Cosminexus システム運用ガイド

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付録A.5 Webコンテナのトレース取得ポイント(フィルタのトレース)

ここでは,フォワード時,またはインクルード時に呼び出されるフィルタを設定した場合のWebコンテナのトレースのトレース取得ポイントと,取得できるトレース情報について説明します。

なお,フォワード時,またはインクルード時に呼び出されるフィルタを設定した場合のWebコンテナでは,正常に処理が終了した場合と障害が発生した場合で取得できるトレース情報が異なります。ここでは,それぞれの場合について説明します。

なお,JSPのpageディレクティブでerrorPage属性を使用しエラーページを設定して,JSPで例外が発生した場合,リクエストのforwardでエラーページが表示されます。したがって,JSPでエラーページを表示する場合も,forward時のトレースが出力されます。

<この項の構成>
(1) 正常に処理が終了した場合のWebコンテナのトレース取得ポイント(フィルタのトレース)
(2) 例外が発生した場合のWebコンテナのトレース取得ポイント(フィルタのトレース)

(1) 正常に処理が終了した場合のWebコンテナのトレース取得ポイント(フィルタのトレース)

トレース取得ポイントPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

表A-13 正常終了時のWebコンテナでのトレース取得ポイントの詳細(フィルタのトレース)

イベントID 図中の番号 トレース取得ポイント レベル
0x8200 1 リクエスト取得・リクエストヘッダ解析完了時(Webサーバ経由) A
0x8201 1 リクエスト取得時・リクエストヘッダ解析完了時(簡易Webサーバ経由) A
0x8211 1 リクエスト取得時・リクエストヘッダ解析完了時(インプロセスHTTPサーバ経由) A
0x8203 2 リクエストを受信したサーブレット/JSPの実行前に実行されるフィルタの呼出し(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグを省略,または<dispatcher>タグで"REQUEST"を指定したフィルタ) B
0x8202 3 サーブレット/JSPの呼び出し A/B
0x8206 4 RequestDispatcher経由のサーブレット/JSP呼び出し B
0x8214 5 フォワード時に実行されるフィルタの呼出し時(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグで"FORWARD"を指定したフィルタ) B
0x9215 5 インクルード時に実行されるフィルタの呼出し
(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグで"INCLUDE"を指定したフィルタ)
B
0x8202 6 サーブレット/JSPの呼び出し A/B
0x8207 6 静的コンテンツ呼び出し(DefaultServlet) B
0x8302 7 サーブレット/JSPの処理完了 A/B
0x8307 7 静的コンテンツ処理完了(DefaultServlet) B
0x8314 8 フォワード時に実行されるフィルタの処理完了時(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグで"FORWARD"を指定したフィルタ) B
0x8315 8 インクルード時に実行されるフィルタの処理完了時(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグで"INCLUDE"を指定したフィルタ) B
0x8306 9 RequestDispatcher経由のサーブレット/JSP処理完了 B
0x8302 10 サーブレット/JSPの処理完了 A/B
0x8303 11 リクエストを受信したサーブレット/JSPの実行前に実行されるフィルタの処理完了時(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグで"REQUEST"を指定したフィルタ) B
0x8300 12 リクエスト処理完了(Webサーバ経由) A
0x8301 12 リクエスト処理完了(簡易Webサーバ経由) A
0x8311 12 リクエスト処理完了(インプロセスHTTPサーバ経由) A

(凡例)  A:標準  B:詳細  A/B:標準と詳細で異なる情報を取得

注※
図A-12中の番号と対応しています。

フォワード時,またはインクルード時に呼び出されるフィルタを設定した場合のWebコンテナでのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図A-12 正常終了時のWebコンテナでのトレース取得ポイント(フィルタのトレース)

[図データ]

取得できるトレース情報

フォワード時,またはインクルード時に呼び出されるフィルタを設定した場合のWebコンテナで取得できるトレース情報を次の表に示します。

表A-14 正常終了時のWebコンテナで取得できるトレース情報(フィルタのトレース)

図中の番号※1 イベントID レベル 取得できる情報
インタフェース名 オペレーション名 オプション
1 0x8200 A HTTPメソッド URI
0x8201 A HTTPメソッド URI
0x8211 A HTTPメソッド URI
2 0x8203 B クラス名 コンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
3 0x8202 A/B クラス名(JSP呼び出しの場合はJSP名)

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
コンテキストルート名

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
<セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
4 0x8206 B クラス名 ディスパッチのタイプコンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
4 0x8214 B クラス名 コンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
5 0x9215 B クラス名 コンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
6 0x8202 A/B クラス名(JSP呼び出しの場合はJSP名)

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
コンテキストルート名

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
<セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
0x8207 B コンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
7 0x8302 A/B クラス名(JSP呼び出しの場合はJSP名)

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
コンテキストルート名
※2
0x8307 B コンテキストルート名 ※2
8 0x8314 B クラス名 コンテキストルート名 ※2
0x8315 B クラス名 コンテキストルート名 ※2
9 0x8306 B クラス名 ディスパッチのタイプコンテキストルート名 ※2
10 0x8302 A/B クラス名(JSP呼び出しの場合はJSP名)

