JP1/Base 運用ガイド

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jevdef_distrib

機能

イベントサービスの定義情報を配布し,配布先に定義情報を反映させます。

形式

jevdef_distrib {-f [配布定義ファイル名] |
                -e [配布定義ファイル名] |
                -l [配布定義ファイル名] |
                -s [配布定義ファイル名]}
               [-h 論理ホスト名]
               [-n]

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)

UNIXの場合:スーパーユーザー権限

格納先ディレクトリ

Windowsの場合
インストール先フォルダ\bin\

UNIXの場合
/opt/jp1base/bin/

引数

-f [配布定義ファイル名]

転送設定ファイル(forward)の定義情報を配布するときに指定します。配布定義ファイルとして,あらかじめjev_forward.confを作成しておいた場合,配布定義ファイル名の指定は省略できます。任意の名称で配布定義ファイルを作成した場合は,配布定義ファイル名を指定します。指定するファイル名にディレクトリ名は指定できません。配布定義ファイルは,「14. 定義ファイル」の「配布定義ファイル」を参照し,各配布定義ファイルの格納先に作成してください。

このオプションを指定すると,配布元で定義ファイル中の正規表現の構文チェックが実施されます。また,配布先でjevreloadコマンドが実行されるため,配布先でも正規表現の構文チェックが実施されます。配布元での構文チェックは基本正規表現(Windowsの場合はJP1独自の正規表現)で実施されるため,配布先で拡張正規表現を使用する設定にしている場合などには,-nオプションを指定して,配布元での構文チェックを実施しないようにしてください。

-e [配布定義ファイル名]

イベントログトラップ動作定義ファイル(ntevent.conf)の定義情報を配布する場合に指定します。配布定義ファイルとして,あらかじめjev_ntevent.confを作成しておいた場合,配布定義ファイル名の指定は省略できます。任意の名称で配布定義ファイルを作成した場合は,配布定義ファイル名を指定します。指定するファイル名にディレクトリ名は指定できません。配布定義ファイルは,「14. 定義ファイル」の「配布定義ファイル」を参照し,各配布定義ファイルの格納先に作成してください。なお,配布先ホストがWindowsの場合に対してだけ配布処理を行います。

配布先エージェントが論理ホストの場合,配布先エージェントホストの物理ホスト(実行系)へ,イベントログトラップ動作定義ファイルが配布およびリロードされます。

-l [配布定義ファイル名]

ログファイルトラップ動作定義ファイルの定義情報を配布する場合に指定します。配布定義ファイルとして,あらかじめjev_logtrap.confを作成しておいた場合,配布定義ファイル名の指定は省略できます。任意の名称で配布定義ファイルを作成した場合は,配布定義ファイル名を指定します。指定するファイル名にディレクトリ名は指定できません。配布定義ファイルは,「14. 定義ファイル」の「配布定義ファイル」を参照し,各配布定義ファイルの格納先に作成してください。

配布先エージェントが論理ホストの場合,配布先エージェントホストの物理ホスト(実行系)へ,ログファイルトラップ動作定義ファイルが配布およびリロードされます。

-s [配布定義ファイル名]

ログファイルトラップ起動定義ファイル(jevlog_start.conf)の定義情報を配布する場合に指定します。ログファイルトラップ起動定義ファイルの定義情報は,共通定義情報に自動で反映されません。反映するには,ログファイルトラップ管理サービスを再起動してください。

配布定義ファイルとして,あらかじめjev_logstart.confを作成しておいた場合,配布定義ファイル名の指定は省略できます。配布定義ファイルを任意の名称で作成した場合は,配布定義ファイル名を指定します。指定するファイル名にディレクトリ名は指定できません。配布定義ファイルは,「14. 定義ファイル」の「配布定義ファイル」を参照し,各配布定義ファイルの格納先に作成してください。ログファイルトラップ起動定義ファイルを配布するには,配布元および配布先のホストにインストールされているJP1/Baseのバージョンを09-50以降にする必要があります。

-h 論理ホスト名

論理ホスト上でこのコマンドを実行する場合に指定します。このオプションを省略すると,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,自ホスト名と同じホスト名が仮定されます。

-eオプションを指定した場合,コマンドを実行したホスト(実行系)の物理ホストに設定しているイベントログトラップ動作定義ファイルが配布されます。

-lオプションを指定した場合,コマンドを実行したホスト(実行系)の物理ホストに設定しているログファイルトラップ動作定義ファイルが配布されます。

-n(-fオプション指定時に有効)

配布元での構文チェックを実施しない場合に指定します。正規表現の仕様は,プラットフォームおよび正規表現の種類(基本正規表現,拡張正規表現)によって異なるため,次に示すような場合は,このオプションを指定してください。

-eオプションまたは-lオプションを指定した場合,配布元での構文チェックは実施されませんが,-nオプションと同時に指定してもエラーにはなりません。

このオプションを指定すると,配布元での構文チェックは実施されませんが,配布先のイベントサーバが稼働中の場合,リロード結果がこのコマンドの実行結果として出力されます。配布先のイベントサーバが停止している場合には,フィルター条件の誤りを検出できません。配布先のイベントサーバ起動時にフィルター条件の誤りを検出できます。イベントサーバが停止しているかどうかは,jevdef_distribコマンドの戻り値で判断できます。

注意事項

戻り値

0 正常終了
1 引数エラー
2 サービスまたは管理デーモンが起動していない
3 構成定義情報取得エラー
4 メモリーなどシステムリソースが不足した
10 配布定義ファイルに誤りあり
11 配布定義ファイルオープンエラー
12 配布先でエラー
255 そのほかのエラー

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