付録H.1 バーコード共通項目
バーコードの共通項目について説明します。
(1) けた数と指定できる文字
バーコード機能キャラクタで出力できるバーコードのけた数と指定できる文字を次に示します。
バーコード種類 |
けた数 |
指定できる文字 |
---|---|---|
JAN標準 |
13 |
'0'〜'9' |
JAN短縮 |
8 |
'0'〜'9' |
カスタマバーコード |
22※1 |
'0'〜'9','-','A'〜'Z',空白 |
ITF |
3〜99 |
'0'〜'9' |
NW-7 |
3〜99 |
'0'〜'9','-','$',':','/','.','+','ABCD' |
CODE39 |
3〜99 |
'0'〜'9','A'〜'Z','-','$','/','.','+','%',空白,'*' |
EAN128 |
53または54※2 |
'0'〜'9','-','(',')',複改(0D)16 |
QRコード |
入力データによって異なります。詳細については,「付録H.2(7) QRコード」を参照してください。 |
「付録H.2(7)(c) 指定できる文字」を参照してください。 |
(2) データの格納形式
バーコード機能キャラクタ内に格納する文字データの格納形式を次に示します。
バーコード種類 |
チェックディジット |
スタート/ストップキャラクタ |
格納形式 |
指定例 |
---|---|---|---|---|
JAN標準/JAN短縮 |
必要 |
不要 |
XXX..XC※1 |
49123494 |
カスタマバーコード |
必要 |
不要※2 |
PPPPPPPA..ACC※3 |
24400006-81s..s13※3 |
ITF |
不要※4 |
不要※2 |
XXX...XX※4 |
042178 |
NW-7 |
不要 |
必要 |
sXX..XXs※5 |
A1234A |
CODE39 |
不要 |
必要 |
*XXX...X*※6 |
*CODE39* |
EAN128 |
必要 |
不要※2 |
XXX...X※7 |
(91)912345-...-1 |
QRコード |
− |
− |
XXX...X※8 |
QRコードテスト |
(3) バーコード印刷領域とサイズ
バーコード印刷領域とサイズについて説明します。
(a) バーコード印刷領域
バーコード印刷領域は次の図に示すように,FCB印字可能領域の左上を原点として,1/1,440インチ単位で開始位置と終了位置の矩形を指定します。
(b) バーコードサイズとレイアウト
PDE for Openで出力されるバーコードの幅は,バーコード印刷領域の大きさに応じてJIS規格の範囲内で拡大・縮小されます。次の表に各バーコードの幅の拡大・縮小範囲を示します。実際に出力されるバーコードは,印刷領域内で最大となる幅になります。
バーコードの種類 |
拡大・縮小範囲 |
---|---|
JAN標準/JAN短縮 |
80〜200% |
カスタマバーコード |
8〜11.5ポイント |
ITF |
25〜120% |
NW-7 |
0.2〜1.2mm |
CODE39 |
9.4,5.5または3.0CPI |
EAN128 |
固定。詳細については,「付録H.2(6) EAN128」を参照してください。 |
QRコード |
詳細については,「付録H.2(7) QRコード」を参照してください。 |
バーコード印刷領域内のバーコードのレイアウトを次に示します。
解像度を600dpiにした場合のバーコードのサイズの例を次の表に示します。表内の「n」は機能キャラクタデータ内の文字数(ITFだけ2nが文字数)を表します。また,ここで示すとおりバーコードの高さは指定されたバーコード印刷領域の高さと一致します(カスタマバーコードとQRコードは除く)。なお,バーコードのサイズの計算方法の詳細については,「付録H.2 各バーコードの設計」を参照してください。
バーコード種類 |
a.バーコード幅 |
b.バーコード高さ |
c.最小左マージン |
d.最小右マージン |
a+c+d.印刷領域に必要な幅 |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ドット |
mm |
ドット |
mm |
ドット |
mm |
ドット |
mm |
ドット |
1/1,440インチ |
||
JAN標準 |
80% |
570 |
24.13 |
指定領域に一致※1 |
66 |
2.794 |
42 |
1.778 |
678 |
1,628 |
|
100% |
760 |
32.173 |
88 |
3.725 |
56 |
2.371 |
904 |
2,170 |
|||
200% |
1,520 |
64.347 |
176 |
7.451 |
112 |
4.741 |
1,808 |
4,340 |
|||
JAN短縮 |
80% |
402 |
17.018 |
指定領域に一致※1 |
42 |
1.778 |
