システム構築の流れについて説明します。ここでは,「6.1.1 WebサーバとJ2EEサーバを同じサーバマシンに配置する構成のシステムの構築例」で示すシステムを一括構築する場合を例に説明します。WebサーバとJ2EEサーバを別のサーバマシンに配置する構成のシステムを一括構築する場合の流れも,ここで説明している流れと同じです。
WebサーバとJ2EEサーバを同じサーバマシンに配置する構成のシステムを一括構築する場合の流れを,次の図に示します。
図6-5 WebサーバとJ2EEサーバを同じサーバマシンに配置する構成のシステムを一括構築する場合の流れ
![[図データ]](FIGURE/ZU040200.GIF)
図中の1.〜8.について説明します。
- インストール
アプリケーションサーバ,運用管理サーバ,データベースサーバにそれぞれ必要なソフトウェア製品をインストールします。
- 負荷分散機の設定
sshコマンドを使用,または負荷分散機へTelnetでログインして,負荷分散機の設定をします。使用する負荷分散機によって設定が異なります。
- 初期設定
- 必要に応じて,OSやデータベースなどのホスティング環境を設定します。
- アプリケーションサーバでは,環境変数の設定,データベースを使用するための設定,および運用管理エージェントを自動起動するための設定をします。
- 運用管理サーバでは,環境変数の設定,Management Serverの設定および自動起動するための設定をします。
- 必要に応じて,Cosminexusから負荷分散機を制御するための設定をします。
- 構成定義
簡易構築定義ファイルで,システムの構成を定義します。簡易構築定義ファイルはエディタを使用して作成しますが,テンプレートファイルが用意されているので,構成の基本情報を設定するだけで運用できます。
- DB ConnectorのConnector属性ファイルの編集
DB Connectorを使用する場合,Connector属性ファイルのテンプレートを取得して,編集します。
- システムの構築
システムの構築では,次の二つの内容を実施します。
- 構成定義で作成した簡易構築定義ファイルの情報を基に,Management Server上にシステムの情報モデルを生成する
- システムの情報モデルからシステムを構築する
システムの構築では,システムの情報モデルの生成から,システムの構築まで,一つのコマンドを使用して一括で実行できます。システムの構成として定義されている,すべてのアプリケーションサーバ上にWebサーバおよびJ2EEサーバをセットアップし,各論理サーバの環境を設定します。
- システム内のすべてのサービスユニットを準備状態で開始します。
- リソースアダプタのインポートと開始,およびJ2EEアプリケーションのインポートと開始をします。
- システムの開始
システム内のすべてのサービスユニットを稼働状態にします。
- チューニング
構築したシステムについて,スループット,レスポンス時間,CPU時間などの性能メトリックの相関が適切かどうか多角的に検証し,必要に応じてシステムの構成を変更します。
また,「5.2.3 障害設計」で説明した運用をするためには,システムを構築したあとで設定が必要です。設定方法については,それぞれ次の個所を参照してください。
- 障害発生時にサービスユニットを自動閉塞するための設定(6.19.1参照)
- サービスユニットを自動再起動するための設定(6.19.2参照)
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