Cosminexus システム運用ガイド

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付録A.7 EJBコンテナのトレース取得ポイント

ここでは,EJBコンテナのトレース取得ポイントと,取得できるトレース情報について,Session Bean,Entity Beanの場合,Message-driven Beanの場合,Timer Serviceを使用した場合,およびメソッドキャンセルが発生した場合に分けて説明します。

<この項の構成>
(1) Session Bean,Entity Beanの場合
(2) Message-driven Bean(EJB2.0)の場合
(3) Message-driven Bean(EJB2.1)の場合
(4) Timer Serviceの場合
(5) メソッドキャンセルが発生した場合

(1) Session Bean,Entity Beanの場合

Session Bean,Entity Beanのトレース取得ポイントと,取得できるトレース情報について説明します。

トレース取得ポイントPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

表A-19 Session Bean,Entity Beanでのトレース取得ポイントの詳細

イベントID 図中の番号 トレース取得ポイント レベル
0x8401 1 リモートホームインタフェースの場合 EJBコンテナがリクエストを受信した直後 A
0x8402 4 EJBコンテナがレスポンスを送信する直前 A
0x8403 1 ローカルホームインタフェースの場合 EJBコンテナがリクエストを受信した直後 A
0x8404 4 EJBコンテナがレスポンスを送信する直前 A
0x8405 1 リモートコンポーネントインタフェースの場合 EJBコンテナがリクエストを受信した直後 A
0x8406 4 EJBコンテナがレスポンスを送信する直前 A
0x8407 1 ローカルコンポーネントインタフェースの場合 EJBコンテナがリクエストを受信した直後 A
0x8408 4 EJBコンテナがレスポンスを送信する直前 A
0x8409 2 EJBコンテナがEJBのビジネスメソッドをコールバックする直前 B
0x840A 3 EJBのビジネスメソッドのコールバックからリターンした直後 B
0x8453 2 EJBコンテナがEJBのホームメソッドをコールバックする直前 B
0x8454 3 EJBのホームメソッドのコールバックからリターンした直後 B
0x8470 1 リモートビジネスインタフェースの場合 EJBコンテナがリクエストを受信した直後 A
0x8471 4 EJBコンテナがレスポンスを送信する直前 A
0x8472 1 ローカルビジネスインタフェースの場合 EJBコンテナがリクエストを受信した直後 A
0x8473 4 EJBコンテナがレスポンスを送信する直前 A
0x8474 1 リモートビジネスインタフェースの場合 EJBコンテナがStateful Session Beanのインスタンス作成リクエストを受信した直後 A
0x8475 1 EJBコンテナがStateful Session Beanのインスタンス作成リクエストのレスポンスを送信する直前 A
0x8476 1 ローカルビジネスインタフェースの場合 EJBコンテナがStateful Session Beanのインスタンス作成リクエストを受信した直後 A
0x8477 1 EJBコンテナがStateful Session Beanのインスタンス作成リクエストのレスポンスを送信する直前 A

(凡例)  A:標準  B:詳細

注※
図A-15中の番号と対応しています。

Session Bean,Entity Beanでのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図A-15 Session Bean,Entity Beanのトレース取得ポイント

[図データ]

取得できるトレース情報

Session Bean,Entity Beanで取得できるトレース情報を次の表に示します。

表A-20 Session Bean,Entity Beanで取得できるトレース情報

図中の番号※1 イベントID レベル 取得できる情報
インタフェース名 オペレーション名 オプション
1 0x8401 A Bean名 メソッド名,引数の数
0x8403 A Bean名 メソッド名,引数の数
0x8405 A Bean名 メソッド名,引数の数
0x8407 A Bean名 メソッド名,引数の数
0x8470 A Bean名 メソッド名,引数の数
0x8472 A Bean名 メソッド名,引数の数
0x8474 A Bean名
0x8475 A Bean名 ※2
0x8476 A Bean名
0x8477 A Bean名 ※2
2 0x8409 B Bean名 メソッド名,引数の数
0x8453 B Bean名 メソッド名,引数の数
3 0x840A B Bean名 メソッド名,引数の数 ※2
0x8454 B Bean名 メソッド名,引数の数 ※2
4 0x8402 A Bean名 メソッド名,引数の数 ※2
0x8404 A Bean名 メソッド名,引数の数 ※2
0x8406 A Bean名 メソッド名,引数の数 ※2
0x8408 A Bean名 メソッド名,引数の数 ※2
0x8471 A Bean名 メソッド名,引数の数 ※2
0x8473 A Bean名 メソッド名,引数の数 ※2

