JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)
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- 機能
- このコマンドには,次の機能があります。
- マップファイルに定義した表示名の取り込み
- パラメタファイルに記載されたパスワードのコード変換
- パラメタファイルに従ったディレクトリ情報の取り込み
- 取り込んだディレクトリ情報の削除
- それぞれの目的別に,コマンドを実行します。例えば,マップファイルに定義した表示名の取り込みと,パラメタファイルに記載されたパスワードのコード変換は同時に実行できないので,2回に分けて実行してください。
- また,取り込んだディレクトリ情報に対して,システム構成情報との再引き当ておよび引き当て情報のチェックを実行することもできます。
- 形式
- マップファイルに定義した表示名を取り込む場合
dcmadsync.exe /m マップファイル [/h 接続先ホスト名] [/u 管理者ユーザID] [/p パスワード]
- パラメタファイルに記載されたパスワードをコード変換する場合
dcmadsync.exe /e パラメタファイル
- パラメタファイルに従ってディレクトリ情報を取り込む場合
dcmadsync.exe [/a] /i パラメタファイル [/h 接続先ホスト名] [/u 管理者ユーザID] [/p パスワード] [/s] [/r] [/c]
- 再引き当ておよび引き当て情報のチェックを実行する場合
dcmadsync.exe [/s] [/r] [/c] [/h 接続先ホスト名] [/u 管理者ユーザID] [/p パスワード]
- 取り込んだディレクトリ情報を削除する場合
dcmadsync.exe /d [/h 接続先ホスト名] [/u 管理者ユーザID] [/p パスワード]
- 引数
- /m
マップファイルで指定された取得項目の表示名を取り込みます。マップファイルはフルパスで指定してください。
このオプションは,初回取り込み時,または取得項目の変更時に指定します。
このオプションを指定しないで取り込みを実行し,該当する表示名が事前に取得されていなかった場合,取得項目は画面上に表示されません。
また,取得項目を変更するなどの理由でマップファイルを変更したあとに,再度表示名を取り込む場合は,すでに取り込んでいる表示名の情報はいったん削除されます。そのため,取り込みの対象外となった項目は画面上に表示されなくなります。
このオプションは,/h,/u,/pオプション以外のオプションとは同時に指定できません。
- /e
パラメタファイルの「PASS」タグに指定したパスワードをコード変換します。パラメタファイルはフルパスで指定してください。
変換するかどうかは任意ですが,セキュリティ上変換しておくことをお勧めします。
このオプションで変換したパラメタファイルを,ディレクトリ情報の取得時に/iオプションで指定します。
このオプションは,ほかのオプションとは同時に指定できません。
- /h
JP1/NETM/DMのデータベースサーバのホスト名を指定します。省略した場合は,「Localhost」が設定されます。Microsoft SQL Serverで名前付きインスタンスを使用している場合は,次の形式でホスト名を指定してください。
データベースサーバのホスト名\インスタンス名
このオプションは,/eオプションとは同時に指定できません。
- /a
2回目以降の取り込み時は,変更された内容だけを取り込みますが,このオプションを指定すると,変更されていない内容も含めて,すべてのディレクトリ情報を取得します。省略した場合,初回取り込み時だけすべてのディレクトリ情報を取得し,2回目以降の取り込み時は差分だけを取得します。
このオプションは,/m,/eオプションとは同時に指定できません。ただし,/r,/cオプションとは/iと同時に指定した場合だけ,同時に指定できます。
- /i
使用するパラメタファイルのフルパスを指定します。
このオプションは,/m,/eオプションとは同時に指定できません。
- /u
取り込んだデータを格納するデータベースの管理者ユーザIDを半角30文字以内で指定します。
省略した場合は,[サーバセットアップ]ダイアログボックスの[データベース環境]パネルで指定されている,管理者ユーザIDが設定されます。
このオプションは,/eオプションとは同時に指定できません。
- /p
取り込んだデータを格納するデータベースのパスワードを半角30文字以内で指定します。パスワードが設定されていない場合は省略できます。
このオプションは,/eオプションとは同時に指定できません。
- /s
進ちょく状況情報の標準出力への出力を抑止したい場合に指定します。
省略した場合は,処理したオブジェクトの件数が,100件ごとに標準出力に出力されます。
このオプションは,/m,/eオプションとは同時に指定できません。
- /r
取り込み済みのディレクトリ情報のうち,システム構成情報と引き当てられていないコンピュータに対して再引き当てをします。
/iオプションと同時に指定すると,更新情報取り込みの延長で再引き当てを実行します。/rオプションだけを指定すると,再引き当てだけを実行します。
このオプションは,/aオプションを指定した場合,または初回取り込みの場合は無効になります。
/cオプションと同時に指定した場合は/cの処理が先に実行されます。
- /c
引き当て済みコンピュータについて引き当て情報が正しいかチェックし,変更があれば更新します。
/iオプションと同時に指定すると,更新情報取り込みの延長でのチェックを実行します。/cオプションだけを指定すると,チェックだけを実行します。
このオプションは,/aオプションを指定した場合,または初回取り込みの場合は無効になります。
/rオプションと同時に指定した場合は,このオプションの処理が先に実行されます。
- /d
取り込んだディレクトリ情報をすべて削除します。
このオプションは,/h,/u,/p以外のオプションとは同時に指定できません。
- 同時に指定できるオプションの組み合わせを次の表に示します。
表3-6 同時に指定できるオプションの組み合わせ
オプション |
同時に指定するオプション |
/m |
/e |
/h |
/a |
/i |
/u |
/p |
/s |
/r |
/c |
/d |
/m |
× |
× |
○ |
× |
× |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
