JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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2.2.16 パッケージング環境のカスタマイズ

次のパッケージング時の環境を,ユーザの運用に合わせて設定できます。

これらのパッケージング環境は,[JP1/NETM/DMパッケージャ]ウィンドウの[オプション]メニューから[デフォルト値のカスタマイズ]を選択し,表示される[デフォルト値のカスタマイズ]ダイアログボックスで設定します。

パッケージング環境をカスタマイズするには,レジストリ「HKEY_LOCAL_MACHINE」に対するアクセス権が必要です。

<この項の構成>
(1) [処理中ダイアログ]パネル
(2) [パッケージ属性]パネル
(3) [ディレクトリ]パネル
(4) [監査ログ]パネル

(1) [処理中ダイアログ]パネル

パッケージング処理の実行中に,処理中であることを示すダイアログボックスを表示するかどうかを設定できます。上位システムと接続中であることを示すダイアログボックスと,パッケージング中であることを示すダイアログボックスについて,それぞれ設定できます。デフォルトでは,どちらの処理中ダイアログボックスも表示されます。

図2-29 [処理中ダイアログ]パネル

[図データ]

(2) [パッケージ属性]パネル

[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスで設定する各項目のデフォルト値を設定できます。

[パッケージ属性]パネルの「設定項目」には,[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスのパネル名に相当する項目が表示されます。「設定項目」から項目を選択したあと,パネルの右側で[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスのデフォルト値を設定します。

(a) パッケージング情報

[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスの「パッケージ名」,「パッケージ識別ID」,「バージョン/リビジョン」,および「世代番号」のデフォルト値を設定できます。この設定は,パッケージ種別が「ユーザプログラム,データ」のパッケージングのときだけ有効になります。デフォルトは,すべてのチェックボックスがオフです。

図2-30 [パッケージ属性]パネル(パッケージング情報)

[図データ]

パッケージ名/識別ID
「パッケージ名」および「パッケージ識別ID」のデフォルト値を設定する場合にチェックします。
ファイル/フォルダ名から取得する
パッケージング時に選択したフォルダまたはファイルの名称を,デフォルトの「パッケージ名」および「パッケージ識別ID」にします。パッケージ識別IDは,すべて大文字に変換されます。
ファイルを選択した場合,ピリオドと拡張子を除く名称が使用されます。複数のフォルダまたはファイルを選択した場合は,選択されている先頭のフォルダまたはファイルの名称が使用されます。使用できる最大文字数を超える文字列は削除されます。使用禁止文字およびスペースが含まれている場合は,削除されます。使用禁止文字だけの場合は,空欄になります。
パッケージングした日時から取得する
パッケージングした日時を,デフォルトの「パッケージ名」および「パッケージ識別ID」にします。「パッケージ名」と「パッケージ識別ID」は同じ名称になります。
日時の形式は「形式」から選択できます。YYYYまたはYYは年,MMは月,DDは日,HHは時,MMは分,SSは秒を意味します。年月日時分秒の値が1けたの場合は,前に0が付加されて,2けたになります。
バージョン
「バージョン/リビジョン」のデフォルト値を設定する場合にチェックします。
カウンタ
「カレント値」で指定した値を,デフォルトの「バージョン/リビジョン」にします。カレント値は,パッケージングが成功したときに,「増分値」で指定した値が足され,更新されます。ただし,パッケージング時に「バージョン/リビジョン」の値を変更した場合,カレント値は更新されません。また,カレント値は999,999を超えると,0に戻ります。「カレント値」に設定できる値は0〜999,999,「増分値」に設定できる値は0〜10です。
「バージョン/リビジョン」を固定値にしたい場合は,増分値を0に設定します。これによって,「カレント値」の値は更新されないで,「バージョン/リビジョン」には常に同じ値が表示されます。
パッケージングした日時から取得する
パッケージングした日時を,デフォルトの「バージョン/リビジョン」にします。日時の形式は「形式」から選択できます。YYMMDDは年月日,MMDDYYは月日年,DDMMYYは日月年,MMDDHHは月日時,HHMMSSは時分秒を意味します。年月日時分秒の値が1けたの場合は,前に0が付加されて,2けたになります。
世代番号
「世代番号」のデフォルト値を設定する場合にチェックします。
カウンタ
「カレント値」で指定した値を,デフォルトの「世代番号」にします。カレント値は,パッケージングが成功したときに,「増分値」で指定した値が足され,更新されます。ただし,パッケージング時に「世代番号」の値を変更した場合,カレント値は更新されません。また,カレント値は9,999を超えると,0に戻ります。「カレント値」に設定できる値は0〜9,999,「増分値」に設定できる値は0〜10です。
「世代番号」を固定値にしたい場合は,増分値を0に設定します。これによって,「カレント値」の値は更新されないで,「世代番号」には常に同じ値が表示されます。
パッケージングした日時から取得する
パッケージングした日時を,デフォルトの「世代番号」にします。日時の形式は「形式」から選択できます。MMDDは月日,DDMMは日月,HHMMは時分,MMSSは分秒,YYMMは年月,MMYYは月年を意味します。年月日時分秒の値が1けたの場合は,前に0が付加されて,2けたになります。
(b) システム条件

