JP1/NETM/DM Client(UNIX(R)用)
JP1/NETM/DM Clientの機能は,基本機能,組み込み支援機能,および配布管理機能の三つに大きく分けられます。それぞれの機能は,ファイル構成やユーザインタフェースなど,さまざまな面で異なりますので,その違いを理解して使用する必要があります。
それぞれの機能の特長を次に示します。
- 基本機能
- 中継システム,配布先システム,および資源登録システムとしての機能です。通常は,マシンの起動と同時に自動的に基本機能部分を起動し,常駐させて使用します。
- 組み込み支援機能
- JP1/NETM/DM Clientが配布先システムとして動作するときの付加機能です。JP1/NETM/DM Managerの配布支援機能を使用して配布されたソフトウェアを組み込むときに,自動的に起動します。基本機能を前提として,より詳細な条件で,配布されたソフトウェアの組み込みを実行できます。
- 配布管理機能
- JP1/NETM/DM Client上で動作する配布管理システムの機能です。配布管理システムとして使用したい場合だけ,コマンドでこの機能を起動して使用します。JP1/NETM/DM Clientの配布管理機能は,LANで直接接続しているシステム(JP1/NETM/DM Client)に対してだけ有効です。なお,JP1/NETM/DM Clientを配布管理システムとして使用する場合,64バイトを超える長さの配布先名は使用できません。
JP1/NETM/DM Clientは,基本機能を使用する場合と配布管理機能を使用する場合とで,JP1/NETM/DMシステムでの役割が非常に異なります。基本機能は中継または配布先システム,配布管理機能は配布管理システムの役割を実現するためです。両者の機能の差異,およびユーザインタフェース(コマンドまたはGUI)を表1-2に示します。
大分類 小分類 サポートの有無 基本機能 配布管理機能 ソフトウェアの配布 ソフトウェアの登録 ◎ − パッケージの管理 − ○ パッケージの配布 パッケージを配布する − ○ 受け取ったパッケージを組み込む ○ − ファイルの収集 収集するファイルの属性の登録 ○ − ファイルの収集指令の実行 −※ − 収集したファイルの利用 − − 配布先システムの管理 システム構成の管理 −※ − インベントリの管理 −※ − 配布先のグループ化 配下の配布先システムをグループ化する − ○ 自システムをグループに登録する ○ −
- (凡例)
- ◎:実行できる(コマンドおよびGUI)
- ○:実行できる(コマンド)
- −:実行できない
- 注※
- 基本機能では,これらの機能を自システムが主体となって実行することはありませんが,ファイルを収集される側としてファイルを転送したり,情報を管理される側として自システムの構成情報や資産情報をアップロードしたりします。
なお,組み込み支援機能は,基本機能の配布先システムとしての機能のうち,「組み込み」の部分だけに関係する機能です。組み込み支援機能の役割については,「2.5 パッケージの組み込み」を参照してください。
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