(凡例)  A:標準  B:詳細  −:該当なし

注※1
図A-15中の番号と対応しています。

注※2
正常に処理された場合,入り口時刻が表示されます。
例外が発生した場合,入り口時刻および例外が表示されます。

(2) Message-driven Bean(EJB2.0)の場合

Message-driven Bean(EJB2.0)のトレース取得ポイントと,取得できるトレース情報について説明します。

トレース取得ポイントPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

表A-21 Message-driven Bean(EJB2.0)でのトレース取得ポイントの詳細

イベントID 図中の番号 トレース取得ポイント レベル
0x8425 1 EJBコンテナでのメッセージ処理の始まり A
0x8426 4 EJBコンテナでのメッセージ処理の終わり A
0x8427 2 EJBコンテナがMessage-driven BeanのonMessageメソッドをコールバックする直前 B
0x8428 3 Message-driven BeanのonMessageメソッドのコールバックからリターンした直後 B

(凡例)  A:標準  B:詳細

注※
図A-16中の番号と対応しています。

Message-driven Bean(EJB2.0)でのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図A-16 Message-driven Bean(EJB2.0)のトレース取得ポイント

[図データ]

取得できるトレース情報

Message-driven Bean(EJB2.0)で取得できるトレース情報を次の表に示します。

表A-22 Message-driven Bean(EJB2.0)で取得できるトレース情報

図中の番号※1 イベントID レベル 取得できる情報
インタフェース名 オペレーション名 オプション
1 0x8425 A Bean名
2 0x8427 B
3 0x8428 B ※2
4 0x8426 A Bean名 ※2

(凡例)  A:標準  B:詳細  −:該当なし

注※1
図A-16中の番号と対応しています。

注※2
正常に処理された場合,入り口時刻が表示されます。
例外が発生した場合,入り口時刻および例外が表示されます。

(3) Message-driven Bean(EJB2.1)の場合

Message-driven Bean(EJB2.1)のトレース取得ポイントと,取得できるトレース情報について説明します。

トレース取得ポイントPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

表A-23 Message-driven Bean(EJB2.1)でのトレース取得ポイントの詳細

イベントID 図中の番号 トレース取得ポイント レベル
0x842D 1 Message-driven BeanのbeforeDelivery()メソッドの呼び出し直後 A
0x842E 2 Message-driven BeanのbeforeDelivery()メソッドのリターン直前 A
0x842F 3 リソースアダプタからMessage-driven Beanのメッセージリスナのメソッドを呼び出した直後 A
0x8431 4 EJBコンテナがMessage-driven Beanのメッセージリスナのメソッドをコールバックする直前 A
0x8432 5 Message-driven Beanのメッセージリスナのメソッドのコールバックからリターンした直後 A
0x8430 6 リソースアダプタから呼び出したMessage-driven Beanのメッセージリスナのメソッドのリターン直前 A
0x8433 7 Message-driven BeanのafterDelivery()メソッドの呼び出し直後 A
0x8434 8 Message-driven BeanのafterDelivery()メソッドのリターン直前 A

(凡例)  A:標準

注※
図A-17,および図A-18中の番号と対応しています。

Message-driven Bean(EJB2.1)でのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図A-17 Message-driven Bean(EJB2.1)のトレース取得ポイント(optionAの場合)

[図データ]

注※ Connector 1.5仕様に記述されるメッセージ配送オプションを示します。

図A-18 Message-driven Bean(EJB2.1)のトレース取得ポイント(optionBの場合)

