JP1/NETM/DM Client(UNIX(R)用)
基本機能と配布管理機能の設定ファイルに共通する規則を説明します。
- <この項の構成>
- (1) 設定ファイルの新規作成
- (2) 設定ファイルの記述形式
- (3) 設定ファイルの記述規則
- (4) ホスト名の指定方法
- (5) 設定ファイルの変更
- (6) JP1/NETM/DM Clientのデータ移行時の対処
設定ファイルはフルスクリーンエディタで作成します。ファイル名を次に示します。
- 基本機能の設定ファイル名
- HP-UX以外の場合:/NETMRDS/rdsprm/RDSSETFL
- HP-UXの場合:/etc/opt/NETMDMW/rdsprm/RDSSETFL
- 配布管理機能の設定ファイル名
- HP-UX以外の場合:/NETMAF/dmprm/RDMSET
- HP-UXの場合:/etc/opt/NETMAF/dmprm/RDMSET
JP1/NETM/DM Clientは,起動時に設定ファイルが作成してあれば,その内容に従って動作環境を設定します。
- 動作環境の設定に成功した場合
設定ファイル名が「設定ファイル名.bak」に変更されます。
- 動作環境の設定に失敗した場合
設定ファイル名が「設定ファイル名.err」に変更されます。
設定ファイルを作成すると,指定した内容は設定ファイルが変更されるまで有効です。設定ファイルの変更方法については「(5) 設定ファイルの変更」を参照してください。
配布管理機能の設定ファイルは,環境設定時にrdsafenvコマンドに-fオプションを指定すれば,ユーザ任意のファイル名で環境を設定できます。
設定ファイルの記述形式を次に示します。
属性名[Tab]設定値[Enter]
- 属性名
- 設定ファイルで設定する項目を指定します。配布管理機能の場合,属性名は日本語を使用した指定もできます。
- 設定値
- 設定ファイルの項目に対して,そのUNIXマシンで設定する値を指定します。
設定ファイルに指定する内容は,使用する機能によって異なります。設定ファイルの内容については,6.4.2項から6.4.5項を参照してください。資源登録システムの設定は,各UNIXマシンの設定と併用してください。
- [Tab]の代わりに空白も指定できます。
- 1カラム目に「#」を記述すると,その行をコメントとみなします。
- 設定ファイルの1行の長さは[Enter]を含めて最大256バイトです。
- 複数の同一属性名を指定した場合,最後に指定した設定値が有効になり,それまでの設定値は無視されます。
- 項目の指定を省略すると,次に示す値が有効になります。
- 設定ファイルを初めて作成した場合:標準値
- 設定ファイルの内容を変更した場合:変更前の設定ファイルの指定値
- ホスト名の指定内容は,「(4) ホスト名の指定方法」に従ってください。
- [Enter]がWindows改行コードであった場合,正しく設定を行うことができません。
設定ファイルのManagingHostおよび各UNIXマシンのhostnameに指定するホスト名は,/etc/hostsで定義したホスト名を指定してください。別名は指定できません。また,同一ネットワーク内の/etc/hostsのインタネットアドレスとホスト名の定義は同一にしてください。/etc/hostsのホスト名,別名の関係を次に示します。
インタネットアドレス ホスト名 別名…インタネットアドレス,ホスト名および別名については,各OSの該当するマニュアルを参照してください。
設定ファイルを変更する場合は,次の手順に従ってください。また,配布状況サーバを起動している場合は,変更前にrdsdlvse -pコマンドで配布状況サーバを停止させ,変更後にrdsdlvseコマンドで再起動してください。
- ManagingHostまたはConnectionKindの値を変更する場合,システム構成情報からの削除(rdssys -uコマンド)を実行する。また,次のファイルを削除する。
WorkstationTypeの値を変更する場合は,変更の対象となるシステムあての指令がすべて完了していることを確認してください。
- HP-UX以外の場合:/NETMRDS/rdsprm/.myname
- HP-UXの場合:/var/opt/NETMDMW/rdsprm/.myname
- 次の順にプロセスを停止させる。
