JP1/NETM/DM Client(UNIX(R)用)
JP1/NETM/DMシステムのネットワーク構成の例を図1-4に示します。
図1-4 ネットワーク構成例
このうちJP1/NETM/DM Clientは,次に示すプログラムを配布管理システムとするネットワークで,中継システムまたは配布先システムとして動作します。
- UNIX版JP1/NETM/DM Manager(またはその旧バージョン)
- Windows版JP1/NETM/DM Manager(またはその旧バージョン)
また,小規模なネットワークでは,JP1/NETM/DM Clientを配布管理システムとして使用することもできます。
なお,UNIX版JP1/NETM/DM Client(配布先システム)では,配布管理システムに直接接続する場合と中継システムを経由して接続する場合とで,使用できるコマンドや環境設定の内容に差があります。このため,配布管理システム(Windows版中継マネージャを含む)に直接接続するものをエンドWS,中継システムを経由して接続するものをクライアントWSと呼んで区別します。
UNIXとWindowsが混在するネットワーク構成については,「(4) Windowsシステムが混在するネットワーク構成」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) JP1/NETM/DM Managerを配布管理システムとしたネットワーク構成
- (2) JP1/NETM/DM Clientを配布管理システムとしたネットワーク構成
- (3) 複数LAN接続を使用したネットワーク構成
- (4) Windowsシステムが混在するネットワーク構成
(1) JP1/NETM/DM Managerを配布管理システムとしたネットワーク構成
JP1/NETM/DMの各プログラムは,WANおよびLANで接続されたネットワーク環境で動作します。LANで使用できるプロトコルは,TCP/IPです。ファイアウォールにも対応しています。
配布管理システム(JP1/NETM/DM Manager)と配布先システム(JP1/NETM/DM Client)の間には,複数の中継システム(JP1/NETM/DM Client)を設置できます。中継システムを設置しないで,直接,配布管理システムと配布先システムを接続させることもできます。なお,配布管理システムはWindows版中継マネージャを含みます。
JP1/NETM/DM Clientは,LANで接続した直下のシステムに対し,配布管理システムとしての機能を持ちます。このため,JP1/NETM/DM Managerを配布管理システムとする大規模なネットワークで,部門サーバとしても使用できます。
(2) JP1/NETM/DM Clientを配布管理システムとしたネットワーク構成
JP1/NETM/DM Clientは,大規模なネットワークの中継システムとしてだけでなく,LANを使用した小規模なネットワークの配布管理システムとしても使用できます。LANで使用できるプロトコルは,TCP/IPです。
システム全体が複数のLANで構成されている場合,JP1ではそれぞれのホストで使用するLANを選択できます。この機能を複数LAN接続と呼びます。
JP1/NETM/DMは次の環境下で複数LAN接続を実現します。
- ネットワークが複数のセグメントに分かれている環境
LAN設定を修正しなくても,配布管理システムがそれぞれの配布先システムに応じてLANを使い分けるよう,設定できます。
配布管理システムの/etc/hostsファイルで,使用するすべてのLAN設定を定義しておく必要があります。
- 同じ配布管理システムとの間で複数のネットワークを持つ環境
LAN設定を修正しなくても,配布先システムのJP1/NETM/DM使用時にはあらかじめ指定したLANへ切り替わるよう,設定できます。
配布先システムの/etc/hostsファイルで,使用するすべてのLAN設定を定義しておく必要があります。また,ネットワークインタフェース定義ファイルで,JP1/NETM/DM用のLAN設定を定義しておく必要があります。設定内容については,「6.3.3 JP1/NETM/DM用のネットワークインタフェースの設定」を参照してください。
Windowsのシステムが混在する環境でのシステム構成を図1-5に示します。
図1-5 Windowsシステムが混在するネットワーク構成
UNIXとWindowsのJP1/NETM/DMが混在する環境で,JP1/NETM/DM Managerに対してパッケージングする場合は,次のことに注意してください。
- WindowsからUNIXに対してパッケージングした場合
パッケージング時にパスワードを要求するよう,UNIX版JP1/NETM/DM Managerで設定していても無効になります。
- UNIXからWindowsに対してパッケージングした場合
Windowsで作成されるキャビネットには,キャビネット名・キャビネットIDとも,資源グループ名が割り当てられます。
Windowsで画面表示されるUNIX用キャビネットに名称を設定したい場合は,Windows版JP1/NETM/DM Managerでキャビネットを登録して,その時に名称を設定してください。
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