Cosminexus システム運用ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

1.5.3 システムの処理性能を監視する

システムを構成する各種ソフトウェアの稼働状況やリクエストの処理過程で各サーバが出力したトレース情報などを監視して,システム全体の処理性能を確認できます。処理性能を監視すると,システムのボトルネックの調査や,パフォーマンスチューニングを実施する必要があるかどうかの判断ができるようになります。

Cosminexusで構築したシステムでは,リクエストの処理過程で各サーバが出力するトレース情報を,パフォーマンストレーサというプロセスを使用してトレースファイルに出力します。このトレースファイルには,クライアントから送信されたリクエストが,データベースなどのEISで処理されて,その処理結果がクライアントに返却されるまでのトレース情報が出力されます。また,セッションのライフサイクルを判断するための情報もこのファイルに出力されます。

システムの運用作業では,このトレース情報を基に,システムの処理性能やボトルネックを解析できます。なお,性能解析時には,性能解析トレースファイルを使用します。性能解析トレースファイルとは,パフォーマンストレーサが出力したバイナリ形式のファイル(PRFトレースファイル)をテキスト形式に編集したファイルです。

トレース情報の収集時には,運用管理ドメイン内のホスト上で動作している,任意のパフォーマンストレーサが出力する性能解析トレースファイルを収集します。運用管理ドメイン内のすべてのホストの性能解析トレースファイルをまとめて収集することもできます。

システムの処理性能を監視する方法については,「3. システムの処理性能の解析」を参照してください。