JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)

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6.3.2 Wake on LANを利用する場合の設定

セットアップで必要な設定を次に示します。

<この項の構成>
(1) 値の設定が必要な項目
(2) 値の設定に注意が必要な項目
(3) 推奨の値がある項目
(4) 注意事項

(1) 値の設定が必要な項目

クライアント制御を使って起動したあと,自動的にシャットダウンしたい場合は,クライアントに次の設定が必要です。

運用管理者の指示でコンピュータをシャットダウンまたは再起動する
クライアントのセットアップの[ジョブオプション]パネルで,「運用管理者の指示でコンピュータをシャットダウンまたは再起動する」をオンにしてください。
この項目は,JP1/NETM/DM Client(クライアント)のセットアップでだけ指定できます。中継マネージャや中継システムは常時起動しておく必要があるため,JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)のクライアント機能のセットアップでは,この指定はできません。

(2) 値の設定に注意が必要な項目

下位システムの同時実行要求数
クライアントを起動する側の上位システムのセットアップで,次の値を0にするとあて先の起動ができなくなります。
  • マネージャおよび中継マネージャの場合,[サーバカスタマイズオプション]パネルの「下位システムの同時実行要求数」
  • 中継システムの場合,[中継システムカスタマイズオプション]パネルの「中継/クライアントの同時実行要求数」
システム構成の自動登録
JP1/NETM/DMのバージョンが06-00以降の場合は,「システム構成を自動登録する」の設定を有効にしてください。

(3) 推奨の値がある項目

ポーリングの設定
ポーリングの設定は「ポーリングする」を有効にすることをお勧めします。

(4) 注意事項

Wake on LANを利用してクライアント制御を実行する場合の注意事項を次に示します。

(a) システム構成についての注意事項

ジョブの経路上にルータが設置されたシステム構成でクライアント制御を使うには,次のどちらかのネットワーク環境にしてください。セキュリティ上の安全性から,1の環境での運用をお勧めします。

  1. ルータごとに一つ以上の中継マネージャまたは中継システムを配置し,かつ常時起動されている状態にします。(推奨)
  2. ルータに,ブロードキャスト指定のパケットを通過させるように設定します。
    この場合,ルータごとに中継マネージャまたは中継システムを配置する必要はありません。ただし,あて先のIPアドレスがルータによってサブネット化された環境の場合,次の条件を満たす必要があります。
    • クライアント制御によって起動されるPCにインストールされたJP1/NETM/DMのバージョンが06-51以降で,かつWMIがインストールされている。
    • クライアント制御の使用前に,「システム情報の取得」ジョブを実行して,サブネットマスクの情報を取得しておく。
    • JP1/NETM/DM Client(中継システム)の[中継システムカスタマイズオプション]パネルで,「下位クライアントの資源情報を記録する」オプションをオンにしておく。

なお,ルータにブロードキャスト指定のパケットを通過させるように設定すると,サービス運用妨害(DoS)攻撃を受けるおそれがあります。このような状況を避けるには,1の環境で運用してください。

(b) ハードウェアについての注意事項

クライアント制御を使用する場合のハードウェアについての注意事項を次に説明します。

(c) 起動時の注意事項

クライアント制御を使用してクライアントを起動する場合の注意事項を次に示します。