- 次のコマンドを実行し,結果通知用プロセスを停止する。
- 中継システムの場合:rdssnd -q
- クライアントWSの場合:rdsrf -q
- エンドWSの場合:/NETMRDS/COM/rdssnde -q(HP-UXの場合は/opt/NETMDMW/lbin/rdssnde -q)
- 次のコマンドを実行し,常駐プロセスを停止する。
- HP-UX以外の場合:/NETMRDS/COM/rdskillsrv
- HP-UXの場合:/opt/NETMDMW/lbin/rdskillsrv
- 設定ファイル名の「.bak」部分を削除して,最初のファイル名に戻す。
- 設定ファイルの内容を変更する。Version 8以前のJP1/NETM/DM SubManager,Version 8以前のJP1/NETM/DM Client,またはJP1/NETM/DM/WがインストールされているマシンにJP1/NETM/DM Clientをインストールした場合,旧バージョンの設定ファイルを引き継いで使用できる。
- システムを再起動するか,次のコマンドを実行してプロセスを起動させる。
HP-UX以外の場合:/NETMRDS/COM/rdsstart
HP-UXの場合:/opt/NETMDMW/lbin/rdsstart
また,配布管理機能の設定ファイルを変更する場合は,配布管理機能のGUIの[環境設定]ウィンドウでも変更できます。[環境設定]ウィンドウは,メインウィンドウのどのモードからでも表示できます。
JP1/NETM/DM Clientのワークステーション種別は,設定ファイルのWorkstationTypeに指定します。ネットワーク構成の変更に伴ってワークステーション種別を変更する場合は,上記に示す手順のほかに,次の作業が必要です。
- 変更前に,そのシステムあての指令がすべて完了していることを確認する
- 前提プログラムプロダクトがインストールされているか確認する
- 設定ファイルのWorkstationTypeのワークステーション種別を変更する。また,ワークステーション種別に応じてほかの設定内容を見直す
(6) JP1/NETM/DM Clientのデータ移行時の対処
マシンのリプレースなどに伴い,JP1/NETM/DM Clientのデータを移行する場合は,設定ファイルおよび幾つかのファイルのバックアップが必要です。
JP1/NETM/DM Clientのデータを移行できるのは,移行元のシステムと移行先のシステムが同一OSの場合です。また,JP1/NETM/DM Clientのバージョンも同一である必要があります。
バックアップが必要なファイルを次に示します。
- 設定ファイル
- 収集庫※1
- /NETMRDS/rdsprm/NS000000※2(HP-UXの場合は/var/opt/NETMDMW/rdsprm/NS000000)
- /NETMRDS/rdsprm/.myname※2(HP-UXの場合は/var/opt/NETMDMW/rdsprm/.myname)
- /NETMRDS/.uap/uplistd※2(HP-UXの場合は/var/opt/NETMDMW/.uap/uplistd)
- /NETMRDS/rdsprm/.delvadrs※2(HP-UXの場合は/var/opt/NETMDMW/rdsprm/.delvadrs)
- /NETMRDS/rdsprm/.delvadrs.ex※2(HP-UXの場合は/var/opt/NETMDMW/rdsprm/.delvadrs.ex)
- /NETMRDS/rdsprm/.delvadrs.opt※2(HP-UXの場合は/var/opt/NETMDMW/rdsprm/.delvadrs.opt)
- 注※1
- 設定ファイルの内容が次のどちらかの場合にバックアップが必要です。
- ・ConnectionKindに「HOST」が設定されているとき。
- ・WorkstationTypeに「END」が設定されているとき。
- 注※2
- すでにJP1/NETM/DM Clientが組み込まれているハードディスクをコピーして,JP1/NETM/DM Clientを組み込む場合など,JP1/NETM/DM Clientをプレインストールする場合は,組み込み後にこれらのファイルを削除してください。
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