Cosminexus システム運用ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

付録C.1 Cosminexus Component Container

トランザクション処理の状態(正常または異常)によって,Cosminexus Component Containerから出力されるコネクションIDの出力先が異なります。

正常の場合
性能解析トレースファイルに出力されます。

異常の場合
SQLException発生時の例外メッセージに出力されます。

性能解析トレースファイルには,次の三つのタイミングでコネクションIDが出力されます。

上記のタイミングで取得したコネクションIDは,次の表に示すイベントIDのトレース情報のインタフェース名に出力されています。

表C-3 コネクションIDが出力される性能解析トレース

イベントID 説明
0x8C01 DataSource.getConnection()メソッドの終了直前の処理で出力された情報です。
0x8C03 DataSource.getConnection(String username, String password)メソッドの終了直前の処理で出力された情報です。
0x8C20 Connection.close()メソッドの開始直後の処理で出力された情報です。
0x8C40 ManagedConnection.associateConnection()メソッドの呼び出し時の処理で出力された情報です。

なお,トレース取得ポイントと取得できるトレース情報の詳細については,「付録A.10 DB Connector,JCAコンテナのトレース取得ポイント」を参照してください。

性能解析トレース,およびSQLException発生時の例外メッセージの取得方法と出力形式について説明します。

<この項の構成>
(1) 性能解析トレースファイル
(2) SQLException発生時の例外メッセージ

(1) 性能解析トレースファイル

PRFトレースファイルに出力された,クライアントからデータベースなどのEISに至るまで,およびその処理結果がクライアントに返却されるまでのリクエストの一連の処理で出力されるトレース情報をCSV形式で編集出力したファイルです。

コネクションIDが出力される条件
次の条件をすべて満たしている場合,性能解析トレースファイルにコネクションIDが出力されます。
  • 使用しているデータベースが,次のどれかである。
    バージョンが07-01以降のHiRDB
    Oracle9i
    Oracle 10g
  • 論理パフォーマンストレーサが起動中である。
  • リソースアダプタとしてDB Connectorを使用している。
(a) 留意事項

性能解析トレースを参照するときに留意することを次に示します。

(b) 取得方法

運用管理コマンド(mngsvrutil)を実行して性能解析トレースファイルを取得します。性能解析トレースファイルは,「<Managerのログ出力ディレクトリ>\prf」(Windowsの場合),または「<Managerのログ出力ディレクトリ>/prf」(UNIXの場合)に出力されます。取得方法については,「3.2.1 性能解析トレースファイルの収集方法」を参照してください。

(c) 出力形式

性能解析トレースの出力例を次に示します。コネクションIDはインタフェース名(「INT」欄)に出力されます。

図C-3 性能解析トレースの出力例

[図データ]

(2) SQLException発生時の例外メッセージ

データベースアクセス,Cosminexus DABroker LibraryまたはJDBCドライバでエラーが発生した場合に,例外としてSQLExceptionがスローされたことを示すメッセージです。

コネクションIDが出力される条件
使用しているデータベースが次のどれかである場合,SQLException発生時の例外メッセージにコネクションIDが出力されます。
  • バージョンが07-01以降のHiRDB
  • Oracle9i
  • Oracle 10g
(a) 留意事項

SQLException発生時の例外メッセージを参照するときに留意することを次に示します。

(b) 取得方法

SQLException発生時に,次のログファイルに例外メッセージが出力されます。

ログファイル名の[n]の部分には,面の番号(1から面数(最大16)まで)が付きます。

(c) 出力形式

HiRDBの場合
メッセージKFDJ00001-EのErrMsgの最後にコネクションIDが出力されます。出力例を次に示します。太字はコネクションIDです。
 
JP.co.Hitachi.soft.DBPSV_Driver.SQLException: KFDJ00001-E Error occurred at server.
[JdbcDbpsvResultSQLExecute.SQLExecute]
OperationType : 2002
ReturnCode    : -100
ErrorCode     : -404
WarningInfo   : 0
ErrorMsg    : KFPA11404-E Input data too long for column or assignment target in variable 1 [HiRDB_CONNECTION_ID(sds01:7:2988)]

Oracleの場合
メッセージORA-00942のErrMsgの最後にコネクションIDが出力されます。出力例を次に示します。太字はコネクションIDです。
 
JP.co.Hitachi.soft.DBPSV_Driver.SQLException: KFDJ00001-E Error occurred at server.
[JdbcDbpsvResultSQLExecute.SQLPrepare]
OperationType : 2002
ReturnCode    : -200
ErrorCode     : 942
WarningInfo   : 0
ErrorMsg      : ORA-00942: 表またはビューが存在しません。[ORACLE_CONNECTION_ID(ORCL:17:5:920)]
PreparedSQL   : selectSectionID     : 2