[図データ]

注※ Connector 1.5仕様に記述されるメッセージ配送オプションを示します。

取得できるトレース情報

Message-driven Bean(EJB2.1)で取得できるトレース情報を次の表に示します。

表A-24 Message-driven Bean(EJB2.1)で取得できるトレース情報

図中の番号※1 イベントID レベル 取得できる情報
インタフェース名 オペレーション名 オプション
1 0x842D A Bean名
2 0x842E A Bean名 ※2
3 0x842F A Bean名 メソッド名
4 0x8431 A Bean名 メソッド名
5 0x8432 A Bean名 メソッド名 ※2
6 0x8430 A Bean名 メソッド名 ※2
7 0x8433 A Bean名
8 0x8434 A Bean名 ※2

(凡例)  A:標準  −:該当なし

注※1
図A-17,および図A-18中の番号と対応しています。

注※2
正常に処理された場合,入り口時刻が表示されます。
例外が発生した場合,入り口時刻および例外が表示されます。

(4) Timer Serviceの場合

Timer Serviceのトレース取得ポイントと,取得できるトレース情報について説明します。

(a) createTimerの場合
●トレース取得ポイントとPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

表A-25 Timer Serviceでのトレース取得ポイントの詳細(createTimerの場合)

イベントID 図中の番号 トレース取得ポイント レベル
0x8460 1 TimerService.createTimer(Date initialExpiration, long intervalDuration, Serializable info)処理開始 A
0x8462 1 TimerService.createTimer(Date expiration, Serializable info) 処理開始 A
0x8464 1 TimerService.createTimer(long initialDuration, long intervalDuration, Serializable info) 処理開始 A
0x8466 1 'TimerService.createTimer(long duration, Serializable info) 処理開始 A
0x8461 2 TimerService.createTimer(Date initialExpiration, long intervalDuration, Serializable info)処理終了 A
0x8463 2 TimerService.createTimer(Date expiration, Serializable info) 処理終了 A
0x8465 2 'TimerService.createTimer(long initialDuration, long intervalDuration, Serializable info) 処理終了 A
0x8467 2 TimerService.createTimer(long duration, Serializable info) 処理終了 A

(凡例)  A:標準

注※
図A-19中の番号と対応しています。

createTimerの場合のTimer Serviceでのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図A-19 Timer Serviceのトレース取得ポイント(createTimerの場合)

[図データ]

●取得できるトレース情報

createTimerの場合のTimer Serviceで取得できるトレース情報を次の表に示します。

表A-26 Timer Serviceで取得できるトレース情報(createTimerの場合)

図中の番号※1 イベントID レベル 取得できる情報
インタフェース名 オペレーション名 オプション
1 0x8460 A コールバック対象Beanのクラス名 引数情報
1 0x8462 A コールバック対象Beanのクラス名 引数情報
1 0x8464 A コールバック対象Beanのクラス名 引数情報
1 0x8466 A コールバック対象Beanのクラス名 引数情報
2 0x8461 A コールバック対象Beanのクラス名 ※2
2 0x8463 A コールバック対象Beanのクラス名 ※2
2 0x8465 A コールバック対象Beanのクラス名 ※2
2 0x8467 A コールバック対象Beanのクラス名 ※2

(凡例)  A:標準  −:該当なし

注※1
図A-19中の番号と対応しています。

注※2
正常に処理された場合,入り口時刻が表示されます。
例外が発生した場合,「入り口時刻:例外名:メッセージ」の形式で情報が表示されます。

(b) cancelの場合
●トレース取得ポイントとPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

表A-27 Timer Serviceでのトレース取得ポイントの詳細(cancelの場合)

イベントID 図中の番号 トレース取得ポイント レベル
0x8468 1 javax.ejb.Timer.cancel()処理開始 A
0x8469 2 javax.ejb.Timer.cancel()処理終了 A