[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスの「システム条件」のデフォルト値を設定できます。デフォルトでは,「システム条件の作成」がオンになっています。

図2-31 [パッケージ属性]パネル(システム条件)

[図データ]

「システム条件の取り込み」を選択すると,[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスを起動したとき,次の項目のデフォルト値は設定が無効になります。ただし,[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスで「システム条件の作成」を選択すると,これらの項目のデフォルト値は設定が有効になります。

(c) ソフトウェア条件

リモートインストールするときの前提となるソフトウェア条件のデフォルト値を設定できます。

図2-32 [パッケージ属性]パネル(ソフトウェア条件)

[図データ]

ソフトウェア名称
前提とするソフトウェアをパッケージ名で特定するのか,パッケージ識別IDで特定するのかを設定できます。デフォルトは「パッケージ名」です。
条件
条件指定したソフトウェアがクライアントにインストールされていることを条件にするのか,インストールされていないことを条件にするのかを設定できます。デフォルトは「インストール済み」です。
(d) ファイル属性

リモートインストール後のファイル属性のデフォルト値を設定できます。ただし,「パッケージング元のアクセス権/所有者と同じ」を選択した場合,パッケージングするファイルまたはディレクトリが,FATファイルシステムまたはHPFSのとき,[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスでは「インストール先のアクセス権/所有者と同じ」が選択されます。

デフォルトは「インストール先のアクセス権/所有者と同じ」です。この設定は,次のパッケージングのときだけ有効になります。

(e) スケジュール

[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスの「中継システムでのパッケージ保管期限」と「インストールタイミング」のデフォルト値を設定できます。

図2-34 [パッケージ属性]パネル(スケジュール)

[図データ]

中継システムでのパッケージ保管日数
パッケージングを実行した日付に,ここで指定した日数を加算したものが,中継システムでのパッケージ保管期限のデフォルト値となります。1〜32,000日で指定します。デフォルトは90日です。最大値として32,000日(約88年に相当)まで指定できますが,パッケージング時の「中継システムでのパッケージ保管期限」が2036年1月1日以降になる場合は,自動的に2035年12月31日に変更されます。
中継システムでのパッケージ保管期限をオンにする
[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスの「中継システムでのパッケージ保管期限」のデフォルト値をオンにする場合はチェックします。デフォルトはオフです。
インストールタイミング
パッケージをインストールするタイミングを設定します。デフォルトは「通常インストール」です。[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスのデフォルトを空欄にしたい場合は,「デフォルト設定なし」を設定してください。設定できる項目を次に示します。
  • システム起動時インストール
  • 通常インストール
  • システム停止時インストール
  • デフォルト設定なし
(f) インストール方法

[JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスの「インストールモード」のデフォルト値を設定できます。デフォルトは「バックグラウンドインストールモード」です。この設定は,パッケージ種別が「ユーザプログラム,データ」のパッケージングのときだけ有効になります。

図2-35 [パッケージ属性]パネル(インストール方法)

[図データ]

(g) オプション

リモートインストール時のオプション項目のデフォルト値を設定できます。

図2-36 [パッケージ属性]パネル(オプション)

[図データ]

パッケージデータの圧縮
パッケージング時,ソフトウェアを圧縮するかどうかのデフォルト値を設定できます。デフォルトはオフです。オンに設定する場合は,チェックボックスをオンにし,「圧縮方法」を設定します。設定できる圧縮方法を次に示します。
  • 高圧縮
  • 互換モード圧縮
バージョンアップ時リストア対象とする
バージョンアップ時に,リモートインストール先の前バージョンのソフトウェアをバックアップするかどうかのデフォルト値を設定できます。この設定は,パッケージ種別が「ユーザプログラム,データ」のパッケージングのときだけ有効になります。デフォルトはオフです。
インストール後コンピュータを再起動する
パッケージのインストール後に,クライアントのコンピュータを自動的に再起動させるかどうかのデフォルト値を設定できます。デフォルトはオフです。
処理中ダイアログの表示
パッケージのインストール時に,クライアントで処理中ダイアログを表示するかどうかのデフォルト値を設定できます。デフォルトは「クライアントの設定に従う」です。設定できる項目を次に示します。
  • クライアントの設定に従う
  • 表示する
  • 表示しない
(h) アイコン作成

ユーザプログラムをリモートインストールする場合,アイコンを登録するのか,ショートカットを作成するのかのデフォルト値を設定できます。デフォルトは「アイコン」です。

図2-37 [パッケージ属性]パネル(アイコン作成)

