JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)
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(1) AMTを利用してクライアント制御を実行する場合の設定
AMTを利用してクライアント制御を実行するためには,次に示す設定が必要です。
- JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)の設定
- インストール時の[AMT連携機能の設定]ダイアログボックス,またはセットアップの[AMT連携]パネルでAMT管理ユーザのユーザ名とパスワードを設定します。
- JP1/NETM/DM Client(クライアント)の設定
- インストール時に[AMT連携機能の設定]ダイアログボックスで,AMT管理ユーザのユーザ名とパスワードを設定してください。セットアップからは設定できません。
なお,配布管理システムとクライアントで,AMT管理ユーザのユーザ名とパスワードの設定を一致させる必要があります。
クライアントのAMT管理ユーザのユーザ名とパスワードが配布管理システムと異なる場合,配布管理システムからAMT設定ファイル(AMTSETUPファイル)を配布して,クライアントの設定を変更できます。
AMT設定ファイルを配布する手順を次に示します。
- AMT設定ファイルをパッケージングする。
AMT設定ファイルは,JP1/NETM/DM Managerのインストール先ディレクトリ\DMAMTに格納されています。このフォルダごとパッケージングしてください。
また,インストール先は次のように設定します。
- パッケージをクライアントに配布する。
配布が完了すると,クライアントのAMT管理ユーザの設定が変更されます。
また,AMTを使用できる複数台のノートPCをクライアントとして無線LAN環境に導入する場合,dcmamtwcコマンドを使用すると,一括で無線LANへの接続情報を設定できます。また,無線LANへの接続情報の設定を変更する場合も,dcmamtwc.exeコマンドから一括で変更できて便利です。
(2) dcmamtwc.exe(無線LANの接続情報の設定)
無線LANへの接続情報を設定する場合に使用する,dcmamtwcコマンドについて説明します。このコマンドはマネージャおよび中継システムから実行します。
- 機能
- AMTを使用できるノートPCのクライアントに対して,無線LANへの接続情報を設定します。
- 形式
dcmamtwc.exe /f CSV出力ユティリティの出力ファイル名
/n 無線LANのプロファイル名
{ [/r] |
[/w ON | OFF | Sx]
[/p 無線LANのプロファイルの優先順位]
[/i SSID] [/s WPA | RSN] [/e TKIP | CCMP] [/k 暗号化キー] }
- 引数
- /f
- 無線LANへの接続情報の設定を実行したいホストを指定します。ホストの指定はCSV出力ユティリティでシステム情報を出力したファイルを使用します。また,CSV出力ユティリティでシステム情報を出力したファイルと同じフォーマットのファイルも使用できます。
- /n
- 無線LANのプロファイル名を半角1〜35文字で指定します。
- /r
- すでに無線LANへの接続情報の設定が存在する場合,既存の設定を削除する場合に指定します。
- なお,同時に/w,/p,/i,/s,/e,および/kを指定した場合は,ほかのオプションは無視され,/rだけが有効になります。
- /w
- 無線LANの接続および切断をON,OFFまたはSxで指定します。
- Sxを指定した場合,クライアントのPCがAMT 4.0以降を搭載していると,スリープ状態または休止状態のときでも無線LANに接続できます。
- /p
- 無線LANのプロファイルの優先順位を0〜255で指定します。省略された場合は,「0」が指定されます。
- /i
- 無線LANのSSIDを指定します。このオプションが指定された場合,/s,/eおよび/kは必ず指定してください。
- また,/rが指定された場合,または/wにOFFが指定された場合には無視されます。
- /s
- 使用する通信方式を指定します。通信方式は,WPAまたはRSNのどちらかを選択します。このオプションが指定された場合,/eおよび/kは必ず指定してください。
- また,/rが指定された場合,または/wにOFFが指定された場合には無視されます。
- /e
- 使用する暗号方式を指定します。暗号方式は,TKIPまたはCCMPのどちらかを選択します。このオプションが指定された場合,/sおよび/kは必ず指定してください。
- また,/rが指定された場合,または/wにOFFが指定された場合には無視されます。
- /k
