JP1/NETM/DM 運用ガイド2 (Windows(R)用)
ジョブの実行結果を取得するdcmstatコマンドについて説明します。このコマンドは,JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)の配布管理システムで実行できます。
配布管理システムで,パラメタファイルに指定されたジョブの実行状態を取得します。ジョブの実行状況は,リターンコードで判別します。
ジョブの実行状態 | リターンコード |
---|---|
ジョブがすべて正常終了した。 | 0 |
一部のジョブがエラーとなった。 | 30 |
ジョブは実行中。 | 31 |
ジョブは実行中で,一部のジョブがエラーとなっている。 | 32 |
ジョブは削除中で,一部のジョブが削除完了待ちとなっている。 | 33 |
JP1/NETM/DM Managerの配布管理システムで,ジョブの実行状態を指定して,その実行状態にあるホストの数を調べます。リターンコードの値から10,000を引いた値が,指定した実行状態にあるホストの数です。
dcmstat.exe [ジョブ実行状態] /i パラメタファイル名 [/LC {ON|OFF}]
ジョブ実行状態 | 説明 |
---|---|
TRANS_WAIT | 配布管理システムで転送待ち状態。 |
TRANSMITTED | クライアントへ転送中または実行中。 |
REGISTERED | IDジョブをID管理中継へ転送中。 |
CLT_NOTREADY | 起動に失敗した。 |
CLT_SERVICE_OFF※ | JP1/NETM/DMが停止しているため,起動に失敗した。 |
CLT_POWER_OFF※ | PCの電源がオフのため,起動が失敗した。 |
CLT_NETWORK_ERR※ | ネットワーク障害などの理由のため,起動が失敗した。 |
SUSPENDED | 中継で中断指示があった。 |
INST_WAIT | インストールまたは収集待ち。 |
HOLD_EXEC | ジョブが保留された。 |
REJECTED | インストールが拒否された。 |
ID_NOPKG | IDジョブで中継保管パッケージが削除された。 |
CANCEL | クライアントでジョブがキャンセルされた。 |
CONNECT_ERROR | 通信エラーが発生した。 |
ERROR | ジョブ実行エラーが発生した。 |
DELETING | 中継するシステムまたはクライアントでジョブを削除中。 |
dcmstatコマンドでのパラメタファイルの指定内容を次の表に示します。このコマンドで使用するパラメタファイルの内容は,コマンドの引数で指定することはできません。
表4-19 パラメタファイルの指定内容(dcmstatコマンド)
パラメタファイルの指定内容 | 内容 | 指定の有無 | コマンドの引数 | |
---|---|---|---|---|
タグ | パラメタ | |||
JOB_ATTRIBUTE | job_generator | ジョブ名称 | × | − |
jobno | ジョブ番号 | ◎ | − | |
job_folder | ジョブ格納フォルダパス | ○※ | − | |
unsuspended | 中断中の配布の有無 | × | − |
dcmstatコマンド実行時のリターンコードを次の表に示します。
コード | 意味 | 対処 |
---|---|---|
0 | ジョブがすべて正常終了した。 | なし。 |
1 | パラメタファイルをオープンできない,またはファイル形式が不正。 | パラメタファイルの指定または記述形式を確認してください。 |
2 | パラメタファイルに不正な値が指定されている。 | パラメタファイルの値を確認してください。 |
3 | 配布管理システムへの接続でエラーが発生した。または,JP1/NETM/DM Client(中継システム)で実行状態を指定した。 | 配布管理システムのバージョンを確認してください。実行状態を指定した場合は,配布管理システムがJP1/NETM/DM Managerかどうか確認してください。 |
5 | クライアント,配布管理システム間の通信に失敗した。 | 配布管理システムのセットアップで,通信環境の設定を確認してください。 |
12 | そのほかのエラーが発生した。 | イベントログを参照してください。 |
30 | 少なくとも一部のジョブがエラーになった。 | なし。 |
31 | ジョブは実行中で,エラーのジョブは検知されていない。 | なし。 |
32 | ジョブは実行中で,一部のジョブがエラーとなっている。 | なし。 |
33 | ジョブは削除中で,一部のジョブが削除完了待ちとなっている。 | なし。 |
また,ジョブの実行状態を指定した場合は,指定したジョブの実行状態にあるホストの総数+10,000がリターンコードとして返ります。
JP1/Baseと連携してJP1/NETM/DMのユーザを管理している場合は,「1.3.3 コマンドを実行するための設定」も合わせて参照してください。
dcmjexeコマンドで実行した「伝票ファイル0001収集」ジョブの実行状況を取得する例を次に示します。
dcmjexeコマンドの結果出力ファイルに出力されたジョブ番号を,次のようにパラメタファイルに指定します。
なお,dcmjexeコマンドの結果出力ファイルが保存されていれば,このファイルをパラメタファイルとして指定できます。
** dcmjexe output -> dcmstat input JOB_ATTRIBUTE{ job_generator= 伝票ファイル0001収集 jobno= JB03121113315383 job_folder= \バッチ定義 }
dcmjexeコマンドを実行したときの結果出力ファイルが,C:\Dmbat\out.txtに保存されている場合,次のようにコマンドを指定してください。
dcmstat.exe /i C:\Dmbat\out.txt
dcmstatコマンドを実行すると,特定の状態のホスト数を調査できます。例えば,起動失敗のホスト数,および中断指示があったホスト数を調べる場合は,次のように指定してください。
dcmstat.exe CLT_NOTREADY SUSPENDED /i C:\Dmbat\out.txt
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