[図データ]

(i) 外部プログラム

インストール直前,直後,およびインストールエラーのそれぞれの場合に,起動させたい外部プログラムと,外部プログラムの監視時間のデフォルト値を設定できます。「外部プログラム監視時間」のデフォルトは1秒,それ以外の項目のデフォルトはすべて空欄です。

図2-38 [パッケージ属性]パネル(外部プログラム)

[図データ]

また,「設定項目」の「インストール直前起動外部プログラム詳細設定」,「インストール直後起動外部プログラム詳細設定」,または「インストールエラー時起動外部プログラム詳細設定」を選択することで,外部プログラムの詳細のデフォルト値を設定できます。デフォルト値を設定できる項目と,それぞれのデフォルトを次に示します。

設定できる項目 デフォルト
外部プログラムの時間監視 オフ
外部プログラム処理結果の取得方法 外部プログラムの終了コードで通知
処理結果エラー時の取り扱い エラーとして処理を中断する
注※
「インストールエラー時起動外部プログラム詳細設定」を選択したとき,この項目は設定できません。
(j) レコーダファイル設定

レコーダファイルを使用したインストール処理の応答を監視するかどうかのデフォルト値を設定できます。この設定は,パッケージ種別が「他社ソフトウェア」で,レコーダファイルを省略しない方法でパッケージングするときだけ有効になります。

図2-39 [パッケージ属性]パネル(レコーダファイル設定)

[図データ]

レコーダファイルを使用したインストール処理の応答を監視する場合は,「レコーダファイルの監視」チェックボックスをオンにし,「レコーダファイルの監視時間」に監視する時間の上限値を指定します。デフォルトはオフです。

(k) AITファイルの設定

AITファイルを使用したインストール処理の応答を監視するかどうかのデフォルト値を設定できます。この設定は,パッケージ種別が「他社ソフトウェア」で,AITファイルを使用してパッケージングするときだけ有効になります。

図2-40 [パッケージ属性]パネル(AITファイルの設定)

[図データ]

AITファイルを使用したインストール処理の応答を監視する場合は,「AITファイルの監視」をオンにし,「AITファイルの監視時間」に監視する時間の上限値を指定します。デフォルトはオフです。

(3) [ディレクトリ]パネル

パッケージャがソフトウェアをパッケージングするときに使用するワークディレクトリを指定できます。パッケージングするソフトウェアの最大サイズ以上の容量が必要です。通常,空き容量が80メガバイト以上のドライブを指定することをお勧めします。デフォルトは,「パッケージャのインストール先ディレクトリ\PKG\WORK」です。

図2-41 [ディレクトリ]パネル

[図データ]

(4) [監査ログ]パネル

パッケージング時の監査ログの出力について設定します。

なお,このパネルは,パッケージャがJP1/NETM/DM Managerと異なるコンピュータにインストールされている場合だけ表示されます。

パッケージャがJP1/NETM/DM Managerと同じコンピュータにインストールされている場合,監査ログの出力の設定は,JP1/NETM/DM Managerのセットアップでの設定に従います。

図2-42 [監査ログ]パネル

[図データ]

監査ログを出力する
監査ログを出力する場合にチェックボックスをオンにします。デフォルトはオフです。オンにすると,監査ログの出力に関する設定項目が活性化します。
監査ログの出力ディレクトリ
監査ログを出力するディレクトリを,4〜127バイトの全角または半角文字,および「_」,「\」,「.」,「:」,「(」,「)」,「「」,「」」で指定します。
デフォルトでは出力先のディレクトリは指定されていません。指定した出力先のディレクトリには,JP1/NETM/DMを使用するユーザに対して書き込み権限を設定しておく必要があります。
監査ログは,ここで指定したディレクトリの直下に生成されるNETMAuditManagern.LOGファイルに出力されます。nはログファイルの世代番号です。
なお,監査ログの出力ディレクトリにJP1/NETM/DMのインストール先ディレクトリを指定した場合,JP1/NETM/DMをアンインストールすると監査ログも削除されてしまいます。出力ディレクトリは,監査ログの運用方法に合わせて指定してください。
監査ログのログ世代管理数
監査ログが出力されるログファイルを管理する世代数を1〜999で指定します。デフォルトは10です。
監査ログの出力件数が「監査ログのエントリ数」で指定した値を超えた場合,新しいログファイルNETMAuditManager1.logが作成され,古いログファイルはNETMAuditManager2.logに名称変更されます。以後,新しいログファイルが作成されるたびに,古いログファイルのファイル名末尾の世代番号が1ずつ増えます。指定した世代数を超えると,最も古いログファイルが削除されます。
監査ログのエントリ数
1ファイル当たりに出力される,監査ログの件数を500〜9,999件で指定します。デフォルトは2,000件です。