cm2/NC - Adaptorを運用してください。

スイッチの初期導入時には,デフォルトでログインユーザー名が設定されていなかったり,設定されていてもパスワードが設定されていなかったりする場合があります。セキュリティ上の危険を避けるため,そのようなスイッチに対しJP1/Cm2/NC - Adaptorは動作しません。

パスワード付きのユーザーIDが設定されている場合でも,JP1/Cm2/NC用に別途ユーザーIDを登録することをお勧めします。

なお,ここで登録したユーザーIDを,スイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)のtelnet_idに指定してください。

AX2400S,AX3600S,BS2000,BS320,BS500,およびBS500 1Gbx40の場合
adduserコマンドを使用してユーザーを登録します。

AX5400S,AX7800S,GS3000およびGS4000の場合
adduserコマンドを使用してユーザーを登録します。

BIG-IPの場合
任意の方法でユーザーを登録します。このとき,権限レベルはAdministrator権限で登録してください。

BS1000の場合
SVPコマンドモードのSOコマンドを使用してユーザーを登録します。このとき,権限レベルはad権限以上で登録してください。

Cisco Catalystの場合
usernameコマンドを使用してユーザーを登録します。このとき,権限レベルはレベル15(イネーブルEXECモードでアクセスできるレベル)で登録してください。

HA8000-ie/Loadflowbalの場合
usernameコマンドを使用してユーザーを登録します。

STMの場合
ESTM Adminを使用してユーザーを登録します。このとき,権限レベルはRoot権限で登録してください。

(4) リモートアクセスの許可

アダプターサーバからスイッチへリモートアクセスできるように,アダプターサーバのIPアドレスを登録し,アクセス許可を設定してください。

AX2400S,AX3600S,BS2000,BS320,BS500,およびBS500 1Gbx40の場合
デフォルトでは,telnetプロトコルであればすべてのリモート端末からスイッチへログインできるようになっています。スイッチの初期設定を変更していない場合は,設定する必要はありません。
リモートアクセスの許可を設定する場合の手順は次のとおりです。
  1. transport inputコマンドでtelnetプロトコルでのリモートアクセスを許可する。
  2. ip access-groupコマンドでアダプターサーバのIPアドレスを登録する。

AX5400S,AX7800S,GS3000およびGS4000の場合
デフォルトでは,リモート運用端末からスイッチへのログインはできないようになっています。
system remote_accessコマンドでアダプターサーバのIPアドレスを登録し,リモートアクセスの許可を設定します。

(5) telnetでのログイン許可の設定

telnetでスイッチにログインできるように設定してください。

JP1/Cm2/NC - Adaptorは,telnetを使ってスイッチと通信します。telnetでスイッチに接続できない状態になっている場合,JP1/Cm2/NC - Adaptorは動作しません。

AX2400S,AX3600S,BS2000,BS320,BS500,およびBS500 1Gbx40の場合
デフォルトではtelnetで接続(通信)できないようになっています。
line vtyコマンドを使用してtelnetで接続できるように設定します。

AX5400S,AX7800S,GS3000およびGS4000の場合
デフォルトではtelnetで接続(通信)できるようになっています。スイッチの初期設定を変更していない場合は,設定する必要はありません。
telnetでのログイン許可を設定する場合は,system telnet enableコマンドを使用します。

HA8000-ie/Loadflowbalの場合
デフォルトではtelnetで接続(通信)できるようになっています。スイッチの初期設定を変更していない場合は,設定する必要はありません。
telnetでのログイン許可を設定する場合は,telnet-serverコマンドを使用します。

(6) シンタックス運用コマンドモードの設定

スイッチのコマンドモードを新シンタックス運用コマンドモードに設定してください。

JP1/Cm2/NC - Adaptorはスイッチが新シンタックス運用コマンドモードのときだけ動作します。旧シンタックス運用コマンドモードの場合,JP1/Cm2/NC - Adaptorは動作しません。

新シンタックス運用コマンドモードにするには,set terminal command-literal new-formatコマンドを実行します。なお,デフォルトでは,スイッチは新シンタックス運用コマンドモードになっています。

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