JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform
PFM - RM for Platformのセットアップ手順について説明します。
なお,ここでの
は,次に示すセットアップ項目を示します。
- 使用する環境によって必要となるセットアップ項目
- デフォルトの設定を変更したい場合のセットアップ項目
- <この項の構成>
- (1) LANG環境変数の設定
- (2) PFM - RM for Platformの登録
- (3) インスタンス環境の設定
- (4) 監視対象の設定
- (5) ネットワークの設定
- (6) ログのファイルサイズの変更
- (7) パフォーマンスデータの格納先の変更
- (8) 接続先PFM - Managerの設定
- (9) 動作ログの出力設定
(1) LANG環境変数の設定
LANG環境変数を設定します。
PFM - RM for Platformで使用できるLANG環境変数を次の表に示します。これらのLANG環境変数の設定前に,設定する言語環境が正しくインストールおよび構築されていることを確認してください。インストールや構築が不正な場合,文字化けが発生したり,定義データが不当に書き換えられたりすることがあります。
表2-24 PFM - RM for Platformで使用できるLANG環境変数
項番 言語種別 LANG
環境変数の値1 日本語 UTF-8コード
- ja_JP.UTF-8
- ja_JP.utf8
2 英語(日本語なし) C
- 注
- この表以外の設定をした場合,「C」で動作します。
- LANG環境変数の設定時の注意事項
- 共通メッセージログの言語は,サービス起動時やコマンド実行時に設定されているLANG環境変数によって決定します。このため,日本語や英語など,複数の言語コードの文字列が混在することがあります。
(2) PFM - RM for Platformの登録
Performance ManagementシステムでPFM - RM for Platformを一元管理するには,PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleに,PFM - RM for Platformを登録する必要があります。
PFM - RM for Platformの登録は,次のタイミングで実施する必要があります。
- Performance Managementシステムに新規でPFM - RM for Platformを追加する場合
ただし,登録済みのPFM - RM for Platformが存在していて,そのバージョンと同じバージョンのPFM - RM for Platformを新規で追加する場合は,新たに登録する必要はありません。
- 登録済みのPFM - RM for Platformのデータモデルのバージョンを更新する場合
PFM - RM for Platformを登録する作業の流れを次の図に示します。
図2-15 PFM - RM for Platformを登録する作業の流れ(UNIXの場合)
- PFM - RM for Platform登録時の注意事項
- PFM - RM for Platformの登録は,インスタンス環境の設定前に実施してください。
- 異なるバージョンのPFM - RM for Platformを異なるホストにインストールする場合,古いバージョンのPFM - RM for Platformからセットアップしてください。
- PFM - Managerと同ホストにPFM - RM for Platformをインストールする場合,jpcconf agent setupコマンドが自動で実行されます。
- PFM - RM for Platformの登録作業時,PFM - Web Consoleの[レポート階層]タブと[アラーム階層]タブに「RM Platform」という名前のフォルダが作成されます。[レポート階層]タブで,独自に「RM Platform」という名前のフォルダやファイルをすでに作成している場合は,名前を変更してから登録作業を開始してください。
以降で,PFM - RM for Platformを登録する作業について説明します。
(a) PFM - RM for Platformのセットアップファイルをコピーする
PFM - RMホストにあるセットアップファイルを,PFM - ManagerとPFM - Web Consoleのインストール先ホストにコピーします。
コピーする手順を次に示します。
- PFM - Web Consoleを停止する。
PFM - Web Consoleが起動されている場合は,停止してください。
- バイナリーモードでセットアップファイルをコピーする。
PFM - RMホストからPFM -ManagerホストやPFM - Web Consoleホストへファイルをコピーします。
コピー元のファイル格納先とコピー先について,次の表に示します。
表2-25 コピーするセットアップファイル(UNIXの場合)
項番 コピー元
(PFM - RM for Platformの
セットアップファイル)コピー先 プログラム名 OS コピー先フォルダ 1 /opt/jp1pc/setup/jpcagt7w.EXE PFM - Manager Windows PFM - Managerのインストール先フォルダ\setup 2 /opt/jp1pc/setup/jpcagt7u.Z UNIX /opt/jp1pc/setup/ 3 /opt/jp1pc/setup/jpcagt7w.EXE PFM - Web Console Windows PFM - Web Consoleのインストール先フォルダ\setup 4 /opt/jp1pc/setup/jpcagt7u.Z UNIX /opt/jp1pcwebcon/setup/ (b) PFM -Managerホストでセットアップコマンドを実行する
