JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

7.4.1 アラート情報の確認

CSV形式のアラート情報ファイル,Windows NTのイベントビューア,およびJP1/IM - Viewの[イベントコンソール]画面を使用したアラート情報の確認方法について,それぞれ説明します。

<この項の構成>
(1) アラート情報ファイルへの出力
(2) イベントビューアへの出力
(3) JP1/IMへの通知

(1) アラート情報ファイルへの出力

クライアントから通知されたアラート情報は,CSV形式の履歴ファイルに出力できます。このファイルをアラート情報ファイルと呼びます。

アラート情報ファイルを出力するには,JP1/NETM/DM ManagerまたはJP1/NETM/DM Client(中継システム)のセットアップで,[クライアントアラート]パネルの「CSVファイルに出力する」チェックボックスをオンにして,ファイルサイズを設定してください。デフォルトはチェックボックスがオフです。

「CSVファイルに出力する」チェックボックスをオンに設定すると,クライアントから通知されたアラート情報が,JP1/NETM/DMのインストール先ディレクトリ\DMPRM下にあるALERT.CSVファイルに出力されます。システム管理者は,ALERT.CSVファイルでアラート情報を確認したり,ALERT.CSVファイルを編集してアラート情報の管理に利用したりできます。

アラート情報ファイルの形式と出力例,および注意事項について次に説明します。

(a) アラート情報ファイルの形式

アラート情報ファイル(ALERT.CSV)には,1行につき1件のアラート情報が出力されます。各項目はダブルクォーテーション(")で囲まれ,コンマ(,)で区切られています。アラート情報ファイルの形式を次に示します。

形式
"アラート受信日時","ホスト名称","IPアドレス","アラートコード","アラート発生日時","アラートメッセージ"
説明
アラート受信日時
マネージャ,中継マネージャ,または中継システムが,アラートを受信した日時
ホスト名称
アラート情報を通知したクライアントのホスト名
IPアドレス
アラート情報を通知したクライアントのIPアドレス
アラートコード
アラートコード
アラート発生日時
アラート情報を通知したクライアントで,アラートが発生した日時
アラートメッセージ
アラートの内容

アラート情報の受信時に,アラート情報ファイルのサイズが指定したサイズを超えた場合,古いアラート情報から削除されます。アラート情報ファイルのサイズは,デフォルトで512キロバイト(アラート情報は約2,000件)です。ファイルサイズは,100〜2,500キロバイトで変更できます。100キロバイト当たり,約400件のアラート情報を記録できます。

(b) アラート情報ファイルの出力例

アラート情報ファイルの出力例を次に示します。

"アラート受信日時","ホスト名称","IPアドレス","アラートコード","アラート発生日時","アラートメッセージ"
"2003/05/20 17:41:09","clt01","10.XXX.XXX.29","1010","2003/05/20 17:38:17","C:\ハードディスクにはほとんど空き容量がありません。 "
"2003/05/20 17:42:43","clt01","10.XXX.XXX.29","2010","2003/05/20 17:40:04","C:\ハードディスクに十分な空き容量ができました。 "
"2003/05/20 17:45:23","clt02","10.XXX.XXX.30","0000","2003/05/20 17:42:46","アプリケーションを実行するために仮想メモリを使い切りました。 "
"2003/05/20 17:46:12","clt02","10.XXX.XXX.30","2000","2003/05/20 17:43:36","仮想メモリの容量が十分になりました。 "
(c) アラート情報ファイルの利用時の注意事項

アラート情報ファイルを編集する場合,JP1/NETM/DMのインストール先ディレクトリ\DMPRM下にあるALERT.CSVファイルは直接編集しないで,コピーして編集してください。また,アラート情報の履歴をクリアしたい場合は,JP1/NETM/DM Managerの場合はRemote Install Serverサービスを停止後に,JP1/NETM/DM Client(中継システム)の場合は,クライアントマネージャで,クライアントを停止後に,JP1/NETM/DMのインストール先ディレクトリ\DMPRM下にあるALERT.CSVファイルを削除してください。

なお,次にアラート情報が通知されたときは,新しくALERT.CSVファイルが作成されます。

(2) イベントビューアへの出力

クライアントから通知されたアラート情報は,Windows NTのイベントビューアに出力できます。システム管理者はイベントビューアを利用して,クライアントのアラート発生状況を監視できます。

イベントビューアに出力するには,JP1/NETM/DM ManagerまたはJP1/NETM/DM Client(中継システム)のセットアップで,[クライアントアラート]パネルの「イベントビューアへ出力する」チェックボックスをオンにしてください。デフォルトはチェックボックスがオフです。

イベントビューアへ出力するように設定した場合,セットアップの[障害関連]パネルの「イベントビューアへ出力するメッセージ種別」での設定に関係なく,すべてのアラート情報がイベントビューアに出力されます。イベントビューアに表示されるメッセージ種別は,アラートイベントの種別が「危険」または「警告」のときは警告メッセージ,「正常」のときは情報メッセージとなります。

(3) JP1/IMへの通知

クライアントから通知されたアラート情報は,JP1/IMへJP1イベントとして通知できます。システム管理者は,JP1/IM - Viewの[イベントコンソール]画面でJP1/NETM/DMから通知されたアラート情報を確認することで,クライアントのアラート発生状況を監視できます。

JP1/IMに通知するには,JP1/NETM/DM ManagerまたはJP1/NETM/DM Client(中継システム)のセットアップで,[イベントサービス]パネルの「イベントサービス機能を使用する」および「クライアントアラートイベント」チェックボックスをオンにしてください。デフォルトは,チェックボックスは両方ともオフです。

JP1/IMへの通知は,JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)で利用できます。JP1イベントの通知の詳細については,マニュアル「運用ガイド2」の「2.2 JP1/IMへJP1イベントを通知する」を参照してください。