- 暗号キーの文字列を指定します。このオプションが指定された場合,/sおよび/eは必ず指定してください。
- また,/rが指定された場合,または/wにOFFが指定された場合には無視されます。
- リターンコード
- dcmamtwcコマンド実行時のリターンコードを次の表に示します。
コード |
意味 |
対処 |
0 |
対象となるすべてのマシンに無線LANへの接続情報の設定,設定削除,開始,または停止を実行した。 |
なし。 |
1 |
CSV出力ユティリティの出力ファイルを開けない,またはファイルの形式に誤りがある。 |
CSV出力ユティリティの出力ファイルのパスまたはファイルの形式を確認してください。 |
2 |
コマンドの引数に誤りがある。 |
コマンドの引数を確認してください。 |
12 |
その他のエラーが発生した。 |
システムエラーです。コマンドの実行環境を確認してください。 |
30 |
少なくとも1台のクライアントで,AMTの不揮発性メモリの初期設定に失敗した。 |
ログファイルを参照して,要因と対処を確認してください。※
- AMT管理ユーザの設定が統一されていないおそれがあります。実行対象のクライアントにAMT管理ユーザのユーザ名とパスワードが設定されているか確認してください。
- AMTのProvisionモデルに「Small Business」が指定されているか確認してください。
- 対象PCがAMTに対応していないか,ネットワーク上に存在しないおそれがあります。
|
31 |
対象となるすべてのマシンに無線LANへの接続情報の設定,設定削除,開始,または停止に失敗した。 |
ログファイルを参照して,要因と対処を確認してください。※
- JP1/NETM/DMセットアップのAMT連携に指定したAMT管理ユーザ名とパスワードを再設定してください。
- すべてのマシンのAMTセットアップでProvisionモデルとしてEnterpriseを選択しているおそれがあります。Small Businessに変更してください。
- 対象PCがAMTに対応していないか,ネットワーク上に存在しないおそれがあります。
|
注※ dcmamtwcコマンドのログについては,マニュアル「運用ガイド2」の「6.3.1(5) AMT連携機能のログを確認する」を参照してください。
- 注意事項
- /wにOFFを指定して無線LANを停止した場合,無線LANを再開するには,LAN環境のマネージャまたは中継システムから/wにONを指定したdcmamtwcコマンドを実行する必要があります。
- 無線LANへの接続情報を初めて設定する場合は,LAN環境のマネージャまたは中継システムから無線LANの接続情報を設定する必要があります。
- /rオプションを設定しない場合は,指定された無線LANのプロファイルを新たに追加します。すでに同じ無線LANのプロファイルが存在するときは,既存の無線LANのプロファイルが上書きされます。
- /wにOFFを指定して無線LANを停止した場合,コマンドの実行に成功した時点で,無線LANのネットワークが遮断されるため,クライアントが正常終了してもリターンコードは通知されません。リターンコードが通知されないため,マネージャは通信エラーと判断し,異常終了を示すリターンコードを通知します。
- 実行例
- dcmamtwcコマンドを使用して無線LANの接続情報を設定する例を次に示します。
dcmamtwc.exe /f C:\temp\input.csv /n AMTProfile /w ON /i AMTACCESSPOINT /s WPA /e TKIP /k P@ssw0rd
(3) AMTを利用してクライアント制御を実行する場合の注意事項
AMTを利用してクライアント制御を実行する場合の注意事項を次に示します。
- LANと無線LANが同一サブネットに接続されている環境では,AMT連携機能は使用できません。
- 実行先のクライアントがAMT連携機能を使用できる必要があります。AMT連携機能を使用できるかどうかは,クライアントのシステム情報「AMTファームウェアバージョン」の値で確認できます。AMT連携機能を使用できる場合は,AMTのファームウェアバージョンが表示されます。使用できない場合は,「N/A」が表示されるか,項目が表示されません。
- OSおよびAMTのIPアドレスの割り当てに,DHCPを使用している必要があります。
- 実行先のクライアントがLAN環境でバッテリ電源を使用している場合,または無線LAN環境の場合には,クライアントの電源が入っている必要があります。サスペンド状態,ハイバネーション状態,およびレジューム状態ではAMT連携機能を使用できません。
- AMTとの接続に失敗した場合,Wake on LANを利用したクライアント制御が再実行されます。
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