PFM -ManagerホストでPFM - RM for Platformのセットアップコマンドを実行します。
実行するコマンドを次に示します。
/opt/jp1pc/tools/jpcconf agent setup -key RMPlatformここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf agent setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf agent setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
- コマンド実行時の注意事項
- ローカルホストのPerformance Managementのプログラムやサービスはすべて停止してからコマンドを実行してください。完全に停止していない状態でjpcconf agent setupコマンドを実行した場合,エラーが発生することがあります。エラーが発生した場合は,Performance Managementのプログラムやサービスが完全に停止したことを確認したあと,再度jpcconf agent setupコマンドを実行してください。
PFM -Managerホストでセットアップコマンドを実行したら,PFM - ManagerにコピーしたPFM - RM for Platformのセットアップファイルは,削除しても問題ありません。
(c) PFM - Web Consoleホストでセットアップコマンドを実行する
PFM - Web ConsoleホストでPFM - RM for Platformのセットアップコマンドを実行します。
実行するコマンドを次に示します。
/opt/jp1pcwebcon/tools/jpcwagtsetupPFM - Web Consoleホストでセットアップコマンドを実行したら,PFM - Web ConsoleにコピーしたPFM - RM for Platformのセットアップファイルは,削除しても問題ありません。
(3) インスタンス環境の設定
PFM - RM for Platformのインスタンス環境をPFM - RMホストで設定します。複数のインスタンス環境を設定したい場合は,ここでの手順を繰り返し実施してください。
- インスタンス環境設定時の注意事項
- 「2.2.1(5) パフォーマンスデータを収集するのに必要な環境設定(UNIXの場合)」が完了し,環境が整っているかどうかを確認してから,インスタンス環境を設定してください。
インスタンス環境の設定項目を次の表に示します。操作の開始前に情報をあらかじめ確認してください。
表2-26 PFM - RM for Platformのインスタンス環境の設定項目(UNIXの場合)
項番 項目名※1 説明 設定値 デフォルト jpcconf inst setupコマンドによる
再更新可否1 Interval 収集プロセスの収集間隔を指定します。 60〜3,600(単位:秒)を指定します。 300 ○ 2 Std_Category※2 収集プロセスで基本的な情報(PI,PI_CPUレコード)を収集するかどうかを指定します。 次に示すどちらかを指定します。
- Y:収集します
- N:収集しません
Y ○ 3 Disk_Category※2 収集プロセスでディスク情報(PI_PDSK,PI_LDSKレコード)を収集するかどうかを指定します。 次に示すどちらかを指定します。
- Y:収集します
- N:収集しません
Y ○ 4 Network_Category※2 収集プロセスでネットワーク情報(PI_NETレコード)を収集するかどうかを指定します。 次に示すどちらかを指定します。
- Y:収集します
- N:収集しません
Y ○ 5 Ps_Category※2 収集プロセスでプロセス情報(PD_APS,PD_ASVC,PD_APP2,PD_APPC,PD_APPDレコード)を収集するかどうかを指定します。 次に示すどちらかを指定します。
- Y:収集します
- N:収集しません
Y ○ 6 Log_Size エージェントログ※3の1ファイルの最大サイズを指定します。 1〜32(単位:メガバイト)を指定します。
推奨は3以上です。3 ○
- (凡例)
- ○:再更新できます
- 注※1
- jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行するときは,定義ファイル中で,この項目名をプロダクト固有のラベルとして使用します。非対話形式のコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
- 注※2
- 各レコードの収集設定よりStd_Category,Disk_Category,Network_CategoryおよびPs_Categoryの設定が優先されます。
- 例えば,Std_CategoryをN(収集しない)に設定している場合,PIレコードは次のように動作します。
- ・PIレコード情報はStoreデータベースには記録されません。
- ・PFM - Web ConsoleからPIレコードのリアルタイムレポートを表示すると,KAVJS5001-Iのエラーメッセージが表示されます。