(凡例)  A:標準

注※
図A-20中の番号と対応しています。

cancelの場合のTimer Serviceでのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図A-20 Timer Serviceのトレース取得ポイント(cancelの場合)

[図データ]

●取得できるトレース情報

cancelの場合のTimer Serviceで取得できるトレース情報を次の表に示します。

表A-28 Timer Serviceで取得できるトレース情報(cancelの場合)

図中の番号※1 イベントID レベル 取得できる情報
インタフェース名 オペレーション名 オプション
1 0x8468 A コールバック対象Beanのクラス名
2 0x8469 A コールバック対象Beanのクラス名 ※2

(凡例)  A:標準  −:該当なし

注※1
図A-20中の番号と対応しています。

注※2
正常に処理された場合,入り口時刻が表示されます。
例外が発生した場合,「入り口時刻:例外名:メッセージ」の形式で情報が表示されます。

(c) コールバックの場合
●トレース取得ポイントとPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

表A-29 Timer Serviceでのトレース取得ポイントの詳細(コールバックの場合)

イベントID 図中の番号 トレース取得ポイント レベル
0x846C 1 スレッドがコールバック処理開始 B
0x846A 2 Enterprise Beanのタイムアウトコールバックメソッドをコールバック開始 A
0x846B 3 Enterprise Beanのタイムアウトコールバックメソッドをコールバック終了 A
0x846D 4 スレッドがコールバック処理終了 B

(凡例)  A:標準  B:詳細

注※
図A-21中の番号と対応しています。

コールバックの場合のTimer Serviceでのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図A-21 Timer Serviceのトレース取得ポイント(コールバックの場合)

[図データ]

●取得できるトレース情報

コールバックの場合のTimer Serviceで取得できるトレース情報を次の表に示します。

なお,ルートアプリケーション情報には,タイムアウトメソッドのコールバック時に取得する情報が出力されます。また,クライアントアプリケーション情報には「0」が出力されます。

表A-30 Timer Serviceで取得できるトレース情報(コールバックの場合)

図中の番号※1 イベントID レベル 取得できる情報
インタフェース名 オペレーション名 オプション
1 0x846C B コールバック対象Beanのクラス名
2 0x846A A コールバック対象Beanのクラス名
3 0x846B B コールバック対象Beanのクラス名 ※2
4 0x846D A コールバック対象Beanのクラス名 ※2

(凡例)  A:標準  B:詳細  −:該当なし

注※1
図A-21中の番号と対応しています。

注※2
正常に処理された場合,入り口時刻が表示されます。
例外が発生した場合,「入り口時刻:例外名:メッセージ」の形式で情報が表示されます。

(5) メソッドキャンセルが発生した場合

メソッドキャンセルが発生した場合のトレース取得ポイントと,取得できるトレース情報について説明します。

●トレース取得ポイントとPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

表A-31 メソッドキャンセルが発生した場合のトレース取得ポイントの詳細

イベントID 図中の番号 トレース取得ポイント レベル
0x8490 1 メソッドキャンセル処理開始 A
0x8C41 2 障害調査用SQL出力 A
0x8491 3 メソッドキャンセル処理完了 A

(凡例)  A:標準

注※
図A-22中の番号と対応しています。

メソッドキャンセルが発生した場合のトレース取得ポイントを次の図に示します。

図A-22 メソッドキャンセルが発生した場合のトレース取得ポイント

[図データ]

●取得できるトレース情報

メソッドキャンセルが発生した場合に取得できるトレース情報を次の表に示します。

表A-32 メソッドキャンセルが発生した場合に取得できるトレース情報

図中の番号 イベントID レベル 取得できる情報
インタフェース名 オペレーション名 オプション
1 0x8490 A メソッドキャンセル対象のアプリケーションのルートアプリケーション情報
2 0x8C41 A トランザクションタイムアウト,J2EEアプリケーション強制停止,またはメソッドキャンセルされたコネクションのルートアプリケーション情報 SQL文
3 0x8491 A 入り口時刻

(凡例)  A:標準  −:該当なし

注※
図A-22中の番号と対応しています。