/e |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
/h |
○ |
× |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
/a |
× |
× |
○ |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
△ |
△ |
× |
/i |
× |
× |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
/u |
○ |
× |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
/p |
○ |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
/s |
× |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
× |
/r |
× |
× |
○ |
△ |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
× |
/c |
× |
× |
○ |
△ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
× |
/d |
× |
× |
○ |
× |
× |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
- (凡例)
- ○:同時に指定できる
- △:/iオプションと同時の場合に指定できる
- ×:同時に指定できない(指定した場合はエラーとなる)
- リターンコード
- dcmadsyncコマンド実行時のリターンコードを次に示します。
コード |
意味 |
対処 |
0 |
- Active Directoryからの取り込みが正常に終了した。
- マップファイルの取り込みが正常に終了した。
- パラメタファイルの変換が正常に終了した。
- コマンドが正常に終了した。
|
なし。 |
1 |
パラメタファイルまたはマップファイルをオープンできない。または,ファイル形式に誤りがある。 |
パラメタファイル,マップファイルの指定および記述形式を確認してください。 |
2 |
コマンドの引数またはパラメタファイルに不正な値が指定されている。 |
コマンドの引数またはパラメタファイルの設定値を確認してください。 |
5 |
他のプロセスが取り込みを実施中。 |
しばらく待ってから再実行してください。 |
12 |
その他のエラーが発生した。 |
イベントログを参照してください。 |
21 |
Active Directoryと連携する設定となっていないので処理が中断された。 |
セットアップの設定内容を確認してください。 |
22 |
マップファイルの取り込みでエラーが発生した。 |
イベントログを参照してください。 |
23 |
パラメタファイルの変換でエラーが発生した。 |
イベントログを参照してください。 |
24 |
一つ以上のActive Directoryからの取り込みでエラーが発生した。 |
イベントログを参照してください。 |
- また,JP1/Baseと連携してJP1/NETM/DMのユーザを管理している場合は,マニュアル「運用ガイド2」の「1.3.3 コマンドを実行するための設定」も合わせて参照してください。
- 注意事項
- Active Directoryの管理者がOU,グループ,コンピュータ,ユーザ,InetOrgPersonを,標準提供されたGUIを使用しないで独自に作成している場合は,Active Directoryのオブジェクトクラスに,OU,グループ,コンピュータ,ユーザ,InetOrgPersonのどれか一つのクラスは設定してください。OU,グループ,コンピュータ,ユーザ,InetOrgPerson以外のクラスが設定されていた場合は,取り込みの対象になりません。
- このコマンドは同時に複数実行できません。
- 属性名のスペルが誤っていた場合には,目的の項目は取り込まれないで,正常終了になります。特定の項目の値が取得されない場合は,スペルミスをしていないか確認してください。
- パラメタファイルのパスワードを変換する際に,「.dcmadsync」という拡張子の一時ファイルが作成されて,元のファイルは削除され,一時ファイルが元のファイル名にリネームされます。このとき,一時ファイルと同じ名称のファイルがすでに存在していた場合は,上書きされます。
また,一時ファイルのリネームに失敗した場合には,元のファイルは削除されているため,「(元ファイル名).dcmadsync」として残っているファイルを使用して,再度コマンドを実行してください。
- Active Directory上でOUの情報に変更があった場合,ディレクトリ情報の取り込みに時間が掛かることがあります。
- 実行例
- サンプルのマップファイルおよびパラメタファイルを使用して,ディレクトリ情報を取り込む例を次に示します。
- サンプルのマップファイルを使用して,表示名を取り込む。
dcmadsync.exe /m "c:\Program Files\HITACHI\NETMDM\SAMPLE\dcmadsync\samplemap.txt"
- サンプルのパラメタファイルのパスワードをコード変換する。
dcmadsync.exe /e "c:\Program Files\HITACHI\NETMDM\SAMPLE\dcmadsync\sampleparameter.txt"
- パスワードをコード変換したパラメタファイルで,ディレクトリ情報を取り込む(格納先:「DBHOST」,ユーザID:「sa」,パスワード:「password」の場合)。
dcmadsync.exe /i "c:\Program Files\HITACHI\NETMDM\SAMPLE\dcmadsync\sampleparameter.txt" /h DBHOST /u sa /p password
- 取得したディレクトリ情報をデータベースから全削除する(格納先:「DBHOST」,ユーザID:「sa」,パスワード:「password」の場合)。
dcmadsync.exe /d /h DBHOST /u sa /p password
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