Cosminexus システム運用ガイド

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1.5.2 システムの運用状況を監視する

ここでは,システムの運用状況を監視する作業の概要について説明します。

システムの運用状況を監視する方法の詳細については,「2. システムの運用監視」を参照してください。

<この項の構成>
(1) 論理サーバのステータスを監視する
(2) 論理サーバの稼働情報を監視する
(3) リソースの使用率または使用数を基にリソースの枯渇を監視する
(4) CTMの稼働情報を監視する
(5) トランザクションの状態を確認する

(1) 論理サーバのステータスを監視する

システムを構成するホストおよびサーバのステータスを確認して,システムが正常に稼働しているかどうかを監視できます。この情報を基に,必要に応じて起動,停止,再起動ができます。

(2) 論理サーバの稼働情報を監視する

論理サーバや論理サーバで稼働しているアプリケーションの稼働情報を基に,システムの性能を監視できます。システムの性能を監視することで,システム内の問題個所を発見したり,パフォーマンスチューニングに役立てたりすることができます。

参考
論理サーバの稼働情報を監視するには,稼働情報ファイルを使用できます。稼働情報ファイルに出力されるフルガーベージコレクション回数,またはURLグループ単位の実行待ちリクエスト数がしきい値を超えたときに,メッセージが出力されます。稼働情報ファイルに出力される情報を基にしてメッセージを出力する機能を,しきい値イベントといいます。また,しきい値イベントによってメッセージが出力されたときに,適切な処置を自動実行するように設定できます。しきい値イベントによって出力されたメッセージを基にして自動実行する処理を,Managementアクションといいます。
Managementアクションの設定方法の詳細は,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のManagementイベントによる処理の自動実行の設定に関する説明を参照してください。

(3) リソースの使用率または使用数を基にリソースの枯渇を監視する

リソースの使用率または使用数の推移を監視して,使用率または使用数がしきい値を超えた場合,メッセージを出力できます。リソースの使用率または使用数の推移は,リソース枯渇監視情報として定期的に出力できます。しきい値を超えた場合,出力されているリソース枯渇監視情報を基に原因を分析して適切に対処することで,トラブルの発生を未然に防げます。また,リソース枯渇監視情報は,トラブル発生後の要因の解析にも役立ちます。

参考
しきい値を超えたときに出力されるメッセージを使用して,システムにトラブルが発生する前に適切な処置を自動実行するように設定できます。例えば,JavaVMのヒープメモリを監視してフルガーベージコレクションの発生を防ぐ設定などができます。このように,リソース枯渇監視情報を基にして自動実行する処理を,Managementアクションといいます。しきい値を超えたときに出力されるメッセージによって発生するイベントのことを, Managementイベントといいます。Managementイベントによる処理の自動実行の設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のManagementイベントによる処理の自動実行の設定に関する説明を参照してください。

(4) CTMの稼働情報を監視する

CTMを利用しているシステムでは,CTMの稼働情報を出力できます。また,運用管理ドメイン内のCTMの稼働情報をまとめて収集,出力することもできます。

なお,CTMは,構成ソフトウェアにCosminexus Component Transaction Monitorを含む製品だけで利用できます。利用できる製品については,マニュアル「Cosminexus 概説」を参照してください。

(5) トランザクションの状態を確認する

起動中および停止中のJ2EEサーバのトランザクションの状態を確認することができます。稼働中のトランザクションの状態,未決着のトランザクションがあるかどうかなどを把握できます。