- ・PIレコードを使用したアラームをバインドしている場合,そのアラームは動作しません。
- 注※3
- エージェントログの見積もり式を次に示します。
- エージェントログ(単位:キロバイト)= ((a*24*3600)/b*4)/(4*1024)
- (凡例)
- a:エージェントログの保存日数
- b:インスタンスのIntervalの値
- エージェントログは,1インスタンスにつき最大(8 + 監視対象数*4)ファイル採取されます。ハードディスクに十分な空き容量がない場合,エージェントログは出力エラーとなります。エージェントログの詳細については,「8.3 ログ情報」を参照してください。
インスタンス環境の設定には,jpcconf inst setupコマンドを使用します。
次に,jpcconf inst setupコマンドの実行手順を,対話形式の場合と非対話形式の場合に分けて説明します。jpcconf inst setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
●対話形式で実行する場合
- jpcconf inst setupコマンドを実行する。
インスタンス名を「inst1」とするインスタンス環境を設定する場合のコマンド実行例を次に示します。
/opt/jp1pc/tools/jpcconf inst setup -key RMPlatform -inst inst1- PFM - RM for Platformのインスタンス環境を設定する。
コマンドの指示に従ってPFM - RM for Platformのインスタンス環境の各設定項目を入力します。インスタンス環境の各設定項目については,表2-26を参照してください。各設定項目を入力したら,リターンキーを押して設定してください。デフォルトで表示されている値をそのまま入力内容とする場合は,リターンキーだけを押してください。
インスタンス環境の各設定項目をすべてデフォルトの値にする場合の設定例を次に示します。
/opt/jp1pc/tools>jpcconf inst setup -key RMPlatform -inst inst1 Interval [300] :<Enter> Std_Category [Y] :<Enter> Disk_Category [Y] :<Enter> Network_Category [Y] :<Enter> Ps_Category [Y] :<Enter> Log_Size (MB) [3] :<Enter> KAVE05080-I インスタンス環境を作成しています (servicekey※=RMPlatform, inst=inst1) KAVE05081-I インスタンス環境が作成されました (servicekey※=RMPlatform, inst=inst1)
- 注※
- PFM - Managerのプロダクト名表示機能が無効の場合,「servicekey」は「agt7」と表示されます。
●非対話形式で実行する場合
- jpcconf inst setupコマンドで,定義ファイルのテンプレートを作成する。
次のようにコマンドを実行します。
インスタンス環境の設定項目に対応するセクションおよびラベルが定義ファイルに出力されます。なお,[Instance Definitions]セクションのラベルに対応する値は,空白のままです。
/opt/jp1pc/tools/jpcconf inst setup -key RMPlatform -noquery -template 定義ファイル名
- 手順1で作成した定義ファイルのテンプレートを編集する。
インスタンス環境に合わせてテンプレートの設定値を編集します。
定義ファイルで指定するプロダクト固有のラベルについては,表2-26を参照してください。
定義ファイルの記述例を次に示します。インスタンス環境に応じて,[Instance Definitions]セクションのラベルに対応する値を記述してください。
[Common Definitions] Definition File Version=0001 [Product Information] Product ID=7 [Instance Definitions] Interval=300 Std_Category=Y Disk_Category=Y Network_Category=Y Ps_Category=Y Log_Size=3- jpcconf inst setupコマンドで,PFM - RM for Platformのインスタンス環境を設定する。
インスタンス名を「inst1」とするインスタンス環境を設定する場合のコマンド実行例を次に示します。-inputオプションには,手順2で編集した定義ファイルを指定します。
/opt/jp1pc/tools/jpcconf inst setup -key RMPlatform -inst inst1 -noquery -input 定義ファイル名
- 注意
- 定義ファイルにパスワードなどの秘匿情報が含まれる場合,定義ファイルはセキュリティを確保した安全な場所に保存し,使用後は削除するようにしてください。また,定義ファイルをホスト間で転送したいときには,SFTP(SSHトンネル経由のFTP)など,盗聴のおそれがない安全な方法を使用することをお勧めします。
すべての設定が完了すると,インスタンス環境が構築されます。インスタンス環境のディレクトリ構成を次の表に示します。
表2-27 インスタンス環境のディレクトリ構成(UNIXの場合)
