JP1/NETM/DM Client(UNIX(R)用)
同じ配布管理システムに複数のネットワーク接続を定義し,普段とJP1/NETM/DM使用時とでネットワークを使い分けることができます。この場合,ネットワークインタフェース定義ファイルを定義すれば,JP1/NETM/DM使用時にネットワーク接続を自動的に切り替えられます。
ネットワークインタフェース定義ファイルには,JP1/NETM/DMで使用するネットワークインタフェース名を定義します。また,/etc/hostsファイルにも複数ネットワークの定義が必要です。/etc/hostsファイルの定義方法については,「6.3.2 ホスト名の設定」を参照してください。
図6-3に,ネットワークインタフェース定義ファイルの定義方法を示します。
図6-3 ネットワークインタフェース定義ファイルの定義方法
- ネットワークインタフェース定義ファイルのファイル名
- HP-UX以外の場合:/NETMRDS/rdsprm/IFCONFIG
- HP-UXの場合:/etc/opt/NETMDMW/rdsprm/IFCONFIG
- ネットワークインタフェース定義ファイルの定義規則
- netstatコマンドで-iオプションを指定したときに表示されるネットワークインタフェース名を1行ずつ,優先順位の高い順に定義してください。
- 最大8行定義できます。8行を超えた定義は無効になります。
- 行頭から改行記号までが1行と解釈されます。1行にネットワークインタフェース名を二つ以上指定すると,二つ目以降は無効です。
- 行頭に指定したスペースまたはタブ記号は無効です。また,行末に指定したスペースは無効です。
- コメントは/* */で囲んでください。ネットワークインタフェース名を定義した行にコメントを記述する場合,ネットワークインタフェース名とコメントの間に空白文字(半角)を1文字以上挿入してください。また,ここにタブ記号は指定できません。
- 定義ファイルの内容を有効にするには,JP1/NETM/DM Clientを再起動してください。
- ネットワークインタフェース定義ファイルに,複数のネットワークインタフェース名を定義する場合の例を次に示します。
net1 /* Primary */ net2 /* Secondary */ net3 /* Tertiary */ net4 /* Fourth */ net5 /* Fifth */ net6 /* Sixth */ net7 /* Seventh */ net8 /* Eighth */- この例では,優先順位の高い順に,「net1」から「net8」までのネットワークインタフェース名を定義しています。コメントには,各ネットワークインタフェース名の優先順位がわかるように記述しています。
- ネットワークインタフェースの選択順序
- JP1/NETM/DM使用時のネットワークは,次の順序に従って選択されます。
- JP1/NETM/DM使用時,最初にネットワークインタフェース定義ファイルの1番目に定義されたネットワークが選択されます。
- 1番目のネットワークに接続できなかった場合,2番目の定義が選択されます。以降,接続できなかった場合,その次に優先順位が高いネットワークが選択されます。
- 定義されたすべてのネットワークに接続できなかった場合は,再試行回数の設定によって次のように処理が異なります。再試行回数は,設定ファイルのRetryCountで設定します。
- 設定ファイルのRetryCount(再試行回数)の値が1の場合
- 接続失敗となり,JP1/NETM/DMは起動できません。
- 設定ファイルのRetryCount(再試行回数)の値が2以上の場合
- 休止時間(設定ファイルのRetryIntervalで設定)を経て,再び定義ファイルの1番目から最後まで順に接続を試みます。
- この処理がRetryCountの指定回数だけ繰り返されます。それでも接続できない場合は接続失敗となり,JP1/NETM/DMは起動できません。
- 注意事項
- 接続失敗が多発するネットワークは,優先順位を下げて定義するか,定義を削除してください。
- ネットワークインタフェースの設定を解除する場合は,次のファイルを削除してください。
HP-UX以外の場合
/NETMRDS/rdsprm/IFCONFIG
/NETMRDS/rdsprm/.ifconfig
HP-UXの場合
/etc/opt/NETMDMW/rdsprm/IFCONFIG
/var/opt/NETMDMW/rdsprm/.ifconfig
- ネットワークインタフェース定義ファイルの設定は,JP1/NETM/DM Clientから設定ファイルの「ManagingHost」に設定した上位システムへ通信を行う場合に,使用するネットワークを使い分ける設定です。指令の実行等の,上位システムからJP1/NETM/DM Clientへの通信で使用するネットワークを定義する設定ではありません。上位システムからJP1/NETM/DM Clientへの通信で使用するネットワークを制御することはできません。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2009, 2010, Hitachi, Ltd.