JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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付録D.3 演算子

演算子には,次の3種類があります。これらを使って,文字列を連結させたり,数値の計算をさせたり,Ifステートメントで比較演算をさせたりできます。

なお,これらの演算子を使用する場合は,その前後に半角のスペースを入れてください。

<この項の構成>
(1) 文字列演算子
(2) 数値演算子
(3) 比較演算子

(1) 文字列演算子

演算子 機能 備考
& 文字列を連結する 0〜128文字

文字列演算子「&」を使って,文字列を連結できます。連結する文字列,および連結した文字列を格納する変数は,文字列型(String)でなければなりません。連結する文字列の最大長は128文字です。また,連結したあとの文字列も最大128文字です。演算中に,連結した文字列が128文字を超えた場合は,129文字目以降が切り捨てられます(処理は続行されます)。

変数に,""を使って長さ0の文字列を代入できます。

(例)
Dim S As String
Dim Ch1 As String
Dim Ch2 As String
Ch1 = ""           ' Ch1を長さ0の文字列で初期化
 
Ch1 = "NETM/DM "
Ch2 = "for WindowsNT"
S = Ch1 & Ch2
MsgBox(S, 30)      ' メッセージボックスに"NETM/DM
                   ' for WindowsNT"と表示される

(2) 数値演算子

演算子 機能 備考
+ 整数の加算をする -32,768〜32,767
- 整数の減算をする なし
* 整数の乗算をする なし
/ 整数の除算をする 小数点以下切り捨て

数値演算子を使って,数値の加減乗除ができます。「乗算,除算」は,「加算,減算」よりも先に演算されます。括弧「(」「)」を使って演算順序を変えることはできません。

演算する数値,および演算結果の数値を格納する変数は,整数型(Integer)でなければなりません。また,-32,768〜32,767の範囲であることが必要です。演算中に,演算結果が-32,768〜32,767の範囲外になった場合は,その後のステートメントは処理されないで,スクリプトは終了します。この場合,On InstallErrorステートメントまたはOn CollectionErrorステートメントがあるときは,任意のあと処理が実行されます。

(例)
Dim I As Integer
Dim J As Integer
Dim K As Integer
I = 6
J = 2
K = I * J + I / J - 1    ' Kは14になります

(3) 比較演算子

演算子 機能 備考
= 1. 変数の代入 c = a + b
2. 等しいかどうかの比較 Ifステートメントで使用
(If a = b Then ...)
< より小さい Ifステートメントで使用
> より大きい
<= 以下
>= 以上
<> 等しくない

次の例のように,比較演算子を使ってIf文で比較演算ができます。文字列型,数値型,システム型について比較できます。

ただし,比較できるのは,同じ型同士だけです。また,複数の比較式を一度に記述することはできません。

(例)
Dim S As String
Dim I As Integer
S = "NETM/DM"
If S = "NETM/DM"    ' 真になる
Then
    :
End If
If S = "NETM"       ' 偽になる
Then
    :
End If
If S = "NETM/DM Client"  ' 偽になる
Then
    :
End If
I = 10
If I > 9            ' 真になる
Then
    :
End If