項番 格納先ディレクトリ ファイル名 説明 1 /opt※1/jp1pc/agt7/agent/インスタンス名 jpcagt.ini Remote Monitor Collectorサービス起動情報ファイルです。 2 jpcagt.ini.lck Remote Monitor Collectorサービス起動情報ファイル(インスタンスごと)のロックファイルです。 3 jpcagt.ini.model※2 Remote Monitor Collectorサービス起動情報ファイルのモデルファイルです。 4 status.dat 内部処理用中間ファイルです。 5 tstatuses.dat 仮想Agentステータス情報です。※3 6 targetlist.ini 監視対象一覧です。 7 grouplist.ini グループ一覧です。 8 GARULES.DAT グループ化ルールの記述ファイルです。 9 targets リモートエージェント格納フォルダです。 10 groups グループエージェント格納フォルダです。 11 log ログファイル格納フォルダです。 12 /opt※1/jp1pc/agt7/store/インスタンス名 *.DB パフォーマンスデータファイルです。 13 *.IDX パフォーマンスデータファイルのインデックスファイルです。 14 *.LCK パフォーマンスデータファイルのロックファイルです。 15 jpcsto.ini Remote Monitor Storeサービス起動情報ファイルです。 16 jpcsto.ini.model※2 Remote Monitor Storeサービス起動情報ファイルのモデルファイルです。 17 status.dat 内部処理用中間ファイルです。 18 *.DAT データモデル定義ファイルです。 19 dump エクスポート先フォルダです。 20 backup バックアップ先フォルダです。 21 partial 部分バックアップ用フォルダです。 22 import インポート用フォルダです。 23 log ログファイル格納フォルダです。
- 注※1
- 論理ホストで運用する場合は「opt」を「環境ディレクトリ」に読み替えてください。環境ディレクトリとは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリを示します。
- 注※2
- これらのモデルファイルは,インスタンス環境を構築した時点の設定値に戻したいときに使用します。
- 注※3
- ヘルスチェック機能が有効な場合に生成されます。
インスタンス環境を変更したい場合は,再度jpcconf inst setupコマンドを実行し,インスタンス環境の各設定項目を更新してください。インスタンス環境の各設定項目を更新する詳細については,「2.6.2 インスタンス環境の更新」を参照してください。
設定した一部の情報は,PFM - Web Consoleのプロパティ編集で変更できます。プロパティ編集で変更できる情報の詳細については,「付録E.2 Remote Monitor Collectorサービスのプロパティ一覧」を参照してください。
なお,インスタンス環境でのサービスIDは次のようになります。
- インスタンス環境でのサービスID
- Remote Monitor Collectorサービスの場合
7Aインスタンス番号 インスタンス名[ホスト名]
- Remote Monitor Storeサービスの場合
7Sインスタンス番号 インスタンス名[ホスト名]
- Group Agentサービスの場合
7Aインスタンス番号 インスタンス名[All@ホスト名]
- PFM - RM for Platformの場合,インスタンス名にはjpcconf inst setupコマンドで指定したインスタンス名が表示されます。
- PFM - RMホストのホスト名が「host1」,インスタンス名に「inst1」を指定した場合,サービスIDは次のようになります。
- Remote Monitor Collectorサービスの場合
7A1inst1[host1]
- Remote Monitor Storeサービスの場合
7S1inst1[host1]
- Group Agentサービスの場合
7A1inst1[All@host1]
- サービスIDの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録に記載されている命名規則を参照してください。
- なお,PFM - Web Consoleのエージェント固有プロパティの配布機能によるインスタンス環境の設定はできません。
(4) 監視対象の設定
「(3) インスタンス環境の設定」で設定したインスタンスに監視対象ホストの情報を設定します。一つのインスタンスに対して,複数の監視対象ホストを設定できます。複数の監視対象ホストを設定する場合は,この手順を繰り返し実施してください。
なお,監視対象には必ず物理ホストを設定してください。PFM - RM for Platformでは,論理ホストの監視はサポートしていません。
- 監視対象ホスト設定時の注意事項
- 「2.2.1(5) パフォーマンスデータを収集するのに必要な環境設定(UNIXの場合)」が完了し,環境が整っているかどうかを確認してから,監視対象ホストを設定してください。
- 監視対象ホストの設定で指定した値が不正でも,監視対象の生成コマンドは正常に終了します。しかし,不正な設定のままレコードの収集を開始すると,パフォーマンスデータが収集されません。パフォーマンスデータが収集されない場合の対策については,「8.2.5(3) PFM - RM for Platformを起動してもパフォーマンスデータが収集されない」を参照してください。