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
コンテキストルート名
※2
11 0x8303 B クラス名 コンテキストルート名 ※2
12 0x8300 A HTTPメソッド URI 入り口時刻
0x8301 A HTTPメソッド URI 入り口時刻
0x8311 A HTTPメソッド URI 入り口時刻

(凡例)  A:標準  B:詳細  A/B:標準と詳細で異なる情報を取得  −:該当なし

注※1
図A-12中の番号と対応しています。

注※2
正常に処理された場合,入り口時刻,セッション文字数:セッションIDが表示されます。
例外が発生した場合,入り口時刻と例外名,セッション文字数:セッションIDが表示されます。

(2) 例外が発生した場合のWebコンテナのトレース取得ポイント(フィルタのトレース)

トレース取得ポイントPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

表A-15 例外が発生した場合のWebコンテナでのトレース取得ポイントの詳細(フィルタのトレース)

イベントID 図中の番号 トレース取得ポイント レベル
0x8200 1 リクエスト取得・リクエストヘッダ解析完了時(Webサーバ経由) A
0x8201 1 リクエスト取得時・リクエストヘッダ解析完了時(簡易Webサーバ経由) A
0x8211 1 リクエスト取得時・リクエストヘッダ解析完了時(インプロセスHTTPサーバ経由) A
0x8203 2 リクエストを受信したサーブレット/JSPの実行前に実行されるフィルタの呼出し(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグを省略,または<dispatcher>タグで"REQUEST"を指定したフィルタ) B
0x8202 3 サーブレット/JSPの呼び出し A/B
0x8302 4 サーブレット/JSPの処理完了 A/B
0x8303 5 リクエストを受信したサーブレット/JSPの実行前に実行されるフィルタの処理完了時(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグで"REQUEST"を指定したフィルタ) B
0x8206 6 RequestDispatcher経由のサーブレット/JSP呼び出し B
0x8216 7 エラーページに転送される際に実行されるフィルタの呼出し(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグで"ERROR"を指定したフィルタ) B
0x8202 8 サーブレット/JSPの呼び出し A/B
0x8207 8 静的コンテンツ呼び出し(DefaultServlet) B
0x8302 9 サーブレット/JSPの処理完了 A/B
0x8307 9 静的コンテンツ処理完了(DefaultServlet) B
0x8316 10 エラーページに転送される際に実行されるフィルタの処理完了
(web.xmlの<filter-mapping>タグの<dispatcher>タグで"ERROR"を指定したフィルタ)
B
0x8306 11 RequestDispatcher経由のサーブレット/JSP処理完了 B
0x8300 12 リクエスト処理完了(Webサーバ経由) A
0x8301 12 リクエスト処理完了(簡易Webサーバ経由) A
0x8311 12 リクエスト処理完了(インプロセスHTTPサーバ経由) A

(凡例)  A:標準  B:詳細  A/B:標準と詳細で異なる情報を取得

注※
図A-13中の番号と対応しています。

例外が発生した場合のWebコンテナでのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図A-13 例外が発生した場合のWebコンテナでのトレース取得ポイント

[図データ]

取得できるトレース情報

フォワード時,またはインクルード時に呼び出されるフィルタを設定した場合のWebコンテナで取得できるトレース情報を次の表に示します。

表A-16 例外が発生した場合のWebコンテナで取得できるトレース情報(フィルタのトレース)

図中の番号※1 イベントID レベル 取得できる情報
インタフェース名 オペレーション名 オプション
1 0x8200 A HTTPメソッド URI
0x8201 A HTTPメソッド URI
0x8211 A HTTPメソッド URI
2 0x8203 B クラス名 コンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
3 0x8202 A/B クラス名(JSP呼び出しの場合はJSP名)

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
コンテキストルート名

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
<セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
4 0x8302 A/B クラス名(JSP呼び出しの場合はJSP名)

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
コンテキストルート名
※2
5 0x8303 B クラス名 コンテキストルート名 ※2
6 0x8206 B クラス名 ディスパッチのタイプコンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
7 0x8216 B クラス名 コンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
8 0x8202 A/B クラス名(JSP呼び出しの場合はJSP名)

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
コンテキストルート名

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
<セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
0x8207 B コンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
9 0x8302 A/B クラス名(JSP呼び出しの場合はJSP名)

レベルがAの場合
何も表示されない

レベルがBの場合
コンテキストルート名
※2
0x8307 B コンテキストルート名 ※2
10 0x8316 B クラス名 コンテキストルート名 <セッションID文字数:セッションID:グローバルセッションID文字数:グローバルセッションID>
11 0x8306 B クラス名 ディスパッチのタイプコンテキストルート名 ※2
12 0x8300 A HTTPメソッド URI 入り口時刻
0x8301 A HTTPメソッド URI 入り口時刻
0x8311 A HTTPメソッド URI 入り口時刻

(凡例)  A:標準  B:詳細  A/B:標準と詳細で異なる情報を取得  −:該当なし

注※1
図A-13中の番号と対応しています。

注※2
正常に処理された場合,入り口時刻,セッション文字数:セッションIDが表示されます。
例外が発生した場合,入り口時刻と例外名,セッション文字数:セッションIDが表示されます。