42 |
1.778 |
486 |
1,167 |
|
100% |
536 |
22.691 |
56 |
2.371 |
56 |
2.371 |
648 |
1,556 |
|||
200% |
1,072 |
45.381 |
112 |
4.741 |
112 |
4.741 |
1,296 |
3,111 |
|||
カスタマバーコード |
8ポイント |
1,397 |
59.14 |
68 |
2.879 |
38 |
1.609 |
38 |
1.609 |
1,473 |
3,536 |
9.6ポイント |
1,730 |
73.24 |
81 |
3.439 |
45 |
1.905 |
45 |
1.905 |
1,820 |
4,328 |
|
11.5ポイント |
1,996 |
84.497 |
97 |
4.106 |
54 |
2.286 |
54 |
2.286 |
2,104 |
5,050 |
|
ITF 2n文字 |
25% |
96n+51 |
4.064n+2.159 |
指定領域に一致※1 |
60 |
2.54 |
60 |
2.54 |
96n+171 |
ドット値×2.4 (小数点以下は切り上げ) |
|
100% |
384n+204 |
16.256n+8.636 |
240 |
10.16 |
240 |
10.16 |
384n+684 |
||||
120% |
462n+246 |
19.558n+10.414 |
290 |
12.277 |
290 |
12.277 |
462n+826 |
||||
NW-7 n文字※2 |
0.2mm |
54x+61y−5 |
2.286x+2.582y−0.212 |
指定領域に一致※1 |
50 |
2.117 |
50 |
2.117 |
54x+61y+95 |
||
1.2mm |
310x+353y−28 |
13.123x+14.944y−1.185 |
280 |
11.853 |
280 |
11.853 |
310x+353y+532 |
||||
CODE39 n文字 |
9.4 CPI |
67n−7 |
2.836n−0.296 |
指定領域に一致※1 |
29 |
1.228 |
29 |
1.228 |
67n+51 |
||
5.5 CPI |
112n−7 |
4.741n−0.296 |
52 |
2.201 |
52 |
2.201 |
112n+97 |
||||
3.0 CPI |
205n−13 |
8.678n−0.55 |
95 |
4.022 |
95 |
4.022 |
205n+177 |
||||
EAN128 |
「付録H.2(6) EAN128」を参照してください。 |
||||||||||
QRコード |
「付録H.2(7) QRコード」を参照してください。 |
PDE for Openでは,最低限必要な最小のマージンを自動的に付加します。このため,バーコード幅+マージンの値が,バーコード印刷領域より小さくなる場合は,バーコードは出力されないでエラーとなります。バーコードを出力するのに十分なバーコード印刷領域を指定するようにしてください。
(4) エラーログについて
バーコード出力でエラーが発生した場合,エラーログに次の内容が出力されます。
"バーコード種類"出力時にエラーが発生しました。座標: (xxxx,yyyy),ページ: ppp,詳細コード:dddddddd
-
"バーコード種類":エラーが発生したバーコードの種類
-
座標:機能キャラクタで指定した開始位置
-
ページ:ページ番号
-
詳細コード:詳細コードの番号
詳細については,「表14-6 エラー詳細(詳細コードの上位4けたが00xx〜09xxの場合)」を参照してください。
出力されるバーコード固有のエラーログに関しては,「表14-5 PDE for Openが出力するエラーログ」を参照してください。
(5) 注意事項
-
バーコード印刷領域は有効印字領域内に収まるように指定してください。
-
バーコードの印刷位置はバーコード機能キャラクタで指定するため,ほかの印刷データの印字位置の影響を受けません。そのため,ほかの印刷データとは分け,別の印刷レコードとして指定することを推奨します。その際,プリンタ制御文字で重ね印字を指定することを推奨します。プリンタ制御文字の詳細については,「6.1.4 改行制御の扱い」を参照してください。
-
バーコード印刷を行う場合は,プリンタの設定(濃度調節など)および用紙(プリンタ奨励用紙の使用を推奨)やトナーなどの状態によって印刷結果が左右されます。必ず事前に十分な評価を行うようにしてください。
-
PDF出力したバーコードのAcrobatからの印刷については推奨しません。
-
バーコードを印刷する帳票の縮小印刷は推奨しません。
-
EAN128バーコードを600dpi未満の低解像度プリンタへ印刷することは推奨しません。
-
QRコードをインパクトプリンタへ印刷することは推奨しません。