監視対象ホストの設定項目を次の表に示します。操作の開始前に情報をあらかじめ確認してください。
表2-28 PFM - RM for Platformの監視対象ホストの設定項目
項番 項目名※1 説明 設定値 デフォルト jpcconf target setupコマンドによる
再更新可否1 Target Host 監視対象ホスト名を指定します。名前解決できるようなホスト名※2を指定してください。
指定した監視対象ホスト名は,稼働性能情報の収集とヘルスチェックの際に使用されます。JP1/IMまたはNNMと連携する場合はイベントホスト名としても使用されます。1〜32バイトの半角英数字と「-」だけ使用できます。
ただし,「-」から始まる名前は指定できません。
指定する値はインスタンス内でユニーク※3である必要があります。監視対象ホスト名は指定されていません。※4 ○ 2 User※5 監視対象ホストにログインするためのユーザーを指定します。
PFM - RM for Platformはこのユーザーで監視対象ホストにログインし,パフォーマンスデータを収集します。1〜256バイトの半角文字が使用できます。
ただし,タブは指定できません。− ○ 3 Private_Key_File SSH公開鍵方式で使用する秘密鍵ファイル※6の名前を指定します。 1〜256バイトの半角文字が使用できます。
ただし,タブは指定できません。/opt/jp1pc/agt7/.ssh/agt7 ○ 4 Port 監視対象ホスト上のSSHサーバのポート番号を指定します。 1〜65,535を指定します。 22 ○
- (凡例)
- ○:再更新できます
- −:デフォルトは設定されていません
- 注※1
- jpcconf target setupコマンドを非対話形式で実行するときは,定義ファイル中で,この項目名をプロダクト固有のラベルとして使用します。非対話形式のコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
- 注※2
- 稼働性能情報の収集とヘルスチェックを実施するためには,少なくとも,PFM - RMホストで名前解決できるようにする必要があります。
- また,JP1/IM連携機能を使用する場合はJP1/IMホスト,NNM連携機能を使用する場合は,PFM -ManagerホストとNNMホストで名前解決できるようにする必要があります。
- 注※3
- 「All」はグループエージェント用の予約語のため使用できません。
- 注※4
- 指定を省略した場合は,PFM - RMホストのホスト名が仮定されます。
- 注※5
- 指定するユーザーのログインシェルには,bash,bsh,kshのどれかを設定してください。
- 注※6
- 指定した秘密鍵を使用して接続に失敗した場合は,SSHサーバで設定した秘密鍵(IdentityFile)を使用して接続します。
監視対象ホストの設定には,jpcconf target setupコマンドを使用します。
次に,jpcconf target setupコマンドの実行手順を,対話形式の場合と非対話形式の場合に分けて説明します。jpcconf target setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
●対話形式で実行する場合
- jpcconf target setupコマンドを実行する。
PFM - RM for Platformでは,監視対象の名前として監視対象ホストのホスト名を指定することを推奨します。
インスタンス名inst1の監視対象ホストtargethost1を監視対象として設定する場合のコマンド実行例を次に示します。
/opt/jp1pc/tools/jpcconf target setup -key RMPlatform -inst inst1 -target targethost1- PFM - RM for Platformの監視対象を設定する。
コマンドの指示に従って監視対象ホストの設定項目を入力します。監視対象ホストの設定項目については,表2-28を参照してください。各設定項目を入力したら,リターンキーを押して設定してください。デフォルトで表示されている値をそのまま入力内容とする場合は,リターンキーだけを押してください。
監視対象の設定例を次に示します。
- 設定するPFM - RMホストの条件
- ・SSHクライアントプログラム「:/usr/bin/ss」
- ・秘密鍵「/opt/jp1pc/agt7/.ssh/agt7」
- 設定する監視対象ホストの条件
- ・ホスト名targethost1
- ・ユーザーssh-user
- ・SSHのポート番号「22」
/opt/jp1pc/tools>jpcconf target setup -key RMPlatform -inst inst1 -target targethost1 Target Host [] :targethost1<Enter> User :ssh-user<Enter> Private_Key_File [/opt/jp1pc/agt7/.ssh/agt7]:<Enter> Port [22※1] :<Enter> KAVE05361-I 監視対象を追加しています (servicekey※2=RMPlatform, inst=inst1, target=targethost1) KAVE05362-I 監視対象が追加されました (servicekey※2=RMPlatform, inst=inst1, target=targethost1)
- 注※1
- SSHで使用するポート番号が「22」でない場合,SSHで使用しているポート番号に「Port」の値を変更してください。
- 注※2
- PFM - Managerのプロダクト名表示機能が無効の場合,「servicekey」は「agt7」と表示されます。
●非対話形式で実行する場合
- jpcconf target setupコマンドで,定義ファイルのテンプレートを作成する。
次のようにコマンドを実行します。
監視対象ホストの設定項目に対応するセクションおよびラベルが定義ファイルに出力されます。なお,[Target Definitions]セクションのラベルに対応する値は,空白のままです。
/opt/jp1pc/tools/jpcconf target setup -key RMPlatform -noquery -template 定義ファイル名
- 手順1で作成した定義ファイルのテンプレートを編集する。
監視対象ホストに合わせてテンプレートの設定値を編集します。
定義ファイルで指定するプロダクト固有のラベルについては,表2-28を参照してください。
定義ファイルの記述例を次に示します。監視対象ホストに応じて,[Target Definitions]セクションのラベルに対応する値を記述してください。
[Common Definitions] Definition File Version=0001 [Product Information] Product ID=7 [Target Definitions] Target Host=targethost1 User=user1 Private_Key_File=/opt/jp1pc/agt7/.ssh/agt7 Port=22- jpcconf target setupコマンドで,PFM - RM for Platformの監視対象を設定する。
インスタンス名を「inst1」,監視対象ホストを「targethost1」とする監視対象を設定する場合のコマンド実行例を次に示します。-inputオプションには,手順2で編集した定義ファイルを指定します。
/opt/jp1pc/tools/jpcconf target setup -key RMPlatform -inst inst1 -target targethost1 -input 定義ファイル名 -noquery
- 注意
- 定義ファイルにパスワードなどの秘匿情報が含まれる場合,定義ファイルはセキュリティを確保した安全な場所に保存し,使用後は削除するようにしてください。また,定義ファイルをホスト間で転送したいときには,SFTP(SSHトンネル経由のFTP)など,盗聴のおそれがない安全な方法を使用することをお勧めします。
すべての設定が完了すると,監視対象の環境が構築されます。監視対象の環境のディレクトリ構成を次の表に示します。
表2-29 監視対象の環境のディレクトリ構成
項番 格納先ディレクトリ ファイル名 説明 1 /opt※/jp1pc/agt7/agent/インスタンス名/targets 監視対象名.ini 監視対象設定ファイルです。 2 監視対象名.ini.model 監視対象設定ファイルのモデルファイルです。 3 /opt※/jp1pc/agt7/agent/インスタンス名/targets/監視対象名 − 監視対象用の作業ディレクトリです。
- (凡例)
- −:該当しません
- 注※
- 論理ホストで運用する場合は「opt」を「環境ディレクトリ」に読み替えてください。
なお,監視対象の設定で追加されるサービスIDは次のようになります。
- 追加されるサービスID
- Remote Agentサービス
7Aインスタンス番号 インスタンス名[監視対象名@ホスト名]
インスタンス名と監視対象名はjpcconf target setupコマンドで指定した値になります。
PFM - RMホストのホスト名がhost1でインスタンス名にinst1,監視対象名にtargethost1を指定した場合,サービスIDは次のようになります。
7A1inst1[targethost1@host1]
- サービスIDの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録に記載されている命名規則を参照してください。
監視対象の情報を変更したい場合は,再度jpcconf target setupコマンドを実行し,監視対象の情報を更新してください。監視対象の更新の詳細については,「2.6.3 監視対象の更新」を参照してください。
設定した一部の情報は,PFM - Web Consoleのプロパティ編集で変更できます。プロパティ編集で変更できる情報の詳細については,「付録E.3 リモートエージェントとグループエージェントのプロパティ一覧」を参照してください。
(5) ネットワークの設定
Performance Managementを使用するネットワーク構成に応じて,ネットワーク環境の設定を変更したい場合に必要な設定です。
ネットワーク環境の設定として,次の二つの項目があります。必要に応じて設定を変更してください。
- IPアドレスを設定する
複数のLANに接続されたネットワークでPerformance Managementを使用するときに設定します。複数のIPアドレスを設定するには,jpchostsファイルにホスト名とIPアドレスを定義します。jpchostsファイルの設定は,Performance Managementシステム全体で統一させてください。
IPアドレスの設定の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
- ポート番号を設定する
Performance Managementが使用するポート番号を設定します。混乱を避けるため,ポート番号とサービス名はPerformance Managementシステム全体で統一させてください。
ポート番号の設定の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
(6) ログのファイルサイズの変更
Performance Managementの稼働状況はPerformance Management独自のログファイルに出力されます。このログファイルのサイズを変更したい場合に必要な設定です。
共通メッセージログは,デフォルトで2,048キロバイトのファイルを2ファイル使用します。共通メッセージログの変更の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
(7) パフォーマンスデータの格納先の変更
PFM - RM for Platformで管理されるパフォーマンスデータの次の内容を変更したい場合に必要な設定です。
- データベースの保存先
「/opt/jp1pc/agt7/store/インスタンス名/」がデフォルトで設定されています。
- バックアップ先
「/opt/jp1pc/agt7/store/インスタンス名/backup/」がデフォルトで設定されています。
- 部分バックアップ先
「/opt/jp1pc/agt7/store/インスタンス名/partial/」がデフォルトで設定されています。
- エクスポート先
「/opt/jp1pc/agt7/store/インスタンス名/dump/」がデフォルトで設定されています。
- インポート先
「/opt/jp1pc/agt7/store/インスタンス名/import/」がデフォルトで設定されています。
- 注
- 論理ホストで運用する場合は「opt」を「環境ディレクトリ」に読み替えてください。
パフォーマンスデータの格納先の変更については,「2.6.1 パフォーマンスデータの格納先の変更」を参照してください。
(8) 接続先PFM - Managerの設定
PFM - RMホストで,PFM - RM for Platformを管理するPFM - Managerについて設定します。この設定では,jpcconf mgrhost defineコマンドを使用します。
- 接続先のPFM - Manager設定時の注意事項
- 同ホストに複数のPFM - RMがインストールされている場合でも,接続先に指定するPFM - Managerは一つだけです。PFM - RMごとに異なるPFM - Managerを接続先として設定することはできません。
- PFM - Managerと同ホストにPFM - RM for Platformをインストールする場合,接続先のPFM - ManagerはローカルホストのPFM - Managerとなります。この場合,設定した接続先のPFM - ManagerをほかのPFM - Managerに変更することはできません。リモートホストのPFM - Managerに接続したい場合は,PFM - Managerと異なるホストに,PFM - RM for Platformをインストールしてください。
接続先のPFM - Managerを設定する手順を次に示します。
- Performance Managementのプログラムとサービスを停止する。
ローカルホストでPerformance Managementのプログラムとサービスが起動されている場合は,セットアップの実施前にすべて停止してください。Performance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,jpcconf mgrhost defineコマンド実行時に停止を促すメッセージが表示されます。
サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
- 接続先のPFM - Managerのホスト名を指定して,jpcconf mgrhost defineコマンドを実行する。
接続先のPFM - Managerがホストhost01にある場合のコマンド実行例を次に示します。
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf mgrhost defineコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf mgrhost defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
/opt/jp1pc/tools/jpcconf mgrhost define -host host01
(9) 動作ログの出力設定
次に示すタイミングで動作ログを出力したい場合に必要な設定です。
- PFMサービスの起動時
- PFMサービスの停止時
- PFM - Managerとの接続状態の変更時
動作ログとは,システム負荷などによるしきい値オーバー情報をアラーム機能と連動して出力される履歴情報のことです。動作ログの出力設定の詳細については,「付録I 動作ログの出力」を参照してください。
